■新時代の「NISMOフラッグシップ」 標準モデルとの違いは?
日産は2024年1月に開催されたカスタムカーイベント「東京オートサロン2024」で新型「アリアNISMO」を世界初公開し、今春に正式発表すると明らかにしています。
通常の「アリア」とは、どのような点が異なるのでしょうか。
【画像】超カッコイイ! これが「新型アリアNISMO」です!(73枚)
アリアは日産が2022年1月に発売したクロスオーバーSUVスタイルのEVで、日産のEVとしては「サクラ」や「リーフ」よりも上級モデルに位置しています。
2009年に初代リーフの登場以来、日産が培ってきたEV製造ノウハウと最新のコネクテッド技術を組み合わせているといいます。
新開発のEV専用プラットフォームを採用することで、短いオーバーハングを実現し、シンプルでありながら力強さやモダンさが表現された先進的な外観を表現。
また、日産のデザインテーマ「Vモーション」に加え、新しいデザインとなった日産エンブレムを初めて採用し、日産の将来のビジョンを体現するモデルとしてのポジションも担っています。
ラインナップではバッテリーの容量が異なる2モデルを用意。2WDに加えて、日産独自の電動四輪制御技術「e-4ORCE」を搭載する、2モーター仕様の4WDも設定し、計4タイプとなっています。
登場予定の新型アリアNISMOは、内外装だけでなくパワートレインやサスペンションにも専用チューニングを施したコンプリートカーシリーズ「NISMOロードカー」のひとつです。
アリア e-4ORCEをベースに、主に新世代EV NISMOデザインの採用や各部の専用チューニングが図られ、「EV NISMOのフラッグシップモデル」に仕上げたと言います。
最大の変更点はパワーユニットで、標準のアリアに対し最高出力を10%向上。NISMO専用の加速チューニングも実施しています。
65kWhバッテリー搭載モデルの「B6」では、最高出力250kW(約340馬力)であるのに対し、270kW(約367馬力)へと強化。90kWhバッテリー搭載の「B9」では、最高出力290kW(約394馬力)から320kW(約435馬力)へと高出力化しました。
さらに、専用走行モード「NISMOドライビングモード」を設定。制御を大幅に見直すとともに、性能の全解放とレスポンスを最大化し、フルスペックを発揮できるようにするなど、EVスポーツモデルとしての要素を取り入れています。
4輪制御技術は標準のe-4ORCEとは異なる「NISMO tuned e-4ORCE」を初採用しました。限界走行時においてもより高いライントレース性を実現し、思い通りのコーナリングを可能としています。
加えて、シャシを構成する各部品やEPS(電動パワーステアリング)、ブレーキシステム、VDCにNISMO専用チューニングを施すなど、体幹の強化を図っています。
また、EVレース最高峰のFormula E マシンの高揚感を彷彿とさせる「EVサウンド」を搭載しているのも大きな特徴です。メカニズムだけでなく、スポーツカーらしいエモーショナルな部分を刺激する斬新な機能が採用されました。
デザインは、アリアの上質さを残しつつも内に秘めたパワーを意味する「アルテリア・マグマ」をキーワードに、NISMO共通の赤アクセントを随所に施しました。
エクステリアでは、フロント・サイド・リア下部に専用スポイラーを装着したほか、レッドアクセントラインを施しました。
エンケイと共同開発した軽量かつ高剛性な20インチアルミホイールは、リム幅を広げながらも軽量化を実現。これにミシュラン製「パイロットスポーツEV」の専用タイヤを組み合わせています。
インテリアでは、滑りにくいファブリック素材のNISMO専用シートやセンターマーク付き専用ステアリングなどを特別装備し、それぞれにはレッドアクセントを随所にあしらいました。
なお、新型アリアNISMOの正式発表は2024年春で、価格や正式な発売時期は追って明かされると見られます。
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