ホンダファンがざわついている。2022年4月12日、ホンダが四輪電動ビジネス説明会で、2030年までの取り組みを発表。
そのなかで「際立つ個性を体現するようなスペシャルティとフラッグシップ、2つのスポーツモデルをグローバルで投入」することが明らかにされたからだ。
ホンダが明らかにしたBEVスポーツカーの全貌 次期NSXとLFAのBEV戦争勃発! さらに2028年にはR36GT-Rという大物も参戦!!
この公表されたホンダのピュアEVスペシャルティとフラッグシップとはどんなモデルなのか、さらにライバルともいえるレクサスが開発するというピュアEVスポーツカーなど、これから日本のスポーツカーに何が起ころうとしているのか? 今わかっているすべての情報をお届けしよう。
文/宇井弘明
写真/ホンダ、CGイラスト(ベストカーweb製作)
■ホンダが4月12日に開催した「四論電動ビジネス説明会」で明らかにしたBEVスポーツカーとは
2022年4月12日に行われた「四輪電動ビジネス説明会」にて解説するホンダ三部敏宏社長と2台のBEVスポーツモデル(右がフラッグシップ、左がスペシャルティ)
2021年4月23日、ホンダ社長に就任した三部敏宏新社長の会見で2050年までの電動化に向けたロードマップが明らかにされたのに続き、2022年4月12日には2030年までの取り組みが発表された。
そのなかに「際立つ個性を体現するようなスペシャルティとフラッグシップ、2つのスポーツモデルをグローバルで投入」として、ベールに包まれた2モデルの写真も公開された。
ホンダのスポーツスピリッツの象徴ともいえるフラッグシップスポーツといえば、当然NSX。その後継車がバッテリーを使った完全なBEVであることが明らかになったことで、ホンダファンの間でさまざまな声が飛び交っている。
EVスポーツ待望論から内燃機関ではないNSXへの失望論まで色々あるが、おそらくこのピュアEVがNSX後継車であることは間違いない。
急激なEVシフトへの警鐘があるのはわかる。エネルギー問題から基幹産業の存亡に関わることまで、取り巻く環境は問題が山積しているが、間違いなくクルマが生き残る1つの方法がEVであり、一番可能性が高い政策だろう。
そしてホンダは結論を出し、2050年までのロードマップを作り、2030年までにこのNSX後継車と思われるフラッグシップと、もう1台はスペシャルティと説明されていたが、大型のラグジュアリースポーツクーペと思われるEVを投入する。
ホンダは現行NSXを送り出す前、V10エンジンのFRのラグジュアリースポーツをNSXとして開発し、発売直前までいった。2008年リーマンショックにより、急遽発売は中止となったが、当時開発中枢にいた三部敏宏社長ほか、現在のホンダ経営陣のなかには、その無念を知る人物が多い。
2シーターのピュアスポーツのNSX EVは技術の象徴として残し、BEV化するであろうポルシェ911や、フェラーリなどとこれまで同様に対応していく。
そしてホンダとしては頓挫したV10 FRのようなもう1台のスペシャリティカージャンルで世界にチャレンジしたいという思いが強いはずだ。これでEV時代のホンダファンを獲得していく狙いがあるように見える。
実際、現時点で世界の新しいEVファンの獲得に成功しているのは、ポルシェタイカン、それに性能的にタイカンに匹敵するテスラモデルSプレイドだろう。
速さの一つの指標ともいえるニュルブルクリンクのタイムはタイカンが2019年に記録した7分42秒3を、昨年、モデルSプレイドはそれを12秒近く短縮し7分30秒909をマーク。ピュアEVでスポーツカー以上の性能をみせつけている。この2台ともに4ドアモデルではあるが、ホンダが狙うのは、スペシャリティ度の高い2ドアモデルジャンル。
メルセデスベンツEQシリーズ、BMWのiシリーズ、それにアウディのe-tronなど、すでにEV専用ブランドを立ち上げ、その上級モデルにラグジュアリークーペなどの展開が想定されるクラスにホンダはターゲットを絞ってくる。そのゾーンで前回挫折したラグジュアリークーペを設定してくる可能性が高い。
このクラスともなると、高額でもホンダならではのファンを獲得しやすく、それが新しい技術と性能に裏打ちされているとすれば、特に北米のホンダマニアは喜ぶはずだ。
このクラスともなると、当然バッテリーが重要になる。たとえばタイカンは761ps、テスラモデルSは1020psだ。ホンダがこれ以上の性能を得るには、全固体電池が必須となる。
今回のホンダの発表でも2024年春に向け430億円を投資するということが明らかにされている。ハイパワーEVにとって軽量で充電時間が短いことが絶対条件となり、それが実現できれば、世界のライバルに対抗できる。
2030年までのこれから8年、EVスポーツは群雄割拠の時代を迎えるはず。その前に量産モデルでも熾烈な開発競争が起こるだろう。
もちろんインフラも高出力型の150kWクラスの急速充電器が広く普及しなければならないだろうが、これもいずれ時間の問題で解決される。
■トヨタはコンセプトモデルのエレクトリファイドスポーツを2021年12月に発表 これがLFAIIになる?
2021年12月、一挙13台のコンセプトカーが世界初公開された。その中でも最も注目度が高かったのがこのLexus Electrified Sport。撮影:三橋仁明N-RAK PHOTO AGENCY.
現在開発中のV8ターボを積むコンベンショナルなピュアスポーツ。これがLFAIIの正体でこの後に進化版のBEVスーパースポーツが登場するという。つまりエレクトリファイドスポーツとは別モノ
全固体電池は、トヨタもすでに実用実験に入っていると言われ、ホンダに先行しているし、2021年12月の豊田章男社長による「BEVに関する説明会」でレクサスブランドのエレクトリファイドスポーツを公開している。
このエレクトリファイドスポーツの登場は2030年頃になるとみられ、その前にV8ターボを積むコンベンショナルなピュアスポーツを計画している。
これがLFAの後継者といわれるスーパースポーツの正体で、その進化モデルがピュアEVのエレクトリファイドスポーツとなり、ホンダのNSX EVと対決することになる。
性能的にも、この2台は拮抗するはずで、おそらくパワーは800ps級、0-100km/h加速は3秒以内、最高速度は300km/hクラス。このあたりが世界レベルのEVスポーツのひとつの水準で、当然2台ともに到達してくるだろう。
そしてもう1台、日本からこのクラスに参戦してくるモデルがある。最新情報によれば2028年頃に日産GT-RがBEVで登場してくることが判明している(詳細情報は現在発売中のベストカー2022年5月26日号を参照)。
当然、NSX EV、LFA(エレクトリファイドスポーツ)と強力なライバル関係になることは間違いなく、日本のEV車の頂点に立つ3台が割拠する時代がやってきそうだ。
EVという時代のうねりは好むと好まざるとにかかわらず、すぐそこまできている。その頂点を目指しホンダ、トヨタ、そして日産が激闘を繰り広げるのだ。
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