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トヨタ新型ヤリス 世界初、白線なしの駐車枠をメモリ 「アドバンスト・パーク」とは

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トヨタ新型ヤリス 世界初、白線なしの駐車枠をメモリ 「アドバンスト・パーク」とは

駐車支援システムに注目

text:AUTOCAR JAPAN編集部photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)、トヨタ自動車世界初公開されたトヨタ新型ヤリス。従来のヴィッツから名称を変えた新世代モデルは、TNGAのコンパクトカー向けプラットフォームを初採用するなど、注目点が多い。

【画像】新型トヨタ・ヤリスZ 全38枚

ここでは、トヨタ初となる高度駐車支援システム「アドバンスト・パーク」について紹介したい。並列・縦列駐車を支援するほか、世界初となる「白線のない駐車場におけるメモリ機能」を搭載している。

アドバンスト・パークというのは、簡単で素早い駐車を行うために、ステアリング、スロットル、ブレーキをクルマが制御する駐車支援システム。この“素早い”というのが、本機能のセールスポイントだ。

白線ありの場合 操作手順

白線などで区切られた駐車枠の操作手順は、下記のようになっている。

1. 駐車スペースの横に停車し、起動スイッチを押下。
2. ディスプレイの俯瞰ビューに、自動認識されたスペースが表示。「開始」を押下。
(ヤリスが前進・首振りし、切り返しなしで入庫できる位置に停車)

3. 音声に従い、リバースにシフトする。
(ヤリスが操舵・移動を制御し、スムーズに駐車を行う)
4. 最後にシフトをパーキングに入れて駐車完了。

縦列駐車の場合は、1.のあとに、自動認識されたスペースが俯瞰ビューに「P」マークで表示されるので、希望の枠を押下する操作が加わる。

続いて、白線がない環境での操作を説明しよう。

白線なしの場合 初回手順

アドバンスト・パークの「メモリ機能」は、世界で初めて、白線などの目印がない枠でも駐車位置を記憶するというもの。初回操作時には、駐車したい位置を登録する必要がある。

具体的には、白線などが存在しないスペースについて操作する機能とあって、前述の手順1.のあとに「駐車できる場所が見つかりません」とディスプレイに表示されるところから始まる。

そこで、4通りの駐車方法(左側に並列駐車、右側に並列、左側に縦列、右側に縦列)から、希望のものを選択することで、白線がないスペースに駐車する意思を伝える。これで、駐車したい場所がいったん仮登録されるわけだ。

白線なしの場合 2回目以降

続いて、白線などがない場所にシステムが駐車を行う。そのまま「登録」を押下すれば、次回から目立った目印がなくても、同じ位置に駐車できるという流れだ。

本機能は、「白線がない駐車場でこうした支援機能を使いたい」という声に応えて開発が進められたもの。

初回は自分が停めたいスペースを登録する操作を伴うが、次回以降は、そのスペースを自動認識して、ワンボタンで駐車支援を受けることができるわけだ。

システムの仕組み・疑問点

アドバンスト・パークの「メモリ機能」は、システムが見ている映像のなかの特徴を記憶するという仕掛け。

言い換えると、見渡すかぎり真っ平ら、なんていう場所では使えない。

では、真っ暗な場所ではどうだろう? 前後方向はヘッドランプ/テールランプが照らすので問題ない。車体側面はというと、ボディサイドに搭載された赤外線LEDを照射するので状況を認識できるという。

つまり、夜間でも問題なく機能するのだ。

また、安全上の配慮からパレット式のパーキングなどは本機能の対象外とされているが、開発陣の話では、一般的な運転で出会う駐車枠は「ほとんどの状況で使える」という。

なお、メモリ機能は3箇所まで登録することができる。

他社の駐車支援とどう違う?

他社の駐車支援システムと大きく異なるのは、切り返しをしない駐車を目標に開発されていること。素早くスムーズに駐車すること、つまり日常使用に耐えるシステムを目指している。

駐車時の速度は、設定メニューのなかに「駐車速度」という項目が存在し、「速め」「標準」「遅め」を選択できる。

また他社のシステムでは、パーキングブレーキ操作まで自動で行うものもある。しかし、ヤリスは電動パーキングブレーキを搭載していないので、ドライバーが行う。後退時にリバースにシフトする操作も人間が行う必要がある。

安心なのは、駐車支援で車両が動いている間も、周辺360°を監視してくれること。例えば、子どもが車両の後方に現れたら、警告音/メッセージとともにブレーキが作動する。

日本発売 来年2月

メモリ機能を含むトヨタ初の高度駐車支援システム「アドバンスト・パーク」は、新型ヤリスのハイブリッド車にオプションとして設定される見込みだ。

また、アドバンスト・パークというシステムは、超音波センサー、カメラを利用しているため、「パノラミックビューモニター」と「インテリジェント・クリアランス・ソナー」も必要になる。

新型ヤリスの日本発売は、2020年の2月中旬を予定している。今回紹介したアドバンスト・パーク以外にも、最新の安心安全・先進技術がコンパクトカーに搭載されるとあって、小型車のマーケットで話題を呼びそうだ。

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