近年、あおり運転や事故などで注目が集まっているドライブレコーダー。運転中に遭遇したトラブル時の真実を証明するための情報源として、“ドラレコ”は、今や必須の装備だ。
ここ数年で飛躍的に普及が進んだドラレコながら、「機能」には大きな違いがあり、実は製品による性能差が非常に大きい。価格も2~3万円程度が概ね一般的だが、2000円程度の安価な輸入品もあり、大きく異なる。
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そこで、本稿では4つに大別できるドラレコの種類や機能などを解説。
機能の有無によっては、事故など肝心な時に映像が残らない可能性もあるため、注意が必要だ。
文:永田恵一
写真:Adobe Stock、編集部、TOYOTA
ドライブレコーダー 4つの基本タイプは?
こちらはデュアルカメラタイプのケンウッドDRV-MR740
シングルカメラタイプのケンウッドDRV-340 (左)と360度カメラタイプのコムテックHDR360G(右)
ドライブレコーダーの種類は、大まかには以下の4タイプにわけられる。
【1】シングルカメラタイプ
前方を監視するもっともオーソドックスなタイプのドライブレコーダー。多くは本体にカメラが組み込まれた一体型となるが、カメラとルームミラーに組み込まれたモニターで構成されるものなどもある。
【2】デュアルカメラタイプ
シングルカメラに別のカメラを付属する、シングルカメラにオプションのカメラを付属する、バックモニターのカメラを使うといった方法で、前方に加えて後方の監視も行うドライブレコーダー。
あおり運転に対する注目の高まりや追突事故に遭った際の対策として、需要が増加している。
【3】360度カメラタイプ
超広角レンズの搭載により、文字通り周囲360度を監視できるドライブレコーダー。
前方はもちろん、横方向からの割り込みや側面衝突、後方の監視により「停止中暴漢に侵入された」といった被害にも対応する。
しかし、あおり運転や追突事故に対しては、カメラから車両後端までの距離が遠いだけに撮影はされるものの、状況が小さくしか映らず、情報量が足りないことは否めない。
【4】カーナビ内臓&連携タイプ
カーナビとドライブレコーダーを組み合わせたものは、付属品としてドライブレコーダーが含まれる「内蔵タイプ」、カーナビに同じメーカーのドライブレコーダーを接続する「連携タイプ」がある。
どちらもカーナビの大きな画面でドライブレコーダーの映像を見られる、カーナビのタッチパネルからドライブレコーダーを操作できる、ドライブレコーダー本体にモニターが不要になるぶん小型化できるといったメリットを持つ。
ドラレコ選びで見るべき4つの「基本スペック」は?
ドラレコのスペックによっては夜間の録画データに差が出る場合もある(※写真はイメージ)
続いて、実際にどのような映像を残せるかどうかにも関わる基本スペックは、以下の4つだ。
【1】記録解像度
1280×720、1920×1080といった数値で表記され、大きいほど高画質となる。
現在は周囲のクルマのナンバープレートが読み取れる「1920×1080」が標準で、買う際には1920×1080以上にすべきだろう。
【2】F値
レンズの持っている明るさを示す数値。ザックリいうと、小さいほど明るく写り、夜間の監視に強い。
【3】フレームレート
1秒間に何コマ撮影できるかを「fps」という単位で表す。28fpsなら「1秒間に28コマ撮影できる」という意味で、数値大きいほど滑らかに撮影できる。
しかし、30fpsだと西日本のLED信号機が映らない(消えた状態で撮影される)ものもあるので、対応しているか確認した方が無難だ。
【4】撮影画角
横方向、上下方向に撮影できる角度。角度が大きいほど広い画像を記録できる。
確実に有無を把握したい「機能」は?
トヨタの純正オプション「安心機能付きドライブレコーダー(別体型)」のカタログ(キャプチャ)。駐車時の録画に対応しているか等は製品により異なるので必ずチェックしたい
次に把握しておきたいのがドラレコの「機能」だ。以下のとおり、機能の有無によっては、いざという時に映像が残らない可能性が高いものもあるので注意が必要だ。
■録画モード/事故や駐車時の記録を残せるか?
多くのドラレコは、エンジン始動と同時に「常時録画」をおこなっており、記録メディアが一杯になると上書きされ、任意に録画スイッチを押した際には手動録画となり、映像が保護される。
しかし、いざという時の映像は録画後に一旦記録しないと、上書きされ消去されてしまう。
そこで、ぜひほしいのが、事故時に大きな動きや変化が起きる上下左右前後の加速度を検知する「Gセンサー」だ。
Gセンサー付きであれば、大きなG変化があった際の映像が保存され、肝心な事故前後の映像が残らないリスクは激減する。
録画モードでは駐車中の当て逃げなどの証拠になる「駐車中の記録モード」もぜひ欲しい機能だ。
駐車中の記録モードは、衝撃の検知や周囲を人がウロウロするといった異常があると録画を開始する。
録画時間は、バッテリーの内臓で(エンジン停止後の)「一定時間+異常発生時に録画開始」、「異常発生時に録画開始」、「設定したバッテリー電圧に低下するまで録画+異常時に録画開始」など、さまざまだ。
■GPS/事故時の状況把握できるデータ残るか?
GPS内蔵のドライブレコーダーなら事故が起きた地点、時間、スピードなどが記録されるので、証拠としての精度が向上し、事故原因の究明にも役立つ。
■音声録音機能
映像に加え、車内の会話や音声も記録できれば、事故の際の状況のより正確な情報となる。
■運転支援機能
ドライブレコーダーは、カメラで前方を監視していることもあり、クルマに純正で付く運転支援システムのような「先行車発進お知らせ機能」や「車線逸脱警報」といった機能を備えるものもある。
メーカー純正のドラレコの性能は?
トヨタ純正の「安心機能付きドライブレコーダー(一体型)」。価格は4万500円で、対象はトヨタセーフティセンス、スマートアシスト、LKA(レーンキーピングアシスト)非装着車
まず、ディーラーオプションのドラレコは、汎用品に近いものなので、同じ自動車メーカーであれば車種による違いは少ない。
グレード(価格)が高くなるほどナビ連動、GPS、Gセンサー、駐車中の記録モード、後方カメラといった機能が充実する。これは市販品と同様で、市販品でいえば上級品に相当するものが多い。
市販品との大きな違いは、フロントガラスに純正の運転支援システムに用いるカメラやセンサーが装着されることに配慮し、カメラとユニットが別体となったドライブレコーダーも設定される点が挙げられる(ユニットはセンターコンソールなどに配置)。
市販品に比べ価格は高いが、カーナビと同じように保障期間は3年6万kmなどと長く、新車購入時なら値引きの一部になることも多いので、価格に納得できれば無難で手間のない選択肢といえる。
激安ドラレコは買ってOK?
ドライブレコーダーの普及により、通販サイトなどでは1500円から3000円といった輸入品の激安品も流通している。
激安ドライブレコーダーは、全体的に当たり外れが激しく、レビューなどを見ると商品によって「使い物にならない」から「充分使える」まで様々だ。
そのため現時点では「安物買いの銭失い」にならないように、聞いたことのあるメーカーの評判の良い製品を買った方がやはり無難だろう。
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