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ミニ史上最強エンジン搭載! 「ミニJCWクラブマン」の持つ多面性とは

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ミニ史上最強エンジン搭載! 「ミニJCWクラブマン」の持つ多面性とは

■BMWのMパフォーマンスモデル「M135i」や「X2M」と同型式のエンジン

 ミニ・クラブマンが日本で登場したのは2008年3月2日(ミニの日)のこと。先代にあたるこのモデルは、3ドアハッチバックのミニよりも全長が240mm伸ばされた3935mmで登場した。

なぜミニの人気は続く? 日本でミニが輸入車ナンバーワンの理由とは

 全幅が1685mmと5ナンバーサイズだった先代ミニ・クラブマンだったが、クラブドアと呼ばれる観音開きのドアが右側に付けられた変則的1+2ドアが特徴的だった。「イギリス生まれのブランドのミニなのに、左側通行の道路事情を考えていない」などと批判されたのも、いまとなっては懐かしい話だ。

 現行型3代目ミニ・クラブマンが登場したのは2015年6月。2代目と比較すると全長は270mm、全幅は90mm、ホイールベースが100mmそれぞれ拡大し、従来のBセグメントからCセグメントモデルに成長している。

 先代は4名だった乗車定員は5名になり、荷室容量も360リッター/最大1250リッターを確保した。大きくなったこの現行MINIクラブマンは人気で、現在では日本でのミニ・ボディラインナップで一番人気となっているようだ。

 そんなミニ・クラブマンも2019年10月にマイナーチェンジをおこなっている。LEDリアコンビランプを英国の国旗ユニオンジャックをモチーフとしたデザインにするなどの改良がおこなわれている。

 それと同時に、ハイパフォーマンスモデルのジョン・クーパー・ワークス(John Cooper Works:JCW)も新しくなり、ミニ・クラブマン/ミニ・クロスオーバーに新エンジンが搭載された。

 搭載されたエンジンがまたすごい。2リッター直4ターボは306ps・450Nmを発生し、ミニ史上最強のエンジンとなっている。先代比ではプラス75ps・プラス100Nmものパワー・トルクのアップになる。

 このエンジンは「B48A20E」型。つまり、BMWのMパフォーマンスモデル「M135i」や「X2M」に搭載されるエンジンと同じ型式なのだから、その凄みがわかるだろう。

■日常の乗りやすさと非日常のパフォーマンスを兼ね備える

 そんな怒涛のカタログスペックに、多少身構えながら乗り込む。JCW専用のハーフレザースポーツシートが身体をしっかりホールドするものの、室内はあくまでもミニそのもの。スポーツカー然とした雰囲気はまったくない。

 スタートスイッチを押してエンジンを始動、走り出す。

「ナンバー付きモデルではミニの歴史上で史上最強スペック」を謳うミニJCWクラブマンだが、街乗りではその凄みを感じさせない。標準の走行モード「MID」だと、何の苦もなくふつうに走行できる。

 乗り心地の硬さを不快に思うこともなければ、排気音のサウンドが気に障ることもまったくない。室内のゆったり感や質感の高さ、荷室の広さなどミニクラブマンのメリットを、ドライバーだけでなく後席に座った人まで含めて味わうことができるのも、このMIN JCWクラブマンの特徴といえる。

 エコモードの「GREEN」で走っても、もっさりした感じもない。使い古された言葉だが、それこそ「羊の皮を被った狼」だ。ミニJCWクラブマンは、街ではとにかく「羊」。従順に、ふつうのハッチバックを装っている。
 
 高速道路を走行するのも、このGREENモードでこと足りる。ACC(アダプティブクルーズコントロール)をオンにすると、自動で加減速するときの反応が良いので、ラクに、ストレスなく巡航できる。JCWのドライビングに「ラク」という価値観はたしかに似合わないけれど、こんな日もあっていい。

 高速を降り、ワインディングに向かう。ドライビングモードを「SPORT」にした瞬間、エンジンのレスポンスが明らかに変わったのがわかる。

 450Nmの最大トルクを活かした加速力は、まさにスポーツカーそのものだ。FFではなく4WDだから、4輪全体で駆動を路面に伝えていく感覚が気持ちいい。

 ちなみに0-100km/h加速は4.9秒。この4秒台というのは、相当なハイパフォーマンスカーの証と覚えておいていい。

 コーナリングは、よくいわれるような「ゴーカートフィーリング」というイメージとはちょっと異なる。初代ミニのように踏ん張って、突っ張った感じではなく、きちんと足を動かしながらもドライバーにロール感を与えないようなフィーリングだ。一方ステアリング操作に対してクイックな反応のハンドリングは、昔ながらのミニらしいところでもある。

※ ※ ※

 クルマの進化は本当に早くなっている。

 先進運転支援システム(ADAS)の普及などはその代表的な例なのだけれど、「日常の乗りやすさ」と「非日常のパフォーマンス」を両立するモデルが増えたのも、このところの流れだったりする。走りの性能を取れば乗り心地が、乗り心地を取れば走りの性能が…なんて我慢することなく、いまの時代はそれらを両取りすることができるのだ。

 一台でいくつもの顔を持つミニJCWクラブマン。なんて贅沢なんだろう。

MINI JOHN COOPER WORKS CLUBMAN

・車両価格:568万円
・試乗車オプション込み価格:638万5000円
・全長:4275mm
・全幅:1800mm
・全高:1470mm
・ホイールベース:2670mm
・車両重量:1600kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
・排気量:1998cc
・駆動方式:4WD
・変速機:8速AT
・最高出力:306ps/5000rpm
・最大トルク:450Nm/1750-4500rpm
・ブレーキ前/後:Vディスク/Vディスク
・タイヤ前後:235/35R19(オプション)
・WLTC燃費:12.1km/L

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みんなのコメント

6件
  • 初代ミニのオーナーでしたが、こんな大きくなって、もうミニではない。名前を変えたほうが良い。そして、不細工なスタイル、売れているとゆうのは本当だろうか?どこかで操作しているとしか思えない。

  • 小さい排気量でキビキビ走るのがミニのいい所なのに。2リッターなんか要らない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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