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マクラーレン、精度を重視し最新版フロアの投入を延期「機能するとわかっているものを持ち込みたい」

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マクラーレン、精度を重視し最新版フロアの投入を延期「機能するとわかっているものを持ち込みたい」

 マクラーレンは、MCL38のフロアの最新アップグレードをF1第19戦アメリカGPで導入しない決定を下したことについて、マシン上の他の個々のコンポーネントを評価する際に「いかなる混乱も」避けたいとためだと説明した。

 マクラーレンは改良されたフロントウイング、フロントサスペンション、リヤブレーキダクト部品、リヤウイングを携えてオースティンに到着した。しかし、現在開発中のMCL38の新しいフロアデザインは、アメリカGPのために早急に導入されることはなかった。マクラーレンのエンジニアリングテクニカルディレクターを務めるニール・ホールディは、フロアを製造する前にその有効性を確認することの重要性を強調した。

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「このイベントのために、我々は多くの細かいアップグレードを導入した。次のイベントに何を投入するかについてはあまり詳しく話したくはないが、間違いなくさらに多くのものが登場するだろう」

「我々がやってきたことは、年間を通じて開発の推進を継続することだ。そして現時点で我々が実際にやりたいことは、機能するとわかっているものを持ち込むことだということがはっきりした。だから、我々は何かを早く作り出そうとしているわけではない」

「我々はチャンピオンシップでよいポジションにいる。だが我々が望んでいないのは、導入するコンポーネントの結果についてチームに混乱を生じさせることだ。我々は待っているところであり、準備ができたら持ち込むことになる。それをマシンに搭載したい。できるだけ早く、マシンのパフォーマンスを向上させたいと考えている」

 アメリカGPに向けてフルセットのアップグレードを受けたランド・ノリスは、マシンがシンガポールGPの仕様からほとんど変わっていないことを認めた。マクラーレンのアップデートのリストは重要なものだったが、変更の範囲は比較的狭かった。

 ホールディは、これらのアップデートにより将来的にパフォーマンスが向上するだろうと示唆した。チームは新しいフロアの開発に自信を持っているが、ホールディはマクラーレンがそのプロセスを急いでいないことを強調した。

「空力の点では、次の数回のイベントに導入するアップグレードはすでにわかっている。そういう意味では準備ができているが、ファクトリーではまだ製造段階にある」

「できるだけ早くイベントに持ち込もうとしているだけだ。だからスプリントであろうと標準的なイベントであろうと、我々にとって違いはない」

 マクラーレンはコンストラクターズ選手権で競争力を維持しようとしているものの、ホールディはライバルチームの行動に左右されることなく、チーム内部の進歩に集中し続けると改めて主張した。

「我々の観点から言えば、我々は自分たちの技術開発に完全に集中している。そして、他のチームが何をしているかではなく、我々がどこにいるのか、そしてレースに何をもたらすのかということに集中することが重要だ」

「我々はふたたびトップに戻ることがどのようなことかを学んでいるところだ。確かなことだが、そうした精査がもたらすものは我々にとって新しいことだ。我々は正しい方法でそれに対処していると思う」

 フロアのアップグレードを遅らせることは、慎重な決定に見えるかもしれないが、マクラーレンがアップグレードを評価する際に精度と明確さに重点を置いていることは、グリッドの最前線で競争力を維持することを目指し、長期的な成長を遂げるというチームの取り組みを反映している。

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