トヨタ・アルファードが売れている
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】上には上が!? レクサスからは「LM」 アルファード/ヴェルファイアの違いは【比べる】 全107枚
photo:Satoshi Kamimura(神村 聖)
トヨタ・アルファードが売れている。
直近2020年11月の販売台数は、1万109台と前年同月比175.9%となった。(一般社団法人日本自動車販売協会連合会調べ)
トップの・ヤリス(1万9921台)、2位のライズ(1万0627台)に次ぐ3位につけた。
4位以下もハリアー、カローラ、シエンタとなり、トヨタ車が上位を占めた。
トヨタ販売店関係者はこの時期にトヨタが売れる理由について「トヨタの販売店は他メーカーと比べて数が多いのは当然ながら、コロナ禍においてトヨタ本社からの生産・販売の回復についてトヨタ関連企業一丸となって進めようという強い意志があるから」と説明する。
また、2020年5月には全国トヨタ販売網の大変革が実施されたことも、トヨタ販売店間での競争意識を高めたといえる。トヨタはこれを、全店舗全車種併売と呼ぶ。
アルファードについても、これまでのトヨペット店の他、トヨタ店、カローラ店、ネッツ店で購入できることになった。
安定した人気モデルであるアルファードに対する、潜在的な需要が多かったところに購入の間口が広がったといえる。
実際、販売台数に変化があった。
アルファード月別販売台数では、5月までが月5000台ペースだったが、6月以降から6000から8000台へと延び、販売全体の回復が鮮明化した10月には1万台を超えたのだった。
なぜトヨタ・アルファードは売れる?
コロナ禍で、クルマに対するユーザーの考え方が変わってきたことも、アルファード販売好調の要因かもしれない。
トヨタや、その他の新車販売店、また大手中古車販売・買取企業などの販売関係者に話を聞くと、一応に「コロナ禍でクルマの売れ方が変わった印象がある」と答える。
コロナ禍で経済的なダメージが多い家庭も多いはずなのだが、日本市場の動向を見ると緊急事態宣言後から徐々に販売が回復し、秋口からは前年並み、または前年以上の販売台数まで伸びている。
「公共交通機関を避けて、クルマを使おうという人が増えたから」
各販売現場でも、そうした「一般論」を聞くのだが、それ以上に「クルマの在り方についてユーザーの意識が変わって来た」ように思える。
あくまでも私見だが、ユーザーの意識変革の主体は「安心感」ではないだろうか。
結果的に、国内シェアトップのトヨタに対する安心感、家族皆がゆったり過ごせるクルマへの安心感、さらにリセールバリュー(下取り価格)が高いことへの安心感につながった。
こうした要因を踏まえて、リモートワークなどで自宅に巣ごもりながら、ネット情報をこまめに検索した結果、アルファードに辿り着くのかもしれない。
センチュリー騒動もある程度影響?
また、今年10月にテレビやネットで大きな話題となった、あの「センチュリー騒動」もアルファードに対するユーザーの意識変化に、「ある程度」影響を及ぼしたと言えるのではないだろうか。
兵庫県の井戸敏三知事の、公用車センチュリーに対する定例記者会見での記者とのやり取りがきっかけとなり、知事公用車の在り方について世間の注目が集まった。
各局ワイドショーで、記者が実際にセンチュリーの後席に腰かけて乗り心地をレポート。
元県知事などのコメンテーターらが「アルファードの方が車内が広く、利便性が高い」という発言を繰り返した。
各番組内では、全国の知事公用車の現状を把握し、詳しいデータを公表するとセンチュリーの他にアルファード利用も目立った。
県知事公用車のみならず、国会議事堂や衆議院・参議院議員会館がある東京都千代田区永田町界隈では、黒塗りアルファードが定番になっている。
その他、企業経営者の運転手付き社用車や、高級ハイヤーなどでも、アルファードの重要はとても高い。
そうした「お偉いさん」用高級車として、アルファードは確固たる地位を築いていることを、あのセンチュリー騒動によってメディアがあぶり出したといえる。
日本特有 最上級ミニバンの有り様
さて、アルファードはこれからどう進化するのだろうか?
自動車専門メディア等による、将来新車予測の中では、2021年後半から2022年春先あたりに「次期アルファード」という名前を挙げることがある(現行車は2015年発売)。また「ヴェルファイア」との統合も話題に加わる。
車種統合については、筆者も参加したトヨタ東京本社でのトヨタ国内営業幹部との意見交換の中で、近い将来に大きく絞り込むことを明らかにしている。
そうした中で、次期アルファードの具体的な販売時期はどうであれ、トヨタがアルファードという商品について新たなる道筋を考える時期にあると思う。
国内市場ではトヨタにおける「クロス(オーバー)化」というSUVシフトが進む中、世界市場のなかで特有のミニバン文化を持つ日本で、最上級ミニバンとしての有り様が問われる。
また、商用車に特化しながらも、近年は多目的トランスポーターとしての需要が高まる「ハイエース」(200系)や、海外で先行発売された同300系に相当する「グランエース」なども含めた、ボックススタイルのモビリティという大きな括りの中でも、次期アルファードの有り様が問われることになるかもしれない。
いずれにしても、アルファードが現代日本人のクルマに対する思想を強く反映したクルマであることは間違いない。
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みんなのコメント
親の敵みたいに病的だよね。
いつも車が高くなった、安くしろばかり。
現実はこの価格帯の車が月1万台売れている。
自分の収入の方を疑ったほうがいいんじゃないか?