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「ホッ」寒い日は恋しくなる… 日本が生んだホット缶コーヒーと高速道路の意外な関係

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「ホッ」寒い日は恋しくなる… 日本が生んだホット缶コーヒーと高速道路の意外な関係

■高速道路のSA/PAに並ぶ自動販売機。日本独特の風景

 寒くなって来ると恋しくなる温かい缶コーヒー。実は缶コーヒーも、温かい自販機飲料も日本で生まれたことをご存知でしょうか? そして、温かい缶コーヒーが生まれた背景には、当時開通したばかりの名神高速道路のSA/PAが関わっていました。

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 高速道路のSA/PAには、さまざまな種類の自動販売機が置かれています。それらの中で代表的な存在といえばドリンク類。とくに缶コーヒーは種類も群を抜いて多く、自販機が20台以上並ぶ首都高の大黒PAでは30種類以上の缶コーヒーが販売されています。

 これは日本独特の風景で、ハリウッド映画の「ワイルドスピード(TOKYO DRIFT)」をはじめ、日本が舞台の映画ではロケ地に使われることも多く、また外国人観光客からも人気の観光スポットになっているようです。

 そもそも諸外国は自動販売機自体が少ないですし、飲料の種類も少なく、日本とは比べ物になりません。自動車大国アメリカのフリーウェイにも何か所かレストエリアがありますが、ここは基本的にトイレと2-3台の自販機が設置してあるだけの簡素な施設です。

■温かい缶ドリンク自販機があるのは日本だけ?

 今ではすっかりおなじみになった自販機のホットドリンク。これらの缶入りホットドリンクも日本独特の飲料です。社団法人日本自動販売システム工業会の調べ(2016年)によると、日本にある清涼飲料水の自動販売機は約244万台で、その7-8割がHOT飲料に対応しています。

 対してアメリカは同じく清涼飲料水の自販機は約296万台で日本を上回りますが、そのほとんどはコカ・コーラ、スプライトなどのソーダ類かミネラルウォーターで、温かい飲料(主にコーヒーで、紙または発泡スチロールのカップに入って出てくる)が買える自販機はわずか24万6000台のみ。温かい缶コーヒーが買える自販機の台数はデータに上がっていない状況です。

 では、日本独特の飲料文化ともいえる、温かい缶入りドリンクはどのような背景で生まれたのでしょうか? その始まりは、缶コーヒーからでした。

■飲料メーカーの創業者が開通直後の名神高速道路で思いついたこと

 開通から間もない名神高速道路の養老サービスエリア(1964年開業)でそのアイデアはひらめいたといいます。ポッカコーポレーション(現ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社)の創業者 谷田利景さんが名神高速道路を走行中、休憩のため養老SAに立ち寄った際、眠気覚ましにホットコーヒーを注文したところ、店は大変混んでいてコーヒーが出てくるまでにかなり時間がかかり、出てきた時にはすっかり冷めてしまっていたそう。

 そこで、谷田さんが思いついたのは「コーヒーを缶に詰める」という発想でした。そして1972年に誕生したのが190g缶入りの本格コーヒー飲料です。翌1973年には自販機メーカー三共電器(現サンデン)と共同で苦労の末、連続して加温&販売が可能な缶コーヒーの製造に成功し、ホット/コールドの自販機が誕生しました。

 缶コーヒーもホット自販機も爆発的な人気となり、その後は缶コーヒーを作る飲料メーカーが一気に増えたのです。

「ホット自販機が登場した当時は、『ホットorコールド』自動販売機でした。つまり、ホットのみ、もしくはコールドのみでの切り替えができる自動販売機だったのです。現在のように、ホットとコールドが一台の自販機で併売される『ホット&コールド』自動販売機は1977年頃から登場しています。ちなみに、ホット缶コーヒーが買える自販機1号機は養老サービスエリアに設置されました」(ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社経営戦略部コミュニケーショングループ[広報])

■ドライバー専用、高速道路限定の缶コーヒーがスゴイ?

 長距離を走る機会の多いドライバーには、「眠気覚ましの缶コーヒーが欠かせない!」という方も少なくないでしょう。筆者(加藤久美子)も毎年、1-2回は実家下関まで片道1000kmを運転して帰っています。

 今のところドライバーは私一人なので、カフェイン摂取量に注意しながら眠気覚ましドリンクを利用していますが、同じポッカから高速道路限定で販売されているカフェイン3倍の缶コーヒーがあるのをご存知でしょうか?

 さすが、世界初の缶コーヒーを開発した会社が作るだけあって、かなりチャレンジャーな缶コーヒーです。筆者も昨年高速道路のSAで購入して飲んでみましたが、カフェイン量240mgはさすがに強烈! 眠気も吹っ飛びました。

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