この記事をまとめると
■三菱から2代に渡って販売されていた「ディアマンテワゴン」を紹介
SUVだらけで食傷気味ならワゴン一択! 掛け値なしにカッコいい「ツウ感全開」のちょい古ステーションワゴン6選
■オーストラリアの三菱で製造されていたものを日本で販売していた経緯を持つ
■2代目モデルはかなり割り切ったグレード構成で販売されていた
超マイナー三菱車「ディアマンテワゴン」とは
今ではすっかりマイナーな存在となってしまった国産ステーションワゴンではあるが、1990年代には初代レガシィツーリングワゴンが火付け役となり、さまざまなメーカーからステーションワゴンがリリースされていた。
そんな乱立したステーションワゴンの中でも、今では(当時でも?)知る人も少なくなってしまったマイナー車として挙げられるのが「ディアマンテワゴン」だろう。
三菱初の3ナンバーサイズ専用車としてデビューし、一躍大人気車種となった初代ディアマンテをベースにステーションワゴン化したものと言えるが、じつは日本製ではなくオーストラリア三菱で生産されたれっきとした輸入車となっており、日本へ導入がスタートしたのはディアマンテが登場してからおよそ3年後の1993年3月のことだった。
そんなディアマンテワゴンは、サッシュレスドアのディアマンテとは異なりサッシュ付ドアとなっており、成り立ち的には「シグマワゴン」とも言えるのだが、知名度を考えてディアマンテの名前を冠したのであろう。
基本的には4ドアのディアマンテと共通する意匠を持っていたが、4WDモデルの設定はなく、エンジンも3リッターV6のみ。その3リッターエンジンも日本仕様のDOHCではなくSOHC仕様であり、スピードメーターは220km/hスケール。エアコン類などのスイッチの配置も微妙に異なるなど、海外生産であることを端々に感じることができるものとなっていた。
オーストラリア三菱製を踏襲し2代目も登場
そんな初代ディアマンテワゴンは残念ながら販売面では低調に終わってしまったが、1997年10月に2代目となるディアマンテワゴンが登場。こちらも先代に引き続きオーストラリア三菱製のもので、エンジンも初代と同じく3リッターV6のSOHC(ただし出力は向上していた)で、トランスミッションはシーケンシャル付のINVECS-III 5速ATとなっていた。
また先代とは異なり、ディアマンテと同じくサッシュレスドアとなり、ベースとなったディアマンテにより近いスタイリッシュなスタイルとなっている。
2代目モデルのデビュー当初は上級グレードとして、サンルーフやクルーズコントロール、本革シートにハイコントラストメーターといった装備がテンコ盛りの「LS」というグレードが存在していたが、2000年11月にはベースグレードの「ES」のみのモノグレードとなった。
さらにボディカラーもグリーンストーンメタリック1色という割り切りまくった仕様となり(それ以前もグリーンストーンメタリックとローランベージュIIの2色のみだったのだが)、翌年秋には潔く輸入を終了。
そもそも2000年は三菱のリコール隠し問題が明るみに出て販売が低迷していた時期でもあったため、やむを得ないところもあったと言えるが、今見ると大陸的なゆったりとして余裕のある走り味やスペースたっぷりの荷室など、時代によってはもう少し評価されていた1台になっていたかもしれない。
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