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HYUNDAI(ヒョンデ)が日本に再上陸。第1弾はデザイナーズEVと燃料電池SUV。テスラ風口コミ戦略も注目

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HYUNDAI(ヒョンデ)が日本に再上陸。第1弾はデザイナーズEVと燃料電池SUV。テスラ風口コミ戦略も注目

ヒュンダイからヒョンデに改名し12年ぶりにカムバック

日本に現代自動車(現在の呼称はヒョンデ)が帰ってきます! 「現代自動車のバスが日本で売っているじゃないか」と指摘があるかもしれませんが、パーソナルユーザー向けの乗用車カテゴリーで再上陸を果たことになります。

なぜヒョンデは日本に再上陸したのか?

「ヒュンダイ」と呼ばれていた時代に日本で乗用車を販売していた時期は2001~2009年。人気韓流ドラマ「冬のソナタ」のネームバリューにあやかったミドル級セダン「ソナタ」を覚えている人もいるでしょう。

ヒュンダイが8年間で販売したのは約1.5万台で、今も600台ほど日本で乗っている人がいるそうで、撤退後も点検整備を提供するなど、ユーザーとの絆を守ってきたのだとか。そして日本市場でのリサーチを続けてきた結論が、2022年の再上陸として実を結んだことになります。

戦略はディーラーを持たない“口コミマーケティング”

その新生ヒョンデで注目したいのはブランディングです。再挑戦に合わせて、2022年1月1日に日本法人の社名を「現代自動車ジャパン」から「ヒョンデ モビリティ ジャパン」に変更したことからもわかるように、ヒョンデという新ブランドを浸透させようという意図が感じられます。

そのポイントを一言でまとめると“口コミマーケティング”。今回はいわゆるディーラー(販売店)を持たず、検討から購入、維持管理まですべてオンラインで完結するデジタルプラットフォームを採用。第1弾として投入するモデルは電気自動車の「IONIQ 5(アイオニックファイブ)」と、水素燃料電池車の「NEXO(ネッソ)」の2台に絞られています。

マーケティングのヒントはテスラの成功体験

つまり日本におけるヒョンデは、排ガスを出さないZEV(ゼロエミッションビークル)のブランドとなるわけですが、“オンライン販売のZEVブランド”といえばテスラモーターズを思い出す人も多いはず。ヒョンデもそれにならったマーケティングを進めていくようです。

具体的には、初期のヒョンデオーナーをアンバサダー的に位置づけ、ユーザーを紹介しやすい仕組みづくりを構築したり、DeNA系のカーシェアサービス「エニカ」とタイアップしてIONIQ 5を100台、NEXOを20台、オフィシャルシェアカーとして導入することも発表されました。

いずれにしてもユーザー体験と、そのアウトプットによってヒョンデ・ブランドを構築する狙いが見て取れます。このあたりも、初期のテスラが広まっていった過程を参考にしていると感じさせます。

右ハンドル化やドラレコ装備などきめ細かい日本対応

新生ヒョンデ・ブランドの口コミでポイントとなりそうなのが、日本向けのローカライズとIONIQ 5の実用性でしょう。輸入車ながら(右ハンドル化に加えて)ウインカーレバーを右側に配置するなど、日本のユーザーに向けた仕様変更が実施され、日本でニーズの高いドライブレコーダーはビルトインタイプとなっています。

IONIQ 5のバッテリー総電力量は72.6kWh、一充電航続距離は618km(WLTCモード)というスペックも実用的で、シェアリングしたユーザーからの高評価が期待できそうです。

新生ヒョンデのオンライン販売が始まるのは今年5月で、納車開始は7月。早ければ夏には日本の公道を走るヒョンデのZEVを見かけることができるようになるかもしれません。世界的に高い評価を得ている韓国車ですが、カーボンニュートラルの時代にヒョンデが日本でどんなブランドを築くのか、今後の動きにも要注目です。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
※写真は左ハンドルの本国仕様
写真1~10枚目:アイオニック5
写真11~13枚目:ネクソ

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みんなのコメント

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  • 韓国。
    ゴルフ場の経営者が駐車場への日本車の乗り入れを禁止することが拍手喝采を浴びる国。
    路上駐車していたクルマが日本車であれば、それに落書きしてボコボコにしようとも罪にも問われない国。

    そんな国が、自分の国のクルマを買ってくれと日本に来るという感覚自体が、すでに普通の日本人の常識や良識を超えている。
  • デザインは悪くない
    しかし、メーカーが悪いので日本では売れないよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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