アメリカのNASAが50年ぶりとなる有人月面着陸ロケットの打ち上げ、アルテミス計画を進行中だが、これに関連して注目を集めているのがEVスタートアップのカヌー社だ。
カヌーは2018年にロサンゼルス近郊で設立され、わずか1年半で市販モデルを作り上げた。現在は工場と本社をアーカンソー州ベントンビルに移転し、本格的な生産ライン作りに取り組んでいる。
ライフスタイル・ビークルと名づけられたクルマは、小型のトラックヘッドのようなベースにさまざまなタイプのボディを組み合わせ、小型ピックアップからミニバン、配送用バン、キャンピングカーなどを作り出す。また価格も3万7800ドルから、とリーズナブルだ。
カヌーが注目されている理由は、アルテミス計画の中でクルーをNASAのオペレーションルームからフロリダ州のケネディスペースセンターのロケット打ち上げ現場まで運ぶグラウンドトランスポーテーションに指名されたからだ。
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クルーには宇宙飛行士、サポートスタッフ、そして機材なども含まれる。こうした人や貨物を運ぶため、選ばれたカヌーのボディタイプはミニバンだ。すべてのメカニカルパーツがベースユニットの下にあるため、広い車内空間が確保できる。今回のミッションでNASAは最低でも8人が乗車できること、宇宙飛行士が宇宙服を着た状態のまま乗り込めることなどを条件にしている。
NASAはミニバンタイプの市販EVのラインアップがある点と、カヌー車が比較的少ないパーツで組み立てられ、すべてのパーツがリサイクル可能、など環境負荷が少ない点を評価した。またメイド・イン・アメリカにこだわっている点も大きなポイントだろう。
カヌーにとってはビッグチャンスといえる。実際のクルー・トランスポーテーションの納入は来年6月の予定だが、すべてが順調ならNASAが予定する火星探査クロケット打ち上げの際にもカヌー車が指名される可能性が高い。
今年から販売を始めるカヌーにとって、NASAからの指名で知名度が上がり、技術力への信頼性が高まる、など利点は計り知れない。
カヌー社CEO、トニー・アキーラ氏は「元々カヌーはアポロ時代のNASAのスペースクラフトのエンジニアリングからインスピレーションを受けていた。少ないコンポーネントで製品を作り、メンテナンスやアップグレードなどを含めたクルマのライフスパン全体のコストを下げる、という手法はカヌーの大きな特徴でもある」と語っている。
カヌーのエンジニアリングをほぼ1人で担当しているのがCTOのソーヘル・マーチャント氏で、フォードやテスラで20年以上のエンジニアとしてのキャリアを持つ。1基のプラットホームで多様なボディタイプのクルマを実現する、というアイデアは独創的で、最初の発表当時から話題を集めた。マーチャント氏はこのアイデアについて「低コストで質の高い車を実現すること、また1個所の工場でベースを作り、複数のマイクロファクトリーでそれぞれのボディタイプを作る、というフレキシブルな生産体制が取れる」利点があるという。
実際にカヌーはロサンゼルス近郊のR&Dから始まり、現在はアーカンソーとオハイオに工場を持つ。テスラのようなギガファクトリーで集中生産という方式ではなく、小規模の工場を各地に広げる、というマイクロファクトリーという手法を取っている。ほぼすべてのパーツを自社生産する関係上、複数の専用工場を持つ方が合理的、という考えからだ。
ソーヘル氏は「EVはガソリンエンジン車と比べてパーツが少なく、メンテナンスはタイヤの交換など最小限にとどまる。カヌーは他のEVに比べてもさらにパーツ数が少ない。それが耐用年数の拡大につながり、トップハットだけを交換して新しいデザインを楽しむことも可能だ」という。
ベースは共通で多様なデザインに対応できる、という点でアップルカーがカヌーをパートナーに選択するのでは、という噂もある。今後の飛躍が期待できそうなEVスタートアップといえるだろう。
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