スズキは25日、コンパクトハイトワゴン「ソリオ」「ソリオバンディット」を5年ぶりに全面改良し、来月4日に発売すると発表した。全長を80ミリメートル拡大することにより、従来よりも広げた居住空間や荷室スペースを強みに、競合車であるダイハツ工業「トール」やトヨタ自動車「ルーミー」との差別化を図る。また、従来モデルに設定していたストロングハイブリッド車(HV)は廃止し、ガソリンモデルとマイルドHVのラインアップに見直した。月販目標は4000台。
4代目となる新型は、より使い勝手の良いパッケージングを重視して開発した。全長は3790ミリメートルに拡張し、荷室床面長を100ミリメートル拡大したほか後席の空間や室内の高さも広げた。一方、最小回転半径は4.8メートルを維持した。
安全面では、予防安全技術「スズキセーフティサポート」を進化させ、アダプティブクルーズコントロール(ACC)に全車速追従機能を搭載したほか、「全方位モニター」の表示を鮮明にする改良を加えた。
また、同社の小型車でカラーヘッドアップディスプレーを初採用した。
外装は、車体サイズがアップしたボディーに対し動きのあるラインを施し伸びやかなイメージを演出。外板色はソリオが全8色、ソリオバンディットが全11色を用意した。
スズキは16年に独自開発のストロングHVをソリオに設定したが、価格などを理由に売れ行きは低迷。バッテリーが荷室容量を制限することもあり、新型では廃止した。鈴木俊宏社長は「自社開発をやめる訳ではないが、トヨタからのシステム提供も含めてコンパクト車に最適なものを考えていく」と電動化についての考えを述べた。
ソリオの価格は158万1800~214万8300円(消費税込み)。
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