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見た目は大事!ホンダの電気自動車「e:NP1」がスタイルキープのためにとった工夫とは

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見た目は大事!ホンダの電気自動車「e:NP1」がスタイルキープのためにとった工夫とは

前回はe:NP1/e:NS1の成り立ちを紹介した。今回はこのクルマをより詳細に見ていく。

e:NP1は前輪駆動のみで2グレードの展開

ホンダ「ヴェゼル」ベースのEVで中国ではすでに2世代目!「ホンダe:NP1」ってどんなクルマ?

広汽ホンダ 「e:NP1」/東風ホンダ 「e:NS1」は基本的にまったく同じ仕様、まったく同じグレードと販売価格、そして少し異なるエクステリアで展開されている。ゆえに今回試乗したのはe:NP1だが、これから書くことはすべてe:NS1と共通している。

まずはボディサイズだが、全長4,388mm x 全幅1,790mm x 全高1,560mm、ホイールベース2,610mmということなので、ヴェゼル(中国仕様)の全長4,380mm x 全幅1,790mm x 全高1,590mmとほぼ同じだ。ホイールベースももちろんまったく一緒となる。

一方、車両重量は同じベースグレード同士で1,296kgから1,652kg(68.8 kWhモデルは1,683kg)へと増加しているため、BEV(バッテリー電気自動車)特有の駆動用バッテリーを搭載する分として350~390 kgほどヴェゼルよりも重くなっている。

パワートレインはモーター出力182ps/バッテリー容量53.6 kWh、そして204ps/68.8 kWhの2種類となる。中国独自のCLTC方式で計測した航続距離は前者が420 km、後者が510 kmを誇る。ちなみにどちらも前輪駆動で、ヴェゼルに存在するような四輪駆動モデルは設定されていない。 

美しさを崩さないための工夫

両者が持つ唯一の違いであるエクステリアだが、基本的な外装パーツは同じものを用いている。何が違うのかというと、そのパーツの塗り分けなのだ。

e:NS1では充電口が位置するフロントマスクはボディ同色に、フロントリップやフェンダーアーチ、サイドステップ、リアバンパー下部はグロスブラックに仕上げている。

その正反対がe:NP1で、フロントマスクは一部がガンメタリック、そしてe:NS1のグロスブラック部はすべてボディ同色仕上げとなる。

全体的には「グリルレスのヴェゼル」という印象だが、元来ラジエターを備えるヴェゼルをベースとするBEVなのでそれは当たり前なのである。

実車を初めて見た時に感銘を受けたのがそのシルエットの美しさだ。SUVにそれを求めない人は多いだろうが、単体のデザインというよりも、ベースとなるヴェゼルの美しさを崩していない点に着目したい。

前述の通り、ボディサイズにおけるヴェゼルとの違いは全高が30mm上がった程度に収まっている。でも、例えばマツダ CX-30と中国独自の「CX-30 EV」を比較すると、駆動用バッテリーを搭載する影響でかなりのかさ増し感がサイドから感じ取れる。これはCX-30 EVに限らず、ガソリン車をベースとしたBEVの多くが持つデザイン上の短所なのだが、その不格好さがe:NP1/e:NS1にはないのだ。

この謎は車体下部を偶然覗いたことで解決された。e:NP1/e:NS1ではヴェゼルにおけるフロアの高さよりも低い位置にバッテリーを配置しているのだ。横から見るとバッテリーがフロアよりもかなり下に出っ張っているのがわかる。

これにより最低地上高は犠牲になるが、その代わりにボディのシルエットは崩されないままとなる。実際のところはどのような設計思想でこのような配置になったのか定かでないが、少なくとも実車の美しさを感じた際の私の考察としてはこの通りとなる。

Vol.3へ続く

ホンダ e:NP1(53.6kWhモデル)

全長:4,388mm 全幅:1,790mm 全高:1,560mm ホイールベース:2,610mm 車両重量:1,652-1,686kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:136Wh/km(CLTCモード) 一充電走行距離:420km(CLTCモード) 最高出力:134kW(182ps) 最大トルク:303 Nm(31.61 kgm) バッテリー総電力量: 53.6kWh モーター数:前1基 トランスミッション:1速固定式 駆動方式:FWD フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式 リアサスペンション:トーションビーム式 フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ディスク タイヤサイズ:前225/50R18、後225/50R18 最小回転直径:5.7m 車両本体価格:約3,498,000円

ホンダ e:NP1(68.8kWhモデル)

全長:4,388mm 全幅:1,790mm 全高:1,560mm ホイールベース:2,610mm 車両重量:1,683-1,696kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:136Wh/km(CLTCモード) 一充電走行距離:510km(CLTCモード) 最高出力:150kW(204ps) 最大トルク:303 Nm(31.61 kgm) バッテリー総電力量: 68.8kWh モーター数:前1基 トランスミッション:1速固定式 駆動方式:FWD フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式 リアサスペンション:トーションビーム式 フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ディスク タイヤサイズ:前225/50R18、後225/50R18 最小回転直径:5.7m 車両本体価格:約4,358,000円

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