ジャンルの枠を越えて辿り着いたクロスオーバースタイル
衝撃のシューティングブレイク仕様
「FD3Sのワゴンでガルウイング仕様」。聞いただけでお腹イッパイの気分だ。そして、言葉のみから想像するのはゴテゴテした“超ド派手”なセブン。ところが実際に姿を現したマシンは、派手というよりも逆に落ち着いた雰囲気すら感じさせ、見れば見るほどパッケージとしての完成度が非常に高いことに気付かされる。
サーキットにも通いつつ、通勤にも使う。それでいてドレスアップやオーディオの大会で優勝したこともある。文字通りのオールラウンド仕様であるこのFD3Sワゴンは、オーナーが7年かけて製作した作品だ。
「1997年のオートサロンでトラストのFD用ワゴンゲートを見た瞬間、これしかないと思ったんです」。そう語るオーナーだが、オートサロン後にデリバリーされたワゴンゲートキットは、すぐに廃盤となった経緯があるため、手に入れるまでには相当の苦労があったとか。
また、ワゴンゲート以外のパーツに関しても、FD3Sエクステリアメイクの常識では考えられないセレクトばかり。そしてそれらをただ装着するだけではなく、加工等を施すことで、オリジナリティを追及している点も見逃せない。
エアロはバンパーがグレネード改、フェンダー&サイドステップがFEED製、リヤフェンダーはRE雨宮製をスムージングしている。リヤウイングは1410mmの翼端をESTオリジナルのステーでマウント。ワゴン用のスペシャルだ。各所をLED化している。
ホイールは絶版のオートクチュール(F10J×19+32 R11J×19+25)。車高調はフロントに圭オフィス、リヤにアラゴスタ。ともに全長調整式だ。超ローフォルムがテーマのひとつと言いながらも、走りを考えるとどうしてもエアサス化には踏み切れないのだとか。
サーキットにハマっていた時期があったというだけあってエンジンも強烈。ESTで6型エンジンパーツをベースに組み直された13Bには、TO4Rタービンがセットされる。制御はパワーFCだ。また、PPFやミッションなども6型に変更されている。
インテリアはFRPマジックのカーボンパネルを多用。メーターはSTACK。センターパネルには3DINでオーディオがインストールされているため、行き場を失ったエアコン等はグローブボックスに移動。ワゴンゲート内はデモカーばりの音響空間が広がっている。
「ラッピングは興味ないですね。多分、似合わないし…」。そんな言葉からは、流行に流されることなく我が道を行くオーナー流ドレスアップ理論が強く感じられる。きっとこれからも、このFD3Sワゴンを個性的に熟成させていくのだろう。(OPTION誌2012年9月号より抜粋)
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みんなのコメント
まだオーナー所有してんかな
懐かしい。
オプションでR33ワゴンってあったな。
数年前に海外にあったみたいな記事を見たような?!