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機能よりもメンツが立つ顔が命! 中国でウケている日本製セダン3選

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機能よりもメンツが立つ顔が命! 中国でウケている日本製セダン3選

■中国では機能よりメンツ! 押し出しの強いセダンが人気

 2000年以降、中国では2017年まで乗用車の出荷台数が右肩上がりでした。世界の自動車市場における中国の割合は、2002年にはわずか5.2%だったのですが、2017年の29.7%にまで急成長しています。
 
 そこで、世界各国の自動車メーカーは中国市場向けの車種を市場に投入したのですが、当初人気が高かったのは、見栄えがよくメンツの立つセダンでした。
 
 欧州や日本でセダンを選ぶ際には、搭載しているエンジンや走行性能などが重要視されますが、中国においてはそうしたことよりもメンツが立っているか否かが重要視されるため、中国市場向けにセダンの「ロングバージョン」が開発され、搭載されるエンジンも非力な4気筒エンジンで十分でした。
 
 現在の中国では、セダンよりもメンツが立つうえに道路状況にもマッチしているSUVに人気がスライドしていますが、いまなお中国で人気のある日本製セダンを3車種紹介します。

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●トヨタ「カローラ」

 12代目となる新型カローラのセダンタイプは、広州国際モーターショー2018で世界初披露されました。中国において初披露するというところに、トヨタの中国に対する期待と意気込みが感じられます。

 新型カローラは、基本性能を大幅に向上させたGA-Cプラットフォームをベースにしています。国・地域のカスタマー特性に応じて、アクティブさを強調したスポーティモデル(中国名「レビン」)と、堂々とした上級感を表現したプレステージモデル(中国名「カローラ」)の2タイプを設定しています。
 
「見てカッコよく、乗って、走って楽しいクルマ」を目指して新型カローラは開発され、トヨタが進めるクルマづくりの構造改革である「Toyota New Global Architecture」(TNGA)の新型パワートレイン(2リッター・ダイナミックフォースエンジン、ダイレクトシフトCVT、6速MTほか)を設定し、走行性能・環境性能を向上させています。

 注目のハイブリッドモデルは、エンジンを1.5リッターから1.8リッターへと変更し、E-Four(電気式4WDシステム)も設定されました。こうしたトヨタお得意のハイブリッド仕様は、中国の排気ガス規制を見据えており、中国でもとても人気の高いモデルです。

●日産「シルフィ」

 中国にも生産工場を置く日産ですが、数ある車種のなかで一番売れているのがシルフィです。
 
 中国におけるカーオブザイヤーに輝いたことで人気が爆発し、長きにわたって中国で支持されるクルマとなっています。高級感のあるたたずまいに加え、重心を低く設計して走ることの楽しさを兼ね備えているのが人気の秘密です。

 また、コストパフォーマンスに優れながら、安全で快適に走ることができるのも、信頼度を増す要因のひとつになっています。

 中国では、経済発展によっていわゆる中流階級が増加しました。そうした家族にとって、シルフィの快適な居住空間は家族全員でのドライブの際に、満足度が高いものとなっています。

 北京モーターショー2018で初公開された3代目モデルとなるシルフィ ゼロ・エミッションは、シルフィのEVモデルです。日産ブランドとして初めて中国市場に投入した電気自動車で、航続可能距離は中国の基準で338kmを達成しています。
 
 また、上海モーターショー2019では、最新の「ニッサン インテリジェント モビリティ」技術を搭載した新型「シルフィ」を世界初公開しました。
 
 外観はさらにスポーティになり、低い重心と流線形のエクステリアデザインにより空気抵抗を低減し、「GT-R」と同等のCd値0.26を実現しています。さらに高級感が増した外観は、これまで以上の販売台数が期待されています。

■北米でも人気のシビックセダンが中国でも人気

●ホンダ「シビック」

 2015年にモデルチェンジした10世代目のシビックは、2016年4月から中国で発売が開始されました。
 
 日本や欧州ではシビックといえばハッチバックが人気ですが、中国と北米ではセダンタイプのシビックが人気です。ちなみにシビックセダンは、2016年北米カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。

 2018年の中国での販売台数は、初めて20万台以上を記録しました。中国市場は現在マイナス成長で、中国での販売台数トップのフォルクスワーゲンは販売不振にあえいでいる状況です。
 
 そんななかホンダは5か月連続で前年実績を上回り、2019年7月の新車販売台数は前年比9.4%増の11万5950台と好調です。シビックだけでも2万台を超えています。
 
 こうした理由には、ホンダ車が中国の排ガス規制にいち早く対応し、さらに燃費性能が高いことなどがあげられます。

 ホイールベースを長くして前後オーバーハングを切り詰めたスタイルは、ロー&ワイド感をさらに高め、CセグメントのクルマでありながらEセグメントにも匹敵するような存在感を醸し出しています
 
 これに加えてフロントグリルからヘッドライトに伸びるクロームやインラインタイプのLEDヘッドライトなどにより、見た目にも押し出しの強さが感じられます。こうしたことが、メンツを大切にする中国市場でシビックセダンが受け入れられる大きな理由です。

※ ※ ※

 セダンでも車体が大きい方がメンツが立つということで、「ロングバージョン」も投入されていた中国市場。高性能で排ガス規制などに対応し、さらに押し出しの強い外観デザインもあって、いまなお中国で人気のある日本製セダンを3台を紹介しました。
 
 しかし現在の中国では、さらに車高が高く、舗装されていない道路でも走破でき、3世代で乗車できる7人乗りSUVの方がメンツが立つため、セダンより人気が集まっています。
 
 こうした状況で販売台数を維持している日本製セダンは、非常に貢献しているといっていいでしょう。

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