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Sクラスや7シリーズに対する強みは? レクサスLS(XF50) 英国版中古車ガイド 洗練のマナー

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Sクラスや7シリーズに対する強みは? レクサスLS(XF50) 英国版中古車ガイド 洗練のマナー

Sクラスや7シリーズの直接的なライバル

今回はレクサスのフラッグシップサルーン、5代目LSを再確認してみよう。知的なハイブリッド・システムを搭載し、高品質なインテリアを備え、スタイリッシュなスタイリングで身を包んだ1台だ。

【画像】洗練のクルージングマナー レクサスLS(XF50) 欧州の競合モデルと写真で比較 全132枚

しかし、5代目に与えられたハードルは高い。高級サルーンの代名詞、メルセデス・ベンツSクラスや、ドライバーも満たしてくれるBMW 7シリーズの、直接的なライバルになることが目指されている。一筋縄ではいかない相手といえる。

英国では、レクサスLSはとても珍しい。Sクラスは上級ハイヤーの定番といえ、ロンドンの市街地で見かける頻度が高い。一方のLSは、2021年に10台しか売れていない。英国で出会えればラッキーといえるだろう。

LSの魅力の1つといえるのが、高効率なハイブリッド・パワートレイン。レクサスを擁するトヨタは約30年に及ぶ開発経験を有し、ブランド自らこの技術を売りにしている。もう少し注目されても良いように思う。

英国仕様のLSで選べるパワートレインは、3.5L自然吸気V6ガソリンに、2基の電気モーターとリチウムイオン・バッテリーという組み合わせのみ。オプション以外で選べるのは、後輪駆動か四輪駆動かに限られる。

システム総合での最高出力は359psがうたわれ、0-100km/h加速を5.4秒でこなす。約2.4tの車重には、不足ない動力性能といえる。

ただし、ためらうようなアクセル・レスポンスが玉に瑕。高級リムジンのドライバーが望む、繊細な制御をしにくいと感じる場面がある。

走りのFスポーツか快適性のプレミアか

英国仕様の5代目には、ベースグレードのほかに、ラグジュアリーとFスポーツ、プレミアというトリムグレードが当初用意されていた。ベースグレードでも装備は充実しているが、殆どはトップグレードのプレミアが指定されたようだ。

ベースグレードでは20インチのアルミホイールを履き、オートハイビーム付きのLEDヘッドライトが組まれる。車内には12.3インチのインフォテインメント用モニターにメーター用モニター、360度カメラ、デュアルゾーン・エアコンなどが備わる。

その1つ上がラグジュアリー。4ゾーン・エアコンに23スピーカーのプレミアムオーディオ、ベンチレーション機能付きの28ウェイ・パワーシートなどが装備される。

Fスポーツは、その名の通りスポーティさを高めたグレード。専用アルミホイールに、レクサスの「L」がデザインされたフロントグリル、ブラック塗装のブレーキキャリパー、テールスポイラーやサイドスカートなどの専用ボディキットを得る。

インテリアでは、レザーシートの表皮が上質に。可変レシオ・ステアリングや後輪操舵システムも実装されるが、7シリーズに迫るドライビング体験までは得ていない。

それと反対側にあるのがプレミアで、快適性へ軸足がある。車線維持支援に衝突被害軽減ブレーキ、アクティブ・ステアリングアシストなど、運転支援システムが充実する。

フロントシートにはマッサージ機能が付き、リアシート側にはエンターテインメント用モニターとフットレストも用意される。

洗練されたクルージングマナーが魅力

現行型LSは2020年にマイナーチェンジを受け、インフォテインメント・システムがバージョンアップ。運転支援システムは拡充され、アダプティブ・ダンパーを獲得した。ハイブリッド・システムにも改良を受け、低速域でのレスポンスを高めている。

また英国仕様では装備内容が若干見直され、トリムグレードがベースグレードとFスポーツ、タクミの3択へ変更された。中古車市場では後期型の方が価格は高い。

LSは、洗練されたクルージングマナーが魅力。2018年のテストでは、110km/hで走行中の車内の騒音レベルは65dBAを記録している。ただし、BMW 7シリーズやメルセデス・ベンツSクラスには届いていない。

駆動用モーターは市街地に充分なトルクを発揮し、丁寧に運転すれば平均で12.5km/L程度の燃費を得られる。操縦性もこのクラスでは平均より上にある。インテリアには本物のレザーや金属が積極的に用いられ、デザインも特徴的だ。

知っておくべきこと

レクサスLSの英国価格は、2017年で7万2595ポンドからだった。現在は8万9175ポンド(約1435万円)からへ上昇している。

英国の中古車市場では、初期型のLSで5万2000ポンド(約837万円)前後から。殆どが最上級のプレミア・グレードとなる。フェイスリフト後の後期型はまだ価格が高く、7万ポンド(約1127万円)ほどの予算が必要となる。

レクサスの信頼性は間違いない。2021年にAUTOCARの姉妹メディアが実施した調査では、30メーカー中で1位に輝いている。

知っておくべきこと

レクサスLSの英国価格は、2017年で7万2595ポンドからだった。現在は8万9175ポンド(約1435万円)からへ上昇している。

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レクサスの信頼性は間違いない。2021年にAUTOCARの姉妹メディアが実施した調査では、30メーカー中で1位に輝いている。

英国で走るLSの殆どが、プレミア・グレード。前席・後席ともに、最高レベルの快適性が担保されている。

購入時に気をつけたいポイント

リコール

2017年10月から2019年9月に製造されたLSに対し、燃料ポンプのインペラーへひびが入る可能性があるとして、英国ではリコールが出されている。ディーラーで無償対応してもらえる。

荷室の広さ

LSの荷室は430Lしかなく、全長5235mmもあるサルーンとしては少々狭い。メルセデス・ベンツSクラスは510L、BMW 7シリーズは515Lある。

英国編集部の推しチョイス

ベスト:LS 500h

英国仕様のLSで選択できるパワートレインは1択で、3.5L V6ガソリンのハイブリッドのみ。市街地では優れた燃費を実現しながら、流れの速い郊外でも不足ないパワーを発揮してくれる。

ワイルドカード:メルセデス・ベンツSクラス

プラグイン・ハイブリッドのSクラスを選べば、充電することで更なる燃費性能を得られる。2017年式のSクラス・ハイブリッドの中古車を、同年式のLSと同等価格で英国なら探せる。

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