現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「世界で最も価値のあるBNR32!?」マインズが全霊を賭して製作した奇跡のコンプリートGT-Rに迫る【OPTION back number】

ここから本文です

「世界で最も価値のあるBNR32!?」マインズが全霊を賭して製作した奇跡のコンプリートGT-Rに迫る【OPTION back number】

掲載 更新 47
「世界で最も価値のあるBNR32!?」マインズが全霊を賭して製作した奇跡のコンプリートGT-Rに迫る【OPTION back number】

このチューンドGT-Rを見る度に強く思う。当時にタイムスリップできたら…と。内容を考えると完全なる慈善事業。老舗マインズが、かつて超破格で限定販売したBNR32ベースのコンプリートカーである。(OPTION誌2004年4月号より抜粋)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「世界で最も価値のあるBNR32!?」マインズが全霊を賭して製作した奇跡のコンプリートGT-Rに迫る【OPTION back number】

目指したのは「完全体」と言い切れるレベルのビルドクオリティ

2004年に限定販売されたマインズの完全レストア済みBNR32に迫る

2003年にマインズが世に送り出した、BNR32ニュルスペックを覚えているだろうか。新車時を上回るコンディションにまでボディをリフレッシュさせ、各所にファインチューニングを施した、まさにマインズチューニングの集大成ともいえる15台限定、450万円のコンプリートカーだ。

発売後、問い合わせが殺到し、瞬時に完売。その後も再販を熱望する声がマインズには寄せられ続けたという。450万円というプライスは、新車時のBNR32と同等だ。それにも関わらず、ここまでユーザーを惹きつけた要因は、中古車ベースにただパーツを取り付けて販売するそれまでのコンプリートカーとは、一線を画していたからだ。

「うちはなによりも”新車のBNR32を復活させること”を前提にした。ショップの看板車として出す以上、最高のクオリティでなくては”コンプリートカー”という言葉になんの意味も、価値も無いからね。そこにユーザーの方々が共感してくださったんだと思うよ」。製作指揮をとったマインズの新倉代表はそう語る。

中古車市場に流れているBNR32は、経年劣化などによって各機関にダメージを負っているケースが大半。そういった部分を黙認して“カタチだけ”のコンプリートカーを製作しても、手にしたユーザーが心から満足する事はない。マインズのコンプリートはそんな究極の拘りから誕生したわけだ。

そしてニュルスペックの完売から約半年経った2004年春、止まない再販希望の声に応えるべくマインズが再び立ち上がった。前作をベースにした最終進化モデル”ニュルスペックPro”の限定生産を宣言したのである。

ドア開閉時の重厚な音と質感は、BNR34に限りなく近い。スポット増し等の補強作業を行なった恩恵はこんなところにも現れているわけだ。

このコンプリートの製作工程は異常だ。ウインドウを含めたボディをストリップにして、サビや溶接の剥がれなどを徹底的に修復。その後、時間をかけながら再発防止の処理を隅々まで行っていく。

そこからスポット増し溶接やプレート補強などで剛性を引き上げていくわけだが、ここには数多くのBNR32のメンテナンスを手掛けてきた、マインズならではのノウハウが注ぎ込まれている事は言うまでもない。もちろん再塗装も行われる。

そうして新車以上のコンディションまでボディを作り込んだ上で、心臓部には580psという最大出力を誇るRB26DETTを搭載。

これは、BNR34のニュルエンジンにハイカムやGT2530タービンを組み合わせたチューニングユニットだ。タービンはキットのままでも580psは可能だが、エキゾースト側に独自の加工を施すことで、同じ580psでもよりニュートラルなブースト特性を可能にするというマインズらしい演出が施されている。

排気系はマインズのスーパーアウトレットpro.IIやフロントパイプproII改、スーパーキャタライザーII、サイレンスVX proマフラーと、排気効率を徹底追求した組み合わせ。もちろん車検対応の範囲内だ。

足回りは高出力を完全に抑え込むと同時に、スポーツ走行も許容範囲となるESTAダンパーが奢られる。さらにメンバーブッシュやリンクブッシュはマインズの強化品へと変更され、アームもニスモ製にスイッチするなど、厳選されたパーツでサスペンションの性能を磨き上げる。ホイールはBNR34純正、ブレーキはBNR34ブレンボが標準装備だ。

また、インテリアはマインズ基準によって許容を超えた傷みのあるパネル類などは全て新品に交換。その美しさは新車にも勝るとも劣らない仕上がりだ。

一方のシートは、ホールド性が高いBNR34純正を左右にセット。内外装はあえてアフター品を使わず、純正パーツでブラッシュアップさせているのもマインズの拘りだ。スピードメーターには320km/hフルスケールが与えられる。

車両価格は前作のニュルスペックから200万円アップとなる650万円。この価格ならポルシェボクスターやBMWの5シリーズなど、いわゆる高級外車が射程圏内に入ってくる。

しかし、老舗チューナーが持てる技術の全てを注ぎ込んで創出したこの贅沢なスーパーコンプリートは、どんなクルマを前にしても一際眩しく映るに違いない。

●取材協力:マインズ 神奈川県横須賀市林5-7-25 TEL:046-857-3313

こんな記事も読まれています

ホンダ、電動二輪車2機種をインドで発表…交換式バッテリーの『ACTIVA e:』とモペッドタイプの『QC1』
ホンダ、電動二輪車2機種をインドで発表…交換式バッテリーの『ACTIVA e:』とモペッドタイプの『QC1』
レスポンス
180万円! トヨタが「“新”ライズ」発売! 全長4m以下の小型ボディに迫力顔がスゴい! 「最小SUV」6年目の進化とは?
180万円! トヨタが「“新”ライズ」発売! 全長4m以下の小型ボディに迫力顔がスゴい! 「最小SUV」6年目の進化とは?
くるまのニュース
全長4.1mで600馬力! 日産「超“コンパクト”GT-R」がスゴい! 「V6ツインターボ」×4WDでまさかの“市販化”実現! 4ドアボディの「スーパースポーツSUV」どんなモデル?
全長4.1mで600馬力! 日産「超“コンパクト”GT-R」がスゴい! 「V6ツインターボ」×4WDでまさかの“市販化”実現! 4ドアボディの「スーパースポーツSUV」どんなモデル?
くるまのニュース
進化したアドベンチャースポーツ BMW Motorrad「F900XR」新型モデル発表
進化したアドベンチャースポーツ BMW Motorrad「F900XR」新型モデル発表
バイクのニュース
DIYスキルやカスタムセンスが光りまくり! 「オーテック里帰りミーティング2024」に参加したオーナーカーが個性的すぎた
DIYスキルやカスタムセンスが光りまくり! 「オーテック里帰りミーティング2024」に参加したオーナーカーが個性的すぎた
WEB CARTOP
トヨタ、SUV「RAV4」を一部改良 全グレードを4WDに 装備充実で価格は上昇
トヨタ、SUV「RAV4」を一部改良 全グレードを4WDに 装備充実で価格は上昇
日刊自動車新聞
首都高羽田線「大改造計画」いよいよ本格化へ!? 羽田トンネル「上下線分離」で渋滞緩和!? 「謎の高架橋」復活で「5車線化」のスゴさとは
首都高羽田線「大改造計画」いよいよ本格化へ!? 羽田トンネル「上下線分離」で渋滞緩和!? 「謎の高架橋」復活で「5車線化」のスゴさとは
くるまのニュース
フェラーリ、スキッドブロックの変更で予算にダメージ「技術指令が来たのが直前だったから……」
フェラーリ、スキッドブロックの変更で予算にダメージ「技術指令が来たのが直前だったから……」
motorsport.com 日本版
朝ドラで注目の【平成文化】バブル崩壊後におきた「RVブーム」で 1994年に登場した“記憶に残る日本車”3選
朝ドラで注目の【平成文化】バブル崩壊後におきた「RVブーム」で 1994年に登場した“記憶に残る日本車”3選
VAGUE
タクシーが儲かるかどうかは「アプリ加盟」が鍵! 年収900万円もあり得るイマドキのタクシードライバー事情
タクシーが儲かるかどうかは「アプリ加盟」が鍵! 年収900万円もあり得るイマドキのタクシードライバー事情
WEB CARTOP
“アルファードミニ!?” スズキ「新型ワゴン」1月発売? デザイン大幅刷新! 「ソリオ」何が変わる? 既に先行パンフ配布! ユーザーの声は
“アルファードミニ!?” スズキ「新型ワゴン」1月発売? デザイン大幅刷新! 「ソリオ」何が変わる? 既に先行パンフ配布! ユーザーの声は
くるまのニュース
インドならではの色彩美!? ロイヤルエンフィールド新型モデル「GoanClassic350」発表
インドならではの色彩美!? ロイヤルエンフィールド新型モデル「GoanClassic350」発表
バイクのニュース
純正から卒業! オリジナル感を極めるホイール交換完全ガイド~Weeklyメンテナンス~
純正から卒業! オリジナル感を極めるホイール交換完全ガイド~Weeklyメンテナンス~
レスポンス
【後方視認性を確保する】データシステムからデジタルルームミラー「DRM6030」が発売
【後方視認性を確保する】データシステムからデジタルルームミラー「DRM6030」が発売
driver@web
ポルシェ 911 カレラT【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
ポルシェ 911 カレラT【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
10月SUVマーケットはトヨタ・ライズが2カ月連続首位、ヤリスクロスが2位に浮上!(24年10月の軽自動車を含むSUV車販売登録ランキングTOP20)
10月SUVマーケットはトヨタ・ライズが2カ月連続首位、ヤリスクロスが2位に浮上!(24年10月の軽自動車を含むSUV車販売登録ランキングTOP20)
カー・アンド・ドライバー
ホンダ新型「コンパクト“セダン”」発表! 顔面刷新で“超カッコイイ”「シティ」! 全長4.5m級のちょうどイイサイズ感な「新モデル」伯国に登場
ホンダ新型「コンパクト“セダン”」発表! 顔面刷新で“超カッコイイ”「シティ」! 全長4.5m級のちょうどイイサイズ感な「新モデル」伯国に登場
くるまのニュース
トヨタ「“9人乗り”ミニバン」がスゴイ! スライドドア&「カクカク」広々ボディでめちゃ便利! “2階建て”「車中泊」仕様もある「プロエース」とは
トヨタ「“9人乗り”ミニバン」がスゴイ! スライドドア&「カクカク」広々ボディでめちゃ便利! “2階建て”「車中泊」仕様もある「プロエース」とは
くるまのニュース

みんなのコメント

47件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村