日本ならではの制限のもと生まれた軽自動車。そこに込められる技術は年々上がってきている。数ある軽自動車の中でもスズキ・ジムニーは唯一無二の存在であるが、他にも世界に誇れる軽自動車や普通車は数多くある。今回は、渡辺陽一郎氏の評価のもと、ランキング形式で紹介していく。
※本稿は2024年10月のものです
文:渡辺陽一郎/写真:スズキ、日産、ホンダ、ダイハツ、三菱、トヨタ、マツダ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年11月10日号
軽自動車ってのが凄すぎる…! 世界に誇れる自動車と言えば[スズキ ジムニー]でしょ!
【画像ギャラリー】すべてを見通す拳が膝前空間を測る!! 拳豪・渡辺陽一郎氏が選ぶ「世界に誇る日本車」トップ10(30枚)
■世界に誇るのはやはり軽自動車!
渡辺陽一郎氏が第1位に選んだのはスズキ ジムニー(165万4400~200万2000円)。堅牢なラダーフレームにパートタイム4WD、前後リジッドアクスルを採用する軽自動車の本格クロカン。エンジンは64psの0.66L直3ターボを搭載。5速MTと4速ATが設定される
「世界に誇る日本車」なら上位には軽自動車が入る。小さなボディに数々の優れた技術が凝縮され、海外メーカーには真似のできないクルマが揃う。
その1位がジムニーだ。軽自動車でも耐久性の優れたラダーフレームに、伸縮性の優れた足まわりを組み合わせる。4WDには悪路で駆動力を高める副変速機も備わる。
最低地上高は205mmと高く、ホイールベースは2250mmと短い。だから狭くデコボコの激しい悪路も走破できる。小さなSUVなのに、悪路走破力はレンジローバーやGクラスと同等以上だ。
2位はサクラ。今の海外の電気自動車は、拡大の悪循環に陥った。長距離を走るために駆動用電池を大型化するとボディも重くなり、高出力モーターで対応すると、電費が悪化してさらに大容量の駆動用電池が必要になる。
この悪循環を誤魔化すため、モーターの特性を生かして激しいパワー競争を展開する。まさに本末転倒だ。電気自動車は環境性能の向上が目的だから、ボディ、モーター、駆動用電池を小さく軽く作らねばならない。
軽自動車で電気自動車のサクラはこの鉄則を守る。1回の充電で走れる距離はWLTCモードで180kmと短いが、乗用車で長距離を移動するのは環境性能の向上に適さない。電気自動車は買い物など短距離移動に使い、長距離は駅の駐車場にクルマを置いて公共交通機関で移動するパーク&ライドが好ましい。
第3位はホンダ N-BOX(164万8900~236万2800円)。現行の3代目も標準タイプとカスタムを設定。カスタムはターボエンジンも選べる
3位も軽自動車のN-BOXだ。空間効率は世界の最高峰で、小さなボディに4名で快適に乗車できる。現行型は乗り心地や前後席の座り心地を向上させた。後席を格納すれば自転車も積める広い荷室になる。
4位はコペン。軽自動車でも運転感覚は抜群に楽しい。電動開閉式ハードトップも備わり爽快感も味わえる。遠方まで走りに出かけられない多忙なユーザーも、コペンなら毎日の移動のなかでドライブ気分を満喫できる点も魅力だ。
第5位は三菱 デリカD:5(415万6900~462万2200円)。クロカン並みの悪路性能をもつ4WDミニバン。エンジンは145ps/38.7kgmの2.2Lディーゼルターボを搭載
5位はデリカD:5。ミニバンも海外で日本車の強みを発揮しているクルマ。デリカD:5なら、SUVのような悪路走破力とクリーンディーゼルターボの力強さが備わる。軽自動車と同じく海外メーカーにはない魅力を持つ。
6位はプリウス。最近になって海外でも注目度が高まっているハイブリッドをリードする老舗の日本車だ。7位のアルトは車両重量が700kg前後と軽く、マイルドハイブリッドでもWLTCモード燃費は27.7km/Lに達する。
8位はセレナで、標準ボディは5ナンバー車ながら、多人数乗車の快適な広い室内を備える。9位は燃料電池乗用車のMIRAI。10位は生産累計120万台を誇る大ヒットスポーツカーのロードスターだ。
●渡辺陽一郎氏が選ぶ世界に誇る日本車トップ10
・第1位:スズキ ジムニー
・第2位:日産 サクラ
・第3位:ホンダ N-BOX
・第4位:ダイハツ コペン
・第5位:三菱 デリカD:5
・第6位:トヨタ プリウス
・第7位:スズキ アルト
・第8位:日産 セレナ
・第9位:トヨタ MIRAI
・第10位:マツダ ロードスター
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みんなのコメント
そんなことしない方がカッコいいんだが。