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「天才タマゴ」と呼ばれたミニバン! トヨタの初代「エスティマ」とは

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「天才タマゴ」と呼ばれたミニバン! トヨタの初代「エスティマ」とは

キュートなキャッチフレーズで鮮烈デビュー!

「天才タマゴ」

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 こんなキュートなキャッチフレーズでデビューした初代エスティマは、世界を震撼させるほどエポックなモデルでした。

 それまでのミニバンは、フロントサスペンションの上にコクピットがありました。エンジンもドライバーの下に位置していました。トラックのようなレイアウトでした。そのために、エンジンやサスペンションの上に座るドライバーは乗り心地に悩まされていました。快適性に難があったのです。真下から突き上げられ、尻の下のエンジンが振動するのですからそれも道理ですよね。

 エスティマは、フロントサスペンションを前端にずらすことでドライバーを突き上げから解放しました。なおかつ直列2.4リッターエンジンを75度も傾けて搭載することで、驚くほどの低床化を実現したのです。いわばミッドシップレイアウトです。

 クルマにとって最重量物であり最大サイズのエンジンは、豊かな室内空間を満たさなければならないモデルにとっては邪魔な存在です。ですが、それがなければ走らない。苦肉の策ではありますが、アイデアと技術の勝利だと思いますね。

 それでいて、フォルムはイビツにならず、というよりむしろキュートなそのスタイルは革新的であり、デザイナーの才能を感じさせます。

 まさに「天才タマゴ」です、サイドから眺めると、その特異なフォルムで印象的ですね。丸い卵のようでもあり、猫背の恐竜のようでもあります。とても愛らしいのです。

 インテリアも特徴的でした。トラックのようにフロントガラスが目の前にそそり立っていませんから、圧迫感がありません。ダッシュボードの造形にも余裕が確認できます。いまでこそ、エスティマに触発されたミッドシップレイアウトのモデルも少なくありません。

 衝突安全テストの基準も厳しくなり、ドライバーの前方に衝撃吸収のための生存空間を設けなければならないこともあり、フロントガラスとの距離は伸びています。ですが、当時としてはその革新的でした。その発想の豊かさに気持ちが射抜かれたことを記憶しています。

 ただ、全長は4750mmと長めでしたし、何よりも全幅は1800mmにも達しました。日本の道にはやや大き過ぎたのです。価格も決して安くはありませんでした。人気はあったのですが、日本のマーケットでは販売で苦戦しています。

 一方、海外での人気も高かったと聞いていますが、2.4リッターの動力性能が非力とのこと、やはり販売的に苦戦したそうです。エポックなモデルですが、バカ売れするとは限らないのですね。

 もっとも、時代は変わりました。アルファードの全長は4995mm、全幅は1850mmもあります。エスティマはけして大きくはないのです。自然に街中に溶け込むような気がします。

 威圧感のあるミニバン全盛の時代だからこそ、天才タマゴのような愛らしいミニバンがウケるような気がするのは僕だけでしょうか。

◾️トヨタ「エスティマ 2WD」<エンジン>形式:2TZ-FE種類:直列4気筒DOHC16バルブ使用燃料:無鉛レギュラーガソリン総排気量(cc):2438圧縮比:9.3最高出力(ps/r.p.m):135ps(99kW)/5000最大トルク(kg-m/r.p.m):21.0 (205.9N・m)/4000燃料供給装置:EFI(電子制御式燃料噴射装置燃料タンク容量(リットル):75<寸法・定員>全長(mm):4750全幅(mm):1800全高(mm):1780ホイールベース(mm):2860車両重量(kg):1730乗車定員(名):7

※ ※ ※

初代「エスティマ」が登場した1990年には、ホンダからスーパースポーツ「CBR400RR」が発売されました。レーサーレプリカブームの集大成とも言える「CBR400RR」は、最高出力59PSを発揮する水冷・ 4サイクル・DOHC・直列4気筒エンジンを搭載し、扱いやすさでもユーザーから注目を浴びていました。

「CBR400RR」の発売当時の販売価格(税抜)は、66万9000円、年間国内販売台数は1万4000台でした。

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