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なぜ販売好調? トヨタ「ヤリス&ルーミー」が4か月連続で1位&2位獲得 「良コスパ」が要因か

掲載 更新 12
なぜ販売好調? トヨタ「ヤリス&ルーミー」が4か月連続で1位&2位獲得 「良コスパ」が要因か

■「コスパが優れて安全」なクルマが人気?

 日本自動車販売協会連合会が発表する月別の登録車販売台数ランキングにおいて、トヨタ「ヤリス」が4か月連続の首位、トヨタ「ルーミー」が同じく4か月連続で2位となるなど、販売好調ぶりが目立っています。

【画像】新型になってよりイケメンに進化!? トヨタ新型「ルーミー」と統合された「タンク」を画像で見る(25枚)

 ユーザーからは、どのような点が評価されているのでしょうか。

 ヤリスは2020年2月に登場。前身となるモデル「ヴィッツ」からグローバル名のヤリスに車名を統一して発売されました。

 その後、2020年8月にはヤリスシリーズのコンパクトSUVとなる「ヤリスクロス」、2020年9月にはホットハッチの「GRヤリス」が発売され、日本自動車販売協会連合会のランキングにおいてこの3車種を合算した販売台数がヤリスとして記録されています。

 一方、ルーミーはダイハツ「トール」のOEMモデルとして2016年11月に発売されたトールワゴンです。

 2020年9月には初のマイナーチェンジを受け、予防安全装備が強化されたほか、フロントフェイスの刷新などがおこなわれています。

 そのうえで、販売好調となっている両車についてトヨタの販売店スタッフに聞いたところ、予防安全装備の充実度はユーザーから好評なポイントのひとつだと説明します。

「ヤリスは140万円前後の車両価格から設定がありますが、下から2番目となる145万5000円(消費税込、以下同様)のグレード(1.0X 2WD)より上のすべてのグレードにおいて、衝突被害軽減ブレーキをはじめとした予防安全システム『トヨタセーフティセンス』が標準装備されています。

 また、ルーミーでは全グレードにおいて『スマートアシスト』という予防安全システムが搭載されます。

 最近のモデルでは、衝突被害軽減ブレーキをはじめとした予防安全装備が標準搭載される例が増えました。そのため、上級グレード以外を選んだとしても、安心してお乗りいただけるクルマに仕上がっていると思います」

 トヨタ・ホンダ・日産の主力コンパクトカーを比較すると、ヤリスは前述のとおりほぼ全てのグレードにおいて、ホンダ「フィット」と日産「ノート」は全グレードにおいて衝突被害軽減ブレーキが搭載されます。

 しかしエントリーモデルの価格を見ると、フィットは155万7600円、ノートは202万9500円に設定されている状況です。

 ノートはハイブリッド専用車ということで価格帯が高めになっているものの、衝突被害軽減ブレーキを搭載するガソリン仕様同士のヤリスとフィットのエントリー価格を比較しても、約10万円の差があるといえます。

 ヤリスクロスの場合、ホンダには「ヴェゼル」、日産には「キックス」(ハイブリッド専用車)がコンパクトSUVの競合車として存在しますが、衝突被害軽減ブレーキを搭載するエントリーモデルの価格を比較するとやはりヤリスクロスがもっとも安いです。

 またルーミーと、トールワゴン市場で競合するスズキ「ソリオ」を比較すると、ルーミーは全車衝突被害軽減ブレーキ標準装備となり、エントリー価格が155万6500円、ソリオは158万1800円とルーミーが安く、そのうえルーミーの衝突被害軽減ブレーキは歩行者や車両(四輪車)だけでなく自転車や二輪車も検知にも対応します(ソリオのシステムは歩行者と車両のみ)。

※ ※ ※

 予防安全性能とコストパフォーマンスのバランスに優れたモデルは、「お得な買い物ができた」という印象をユーザーに与えます。

 実際にヤリスクロスを購入したというユーザーに話を聞くと、「装備が充実していてコストパフォーマンスに優れる印象でしたが、とくに安全装備についてはまったく不満がなく、何も予防安全関連のオプションをつけませんでした」と話します。

■ルーミーが販売好調な背景には「タンク消滅」も関係する?

 一方、ルーミーが販売好調な理由については、別の要因もあります。

 前述のとおり、ルーミーは2020年9月に初のマイナーチェンジを受けましたが、このときに兄弟車の「タンク」がルーミーに統合されました。

 2020年9月まで、トール・ルーミー・タンク、そしてスバル「ジャスティ」としてOEM展開していました。

 ユーザーから見ると「トール4兄弟」のいずれかをダイハツ・トヨタ・スバルの3ブランドで購入できる状態です。

 しかし、トヨタは2020年5月から開始した全車種全店併売化にあわせて兄弟車の統廃合を実施。

「ライトエース」が「タウンエース」に統合、「サクシード」が「プロボックス」に統合されるなどした後、タンクも消滅となりました。

 日本自動車販売協会連合会が発表する2019年の年間販売台数において、ルーミーは1か月あたり約7600台、タンクは約6200台。

 2021年4月のルーミーの販売台数が1万2161台なので、マイナーチェンジ前のルーミーとタンクの合計と近い販売台数になります。

※ ※ ※

 兄弟車の統合で車種数を減らした2021年現在も、トヨタは全6車種という幅広いコンパクトカーラインナップを誇ります。

 車種数が多ければ、ユーザーを同一メーカー内での車種比較に誘導することも可能となり、他メーカーへの流出を防ぎやすくなります。

 装備に対するコストパフォーマンスだけでなく車種ラインナップの多様さも、トヨタの強みのひとつといえるでしょう。

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みんなのコメント

12件
  • ダイハツが作ってトヨタが売るという仕組みは
    向かうところ敵なしだ。製造コストが安くて
    販売力が強い。消費者はトヨタブランドを手に入れることが出来て、トヨタとダイハツの両方で
    サービスを受けられる。
  • 陰キャ大好きなスイフト(笑)は?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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