昭和44年に登場したフェアレディZ S30。G-ワークスや旧車のすべてシリーズで知っている方も多いと思いますがここでおもしろネタを披露しちゃいます。S30は輸出仕様も存在し、日本でもアメリカでも一世を風靡したモデル。スタイルはスポーツカー然としながら、耐久性の非常に高いエンジンや機関系は、説明が入らないくらい優れた物でした。その中の装備品に…
この昭和44~46年に製造されていた最初期と言われるモデルに、オートクルーズ(アクセルを踏んでいなくても一定の速度で走れる)装備があったのです。今では付いている車種には付いているし、それほど脚光を浴びるほどの物ではないんだけど、当時としては驚きの装備だったに違いない!
「SOLEX」のミクニが試作した、L型チューニング・エンジン用の“スロットルキット”とは?<第2回>
輸出を主眼に置いていたモデルでもあったため、大陸横断の疲れを少しでも和らげようと、アクセルを踏まずして走れる装備が欲しかったのでしょうか?日本ではそれほど高速道路も整備されていた状態でもなかったですからね。
機構的にはとても単純で、センターコンソールにあるレバーがワイヤーでキャブレターのスロットル系に直結しており、そのレバーを引くとアクセルを踏んでいるのと同じ状態になり、固定されるという物。
「いゃ~よく考えましたね!」と言いたいところですが、もしもの時にブレーキを踏んでも、その手元のレバーのアクセルは戻りませんから(アナログですからね)、かなりの恐怖というか危険です。
手でレバーを戻してからブレーキを踏む、危険な感じがしてきたら手元のレバーを戻して足でアクセルを踏むという行動が必要なオートクルーズです。
アクセルが戻らないでブレーキを踏んでも、経験した人のある人なら分かるかと思いますが、全く止まりません!!と言うことで次のモデルからはこのアナログ・オートクルーズは姿を消してしまいましたが、そのチャレンジング精神はやはり見事!!先人たちの考えることはやっぱりスゴイ!それを商品にしちゃうのもスゴイ時代ですね♪
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