1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、“ブルドッグ”の愛称でおなじみの初代シティ・ターボIIだ!
百花繚乱、ホットハッチ
水を得た鉄馬は、軽やかに走る──新型ハーレーダビッドソン・ナイトスター試乗記
少年I 今回、探偵団がチェックするのは、ホンダのシティ・ターボIIです。
少年O 1983年11月に発売された、当時の言葉でいうと“ホットハッチ”。高性能ハッチバックですね。
探偵 いまでもクールな雰囲気で、存在感ありますよね。ターボIIに乗っていると、いい感じだと思います。これ、ものすごく興味があったんです。
少年O ベースになった「シティ」の登場が1981年。車名のとおり、トールボーイスタイルの、ホンダ独自の機能主義的デザインを採用したシティ・カーがコンセプトでした。ただし時代の流れで、速いクルマを求める若者ユーザーの声に応えるべく、1982年に「シティ・ターボ」、そして翌年にさらなる高性能をもった今回のモデルと、どんどんパワーが上がっていきました。
探偵 当時は、フランスやイタリアやドイツやイギリスでも高性能ハッチバックがいろいろ登場していた時代ですよね。
少年O ルノー「5アルピンターボ」(1982年)、プジョー「205GTI」(1984年)、フィアット「リトモアバルト」(1981年)、アウトビアンキ「A112アバルト」(1971年)、イノチェンティ「ターボ・デトマゾ」(1982年)、フォルクスワーゲン「ゴルフGTI」(1975年)、MG「メトロ」(1982年)、MG「マエストロ」(1983年)、英フォード「フィエスタXR2」(1981年)など、魅力的なクルマがいろいろありました。
探偵 シティ・ターボII、負けていませんね。
少年O たしかに。全長はわずか3380mmとかなりコンパクトなんですが、ブリスターフェンダーに、ぼんっとふくらんだボンネットのパワーバルジ。
探偵 ボンネットが膨らんでいるのは、ターボチャージャーの効率を上げるためのインタークーラーをそなえているんだよ、っていう意思表示ですね。
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俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.13─日産・フェアレディZ(2代目)1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、2代目の日産フェアレディZ。なんと、日本では希少な北米仕様だ。俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.20─三菱ランサーエボリューションIX1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、多くの人が復活を望む三菱自動車(以下、三菱)の「ランサーエボリューション」だ!俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.18─いすゞ・ピアッツァ(初代)1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、いすゞの流麗な2プラス2モデル、初代「ピアッツァ」だ。俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.12─トヨタ・セルシオ(初代)「ボ、ボ、ボクらは少年探偵団・ヤングタイマー探訪記第2部」のはじまりです。1980年代、1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。取り上げるのは、世界の高級車を変えたとも言われる[トヨタ](https://toyota.jp/index.html){: rel="nofollow" target="_blank"}の初代「セルシオ」だ。4万円で買ったシティターボII
少年I 今回のターボIIのオーナーである綿引宣考(わたひき・よしのり)さん(42歳)は、ホンダ車大好きなかた。「小学校3年生の通学路に止まっているターボIIをいつも見ていたのと、漫画『よろしくメカドック』の影響で、いつか乗ってみたいとずっと思っていました」とのことです。このクルマを購入したのは、2006年。ヤフオク(ヤフーオークション)で“不動即決4万円”として出品されていた車両を購入したそうです。
探偵 4万円ですか。価格はともかく、不動車をあえて買ったんですね。
少年O はたして、なにをやってもエンジンがかからず、諦めて保管していたそうです。で、あるとき、思いきって、旧車の師匠として綿引さんが尊敬している“レストア・プライベーター”の君嶋洋一氏に譲ったそうです。
少年I 君嶋さんは、業界では有名なかたですよね。たしか本田技研で、初代シビックの開発に携わった経験をお持ちとか。
少年O 君嶋さんは8カ月かけて、エンジンオーバーホールをはじめ、徹底的にレストア。ついに走行可能な状態に仕上げたそうです。君嶋さんは3カ月ほど乗ったあと、「乗りたかったのだろう? と、レストアにかかった費用で譲ってくれると言ってきてくださいました」と、綿引さんは素晴らしい話を披露してくださいました。それからいままで3年半。綿引さんはターボIIとの生活を楽しんでいるそうです。
探偵 荷室に「トランクバイク」と呼ばれた折りたたみ式の50ccバイク「モトコンポ」までちゃんと収まっているではないですか!
少年I シティを買ったからには、当時、シティ用に開発されて売っていたモトコンポも載せたい、と、綿引さんは考えて、探しあてたのがいまの車両だそうです。
探偵 エンジンがちゃんとかかるんですよね。
少年O 当時、鈴鹿サーキットではモータースポーツの撮影をしているプロのフォトグラファーの方々に、サーキットのオーナーである株式会社鈴鹿サーキットランド(もとは株式会社ホンダランド)は、モトコンポを移動用として貸し出していたような。ややあいまいな記憶ですが。
探偵 そのあたりのつながりが、レースにも熱心に取り組んできたホンダらしいですね。
少年I そんなホンダへの愛もあって、綿引さんはターボIIにたいして「溺愛」という言葉を使っていらっしゃいます。
探偵 そこまで好きになれるクルマなんですね。
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俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.19─ポルシェ911(タイプ964)1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、近年、中古車市場での高騰が止まらないポルシェ911のタイプ964だ。俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.15─メルセデス・ベンツ560SEC1970年~1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。今回取り上げるのは、探偵が以前より気になっていたメルセデス・ベンツのラグジュアリークーペ「560SEC」だ。Cars俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記第2部「少年探偵団編」のVol.5──シトロエンCX「ボ、ボ、ボクらは少年探偵団・ヤングタイマー探訪記第2部」のはじまりです。1980年代、1990年代に販売された“ちょっと、古い、クルマ”に焦点を合わせ、クルマをこよなく愛する俳優・永山絢斗が当時の車両の正体を暴く“探偵”に扮します。永山探偵をサポートする“物知り少年”は自動車評論家の小川フミオ(少年O)とGQ JAPAN編集部のイナガキ(少年I)のふたり。取り上げるのは、[シトロエンのCX](https://web.citroen.jp/brand/gallery/catalog/pdf/cx/citroen_cx_series.pdf){: rel="nofollow" target="_blank"}だ。今乗ってもオモシロい!
少年O 提供価値がはっきりしているのが、スポーティ車の魅力ですよね。ターボIIは、1982年の「ターボ」が100psであるのに対して110psに馬力が上がり、操縦性に関係するトレッド(左右の車輪の幅)も、前が1370mmから1400mmに、後ろが1370mmから1390mmへと拡大しています。
探偵 乗らせていただきましたが、たしかに加速が鋭いし、車体の応答性も高い。エンジンをまわして走ると楽しいクルマです。サイドサポートが張り出しているシートもホールド性がよくて、ワインディングロードを駆け抜けたら気持ちいだろうなぁ、と思いました。
少年I オーナーの綿引さんも「現行車と遜色ない使い勝手、パッケージングにシティの完成度の高さを感じています」とのことです。「ターボIIは、愛くるしいスタイルとは裏腹に、胸のすくような強烈な加速が魅力的で、ブルドックという通称もダテじゃない」と、つけくわえてくださいました。
少年O この路線、よかったんですけどねぁ。1986年にシティがモデルチェンジして、ソフトな路線になり、走りのグレードなみな廃止されてしまったのは残念です。ホンダは、高級セダン、上質なクーペ、それに「NSX」というリアルスポーツカーへとラインナップ全体を底上げしていくんですね。
少年I 4代目で高級セダンになった「アコード」(1989年)とか、5気筒の「アコードインスパイア」(1989年)とかV6搭載の「レジェンド」(1985年)とか「レジェンドクーペ」(1987年)とか、1980年代にホンダ車はだいぶイメージが変わっていきましたもんね。
探偵 でも、いまでも僕が気になるのは、ホンダが元気いっぱいの頃のシティターボIIなんですよね。
少年I ターボIIオーナーの綿引さんは、最近のモデルも含めてホンダ車が大好きだそうです。いま所有しているのは「1300クーペ GTL」(1971年・以下すべて発表年)、「S2000 タイプS」(1999年)、初代「レジェンドクーペ」(1987年)、「アコードハイブリッド EX」(2004年)、初代「インサイト」(1999年)、初代「アコードインスパイア」(1989年)、初代「レジェンド(セダン)」(1985年)、「N360」(1967年)、「TNアクティ」(1977年)、「セイバータイプS」(1995年)。すべての車両に唯一無二の魅力が存在することがホンダ車の魅力だということです。
探偵 今回は車名が多かったですね。でも、ホンダ車はむかしのものにも大きな魅力があるというのは、よくわかりました。コンセプトがおもしろかったですからね。クルマにとって、もっとも大事な部分です。それをなくさないでほしいですね。
【プロフィール】
俳優・永山絢斗(ながやまけんと)
1989年3月7日生まれ。東京都出身。2007年『おじいさん先生』(日本テレビ系列)で俳優デビュー。連続テレビ小説『おひさま』や『べっぴんさん』(NHK総合)、『ドクターX~外科医・大門未知子~ 第5シリーズ』(テレビ朝日系列)、そして2021年には『俺の家の話』(TBS系列)に出演。映画では2010年の『ソフトボーイ』で第34回日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞。
出演情報
・映画「冬薔薇」2022年6月3日(金)全国ロードショー
・WOWOWオリジナルドラマ「ダブル」6月4日(土)22時30分より放送・配信スタート
・映画「峠 最後のサムライ」2022年6月17日(金)全国ロードショー
・映画「LOVE LIFE」2022年秋 全国ロードショー
衣装問い合わせ先:
TRAMPOT:東京都目黒区鷹番3-18-18 ロフティ学芸大1F
03-5773-4210
【俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記】
メルセデス・ベンツ500E
ランチア・デルタHFインテグラーレ
マセラティ・ギブリ(2代目)
メルセデス・ベンツGクラス(2代目)
アルファロメオ・スパイダー(初代)
日産PAO
スバル・レガシィ・ツーリングワゴン(初代)
ユーノス・ロードスター(初代)
ホンダ・NSX(初代)
シトロエンCX
メルセデス・ベンツSクラス(W126)
ローバー・ミニ
フェラーリ360モデナ
フォードRS200
フォード・エスコート(マーク1)
マツダRX-8
トヨタ・セルシオ(初代)
日産・フェアレディZ(2代目)
フォルクスワーゲン・ビートル(タイプ1)
メルセデス・ベンツ560SEC
フォルクスワーゲン・コラード
アストンマーティンDB5
いすゞ・ピアッツァ(初代)
ポルシェ911(タイプ964)
三菱ランサーエボリューションIX
まとめ・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) スタイリスト・Babymix ヘア&メイク・新宮利彦
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みんなのコメント
当時の小さいクルマは例外なくパワーステアリングではなく、人のパワーが必要なステアリングだったし、このターボⅡのようにMTだけでATがないモデルは他メーカーでも結構見られたものだった。
いい歳こいて、ちんちくりんな格好してドヤ顔が得意な中年だろ。あ、永遠の29歳だったっけ?