ナビタイムジャパンの交通コンサルティング事業は、新型コロナウイルスに関するお出かけ需要の変化を分析した。
今回の分析は、ナビタイムジャパンが提供する各種ナビゲーションサービス(『NAVITIME』、『カーナビタイム』他)から同意を得て取得した経路検索条件データを活用し、東京都内を出発地として検索されたデータを分析。公共交通と自動車を対象に、土日および祝日のデータを集計し、休日のお出かけ需要を分析した。
緊急事態宣言による交通量と目的地検索の変化を分析。交通量は9割程度まで回復、自転車利用の検索は約2倍に、お出かけ需要は回復傾向
(1)東京都を出発地とした目的地検索数の推移(都道府県別)
東京都内を出発地として検索されたデータを抽出し、その目的地を都道府県単位で集計。2月3日週の土日・祝日における1日あたりの検索数を100とした場合の、各週の土日・祝日における1日あたりの検索数の推移をグラフで示した。目的地として検索された都道府県にて、特徴の見られたものを抜粋している。
・山梨県や長野県へのお出かけ需要は増加
山梨県や長野県への検索は、緊急事態宣言の解除後に増加していることが分かった。 7月23日(木)~26日(日)までの4連休を含む7月20日週は天気が芳しくなかったものの、夏休みが始まった7月27日週は天気も良く増加傾向だった。山梨県の7月27日週の検索数は、2月3日と同程度(99%)となっている。これら地域は、東京近隣のため車でお出かけしやすい県であり、外出先として人気が上がっていると考えられる。
・大都市圏へのお出かけ需要は低調
大都市圏への検索は、緊急事態宣言の解除後もあまり増えていない。東京都からの7月27日週の検索数を2月3日週と比べると、大阪府33%、愛知県32%、福岡県32%といずれも2月3日週の3割程度にとどまっている。
(2)東京都からのスポット検索ランキング(山梨県・長野県)
東京都からの検索数が増加傾向にある山梨県と長野県を対象に、目的地として検索されたスポットを集計。対象期間は、7月23日(木)~26日(日)までの4連休を含む、7月20日週および夏休みの始まる7月27日週の土日・祝日、東京都内を出発地として検索されたデータを対象としている。
・観光スポットや温泉・宿泊地が多くランクイン
緊急事態宣言中は、生活雑貨や日用品に関するスポットが多く検索されていたが、観光スポットや温泉・宿泊地が多くランクインしていることから、観光目的での需要が多いことがわかる。また、温泉や湖などの自然に関するスポットが多くランクインしていることから、3密を避けたお出かけの需要があると考えられる。
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