この記事をまとめると
■アバルト124スパイダーを紹介
スープラとZ4だけじゃない! 「マツダ」「スバル」「いすゞ」にもあった日本&海外メーカーコラボの歴史
■ベースはマツダ・ロードスターだが走りやデザインは別物
■中古車相場についても解説
マツダ・ロードスターをベースに開発!
マツダ・ロードスターをベースに開発されたことで国内でも注目を集めたアバルト・ロードスター。ロードスターとは見た目以外も異なる箇所が多く、『ちゃんと』イタリアンスポーツカーに仕立てられていたことでイタ車ファンを中心に人気を得ました。
ロードスターとは違い、現在はすでに販売が終了してしまった同車ですが改めてその特徴を紹介していきましょう。
アバルト124スパイダーとは
2016年に登場したアバルト124スパイダーはマツダとフィアットの協業で誕生しました。
その車名から1960~1970年代に販売されていたフィアット124を連想する方もいるでしょうが、当初、マツダにはアルファロメオがラインアップしていたスパイダーの次期モデルを共同開発することを持ちかけていたようです。
ただ、FCA(フィット・クライスラー・オートモービルズ/現ステランティス)のブランド戦略からアルファロメオブランドではなくアバルトで販売する(イタリアなどではフィアットブランドも販売)オープンモデルとなり、アバルト124スパイダーがデビューすることになりました。
マツダと協業と聞いてわかるように、同車のベースはロードスター。ただ、イタリアからデザイナーが広島に常駐してスタイリングを煮詰めていったそうです。
その結果、ロードスターとデザインはかなりの部分で差別化が図られており、全長を145mm延長するなどパッと見ではベース車種との共通性が見られません。
エクステリアデザインだけでなくパワーユニットもロードスターとは異なるポイント。
アバルト124スパイダーが搭載するのはフィアット製1.4リッターターボエンジン。ロードスターよりパワーやトルクが上回り、強烈な加速を誇ります。
残念なことにアバルト124スパイダーは2020年で生産終了となってしまいましたが、スポーツカー好きにとって気になるオープンスポーツだったことは確かです。
スペック
アバルト124スパイダーのスペックは以下の通り。
ベースとなるロードスターと比べて大きく、重く、パワフルであることがわかります。
アバルト124スパイダーの特徴
スタイリング
ロードスターと大きくことなるエクステリアデザインは、過去にラリーなどで活躍したフィアット124スパイダーをイメージさせるフロントマスクやプレスラインが特徴。走行性能を高めるため前後オーバーハングを切り詰めたロードスターから全長を延長して、伸びやかなスタイリングを身につけました。
またツインデュアルエキゾーストなど、リヤまわりのデザインもロードスターとは別物。ベース車種があることで大幅にスタイリングを変更することが難しいなか、アバルト124スパイダーはしっかりとイタリアテイストが盛り込まれています。
ただし、インテリアは外観ほどデザインの差別化がされていません。アバルト124スパイダーはロードスターと比べて、シート表皮など上質な素材を用いることで質感の高さで違いを図っていました。
レスポンスがよく気持ちいい走りを実現!
パワーユニット
アバルト124スパイダーに搭載されるのは170馬力を発揮するフィアット製の1.4リッターターボエンジン。マルチエアと呼ばれるターボエンジンはイタリアから日本へ運ばれて車両に積まれました。
NAエンジンを搭載するロードスターと比べて、ターボエンジンらしい厚みがあるトルクを備えていることで加速フィールも別物。ベース車より50kgほど重くなっていますが強烈な加速を誇ります。
エンジンに組み合わされるトランスミッションは6速MTと6速ATの2種類。どちらもレスポンスがよく気持ちいい走りを実現していました。
プラットフォーム
アバルト124スパイダーのプラットフォームはロードスターと同じ。スカイアクティブボディの思想から生み出されたシャシーはトンネル部分に骨格を備えたバックボーンフレームを採用。歴代ロードスター同様にミッションとリヤデフを結合したパワープラントフレームも継承しています。
※写真はマツダ・ロードスター(4代目)のボディ骨格
ただ、ロードスターが50:50の重量配分を実現していることに比べアバルト124スパイダーはフロントが54%とややフロントヘビー。基本パッケージこそ変わりませんが、パワーユニットの重量がかさんだことで排気系やフレームなど細かい箇所がロードスターとは異なっていました。
走行性能
先程からお伝えしているようにパワーユニットがロードスターとは異なるアバルト124スパイダーは走りの味付けも違っています。
いまどきのダウンサイジングターボとは違い、フィアット製エンジンは『ターボらしい』パワフルさを備えているのが特徴。当然、ターボラグも発生しますが懐かしさを感じるそのフィーリングを好む人も多いことでしょう。
サスペンションもロードスターとは異なる専用チューンが施されており、それはスポーツカーらしさを感じる硬いもの。古典的なドライビングを好む人にとってたまらない走りを楽しめます。
アバルト124スパイダーの中古車相場
2020年に生産が終了したアバルト124スパイダー。現在は中古車でしか購入できないモデルですが、中古車相場は298~542万円と高めの価格で販売されています。
販売されている車両はAT車が圧倒的に多く、同じ年式やグレード、走行距離で比較した場合はMT車の価格がAT車を上回っていました。
もっとも高い価格で販売されていたのは2018年7月に100台限定で販売された「124スパイダー 2Year Anniversary(ツーイヤー・アニバーサリー)」でその価格が542万円。
今後、相場がどう変わっていくかはわかりませんが、当面は高めの相場で販売されていくと思われます。
フィアット&アバルトの歴代オープンカー
フィアット124スパイダー
1966年に4ドアセダンの販売が開始されたフィアット124。同車に追加されたオープンモデルがスパイダーとなります。
一見、2シーターに見える同車はリヤシートを備えた4シーターのオープンモデル。
デビュー時は1.4リッターエンジンを搭載していましたが、改良が加えられ最終的には2リッターエンジンを搭載するまでになりました。
1972年にアバルトがチューニングした124スパイダー・アバルトラリーが追加され、同車はWRC(世界ラリー選手権)に参戦。フィアットのワークスカーとして活躍しました。
バルケッタ
初代ロードスターが爆発的なヒットとなりオープンスポーツカーが復権した1995年に登場したのがバルケッタ。イタリア語で「小舟」と意味するバルケッタは、美しいフォルムで大きな話題を呼んでいます。
ロードスターとは異なりFFレイアウトを採用。1.7リッター直4エンジンを搭載していました。
このバルケッタを筆者は所有したことがありますが、走る楽しさを味わえる一方、キャビン後部のトップ収納スペースは雨が降ると水たまりとなってしまうなど、いい意味でも悪い意味でも思い出に残るクルマでした。
まとめ
先程、記したように筆者は元バルケッタ乗り。当然、アバルト・124スパイダーには興味を惹かれました。
ただ、ロードスターをベースにしたことでバルケッタほどぶっ飛んだデザインではないことなど、購入を考えるほどの魅力を備えていなかったのは事実です。
往年のフィアット124スパイダーファンは別として、近年販売されていたアルファロメオ・スパイダーユーザーなど世界的に同じ感想を持つ人が少なくなかったようで、それが思ったより販売が振るわなかった要因なのかもしれません。
とはいえスポーツカーとしての魅力を数多く備えているのも事実。中古車相場が高いまま推移しているのは、多くの魅力を備えているからだといえるでしょう。
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みんなのコメント
アバルトだろうがマツダだろうがそんなことはどうでもいい。
そんな人ならプリウスでも買えば良かったのに。