現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【アプリリアRX125試乗レポ】実は貴重な“新車で買える”オフローダー、RX125は街乗りにこそ真価を発揮する!

ここから本文です

【アプリリアRX125試乗レポ】実は貴重な“新車で買える”オフローダー、RX125は街乗りにこそ真価を発揮する!

掲載 更新
【アプリリアRX125試乗レポ】実は貴重な“新車で買える”オフローダー、RX125は街乗りにこそ真価を発揮する!

いまや国産ラインナップでは絶滅している125ccフルサイズトレール。そんななかアプリリアがリリースするRX125は貴重な生き残りで、オフロードバイクファンらの間では密かに注目されているモデル。その乗り味いかに……。REPORT●青木タカオ(AOKI TAKAO) PHOTO●太宰吉崇(DAZAI YOSHITAKA)

アプリリア RX125……398,000円

スズキ・GSX-R125 ABS 、新色トリトンブルーの追加でよりスポーティに!

 70~90年代のラインナップを知る世代なら懐かしいだろう。かつては各メーカーから出揃っていたフルサイズの125ccオフローダー。4ストと2スト、それぞれで250や200があれば125もほぼ必ずと言っていいほど2本立てとして存在していた。

 大型バイクを所有している人のセカンドバイクになったり、あるいはビギナーの入門用バイクとして重宝されたり、はたまたエンデューロで小回りが効いて地味に速かったりと、活躍の場は広く根強い人気があった。

 ここでいうフルサイズとは、フロント21インチ、リヤ18インチの足まわりを持つ250クラスと変わらない大きさのオフロードバイクであり、国内の現行ラインナップを見ると、悲しいかなその姿はなくなってしまっている。

 昨今、原付二種スクーターが活気づいて125ccクラスの利便性や経済性、手軽さは世間に少しずつ浸透しつつあるが、機動性の高い125ccオフローダーの存在は忘れられてしまっているような気がしてならない。しかし、イタリアンメーカー・アプリリアが「RX125」というモデルをリリースしているのだ。かつては2ストローク・シングルエンジンを積んだモデルだったが、新たに開発した4スト水冷単気筒でフルモデルチェンジし再デビュー。絶滅寸前の125ccフルサイズトレール、一体どんなバイクなのだろうか……?


クラスを超えた堂々たる車体に感激

 早速、乗ってみることにした。フルサイズだから当たり前だが、車体は250と見間違えるほどに大柄で見るからに立派。かつての125ccのオフ車たちもそうだったように、ナンバーがピンク色でなければ原付二種とは到底思えない。

 フロントフォークは倒立式でインナーチューブ径41mmと太く頼もしい。リアサスペンションもモノショックのリンク式と本格的で、ストローク量はフロント240mm、リア200mmと申し分のないスペック。ブレーキはABSを標準装備し、ディスクも放熱性・排泥性に優れるウェーブタイプで、フロント260mm径、リア220mm径と現代的、非の打ち所がない。そして何より、イタリアンブランドらしく外装がスタイリッシュなところがいい。

 エンジンはセルスターターを押すと元気よく目覚めた。昔のは大半がキックスタートのみだったが、現代版になるとボタンひとつでエンジンがかかる。競技用モトクロッサーでもキックペダルが外され、セルスターターを装備する時代なのだから当たり前だ。

 そして少し走ると、すぐにわかった。低速でトコトコ粘るノンビリしたエンジンではなく、DOHC4バルブらしく軽やかに吹け上がるピックアップの良い特性。高回転までフラットに吹け上がり、トップエンドの伸びも気持ちがいい。アクセルをどんどん開けて、アグレシッブな走りに自然となっていく。

 前後サスペンションも見かけ倒しではなく、初期荷重ではしなやか、ストロークの奥ではしっかり踏ん張りの効くコシのあるセッティング。ハンドリングにもクセがなく、ニュートラルで軽快だから細々とした市街地走行でもキビキビ走ってくれる。


普段は街乗り、休日はツーリングへ

 高速道路には乗れないが、郊外へツーリングに出掛けてもさほど疲れないだろう。ゆったりとしたライディングポジションと硬めでコシのあるシートで、長時間の走行も苦にならないからだ。普段は通勤通学の街乗りメインでフル稼動し、休日は林道などダートを目指したツーリングへ。現存する貴重な125ccフルサイズオフローダーは、そんな使い方を想像せずにはいられないオールマイティな1台だった。

ディテール解説

主要諸元

全長×全幅×全高 2,115mm×820mm×1,170mm
シート高 905mm
車両重量 134kg
エンジン 4ストローク水冷単気筒 DOHC 4バルブ
総排気量 124.2cc
ボア × ストローク 58 mm × 47 mm
最高出力 15HP/10,700rpm
最大トルク 11.3Nm/8,000rpm
燃料供給方式 電子制御燃料噴射システム、マレリ製Φ32 mm スロットルボディ
点火方式 電子制御イグニッションシステム
潤滑方式 ウェットサンプ
始動方式 セルフ式
トランスミッション 6速リターン
変速比 (1 速)11/33 (2 速)15/30 (3 速)18/27 (4 速)20/24 (5 速)25/27 (6 速)23/22
一次減速比 29/69
最終減速比 13/69
クラッチ 湿式多板クラッチ
燃料タンク容量 7.5 L
フレーム ツインチューブスチールフレーム
サスペンション(F) Φ41 mm テレスコピック倒立フォーク
ホイールトラベル 240mm
サスペンション(R) スチール製スイングアーム、プログレッシブリンク式モノショック ホイールトラベル 220mm
ブレーキ(F) Φ260 mm ウェーブディスク
ブレーキ(R) Φ220 mm ウェーブディスク
ABS ボッシュ製 9.1ML
ホイール(F) 1.85 x 21
ホイール(R) 2.15 x 18
タイヤ(F) 90/90-21
タイヤ(R) 120/80-18

こんな記事も読まれています

バースレーシングプロジェクト、サンライズブルバードとともにニュルブルクリンク24時間挑戦へ
バースレーシングプロジェクト、サンライズブルバードとともにニュルブルクリンク24時間挑戦へ
AUTOSPORT web
スーパーGT第2戦富士のZFアワードはGT300でポール・トゥ・ウインを飾ったJLOCが受賞
スーパーGT第2戦富士のZFアワードはGT300でポール・トゥ・ウインを飾ったJLOCが受賞
AUTOSPORT web
新車価格は衝撃の63万円!!! 気分は[日本一速い男] 日産チェリーの正体とは?
新車価格は衝撃の63万円!!! 気分は[日本一速い男] 日産チェリーの正体とは?
ベストカーWeb
イタリアのSAはコーヒーが美味しい! ただしガソリンは日本以上に高いのでセルフサービスを活用しましょう【みどり独乙通信】
イタリアのSAはコーヒーが美味しい! ただしガソリンは日本以上に高いのでセルフサービスを活用しましょう【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
新型トラックや多彩な架装など約150台が集結!ジャパントラックショー2024
新型トラックや多彩な架装など約150台が集結!ジャパントラックショー2024
グーネット
MotoGP:2027年に1000ccから850ccへマシン規則変更。空力パーツは50mm削減、車高調整デバイスは禁止
MotoGP:2027年に1000ccから850ccへマシン規則変更。空力パーツは50mm削減、車高調整デバイスは禁止
AUTOSPORT web
世界に1台!フェラーリ「812GTS」ベースのフルカーボン仕様車を披露 ノビテック
世界に1台!フェラーリ「812GTS」ベースのフルカーボン仕様車を披露 ノビテック
グーネット
時速6キロのお台場めぐり!トヨタの3輪BEV使った観光サービス「おさんぽ」スタート
時速6キロのお台場めぐり!トヨタの3輪BEV使った観光サービス「おさんぽ」スタート
グーネット
アウディの美点を「ギュッと凝縮」 更新版S3へ試乗 333馬力にトルクスプリッター 少し真面目すぎ?
アウディの美点を「ギュッと凝縮」 更新版S3へ試乗 333馬力にトルクスプリッター 少し真面目すぎ?
AUTOCAR JAPAN
日産「マーチ」ベースの「フェアレディ」!? 大人が驚く学生ならではの感性で仕上げたカスタムポイントとは
日産「マーチ」ベースの「フェアレディ」!? 大人が驚く学生ならではの感性で仕上げたカスタムポイントとは
Auto Messe Web
ルノーの名物イベント、今年は10月27日に決定! 「ルノー カングー ジャンボリー2024」開催概要を発表
ルノーの名物イベント、今年は10月27日に決定! 「ルノー カングー ジャンボリー2024」開催概要を発表
月刊自家用車WEB
宮田莉朋、無念のトラブルで勝利逃すも「全然ネガティブには思っていません」。原因はギヤボックス/ELMS第2戦
宮田莉朋、無念のトラブルで勝利逃すも「全然ネガティブには思っていません」。原因はギヤボックス/ELMS第2戦
AUTOSPORT web
ルクレール3位「マクラーレンの強さは予想以上。僕たちにはアップグレードが必要」フェラーリ/F1第6戦
ルクレール3位「マクラーレンの強さは予想以上。僕たちにはアップグレードが必要」フェラーリ/F1第6戦
AUTOSPORT web
800馬力のランボルギーニ「ウルスSE」は10種のドライビングモードで楽しめる! EVだけでも60km以上走れるクラス最速SUVです
800馬力のランボルギーニ「ウルスSE」は10種のドライビングモードで楽しめる! EVだけでも60km以上走れるクラス最速SUVです
Auto Messe Web
レッドブル&HRC密着:敗因はフロアのダメージとハードタイヤでの苦戦。勝つことの難しさを痛感したフェルスタッペン
レッドブル&HRC密着:敗因はフロアのダメージとハードタイヤでの苦戦。勝つことの難しさを痛感したフェルスタッペン
AUTOSPORT web
高速道路を走りながら「EV充電」現実に! 本線で「走行中給電」実証やります NEXCO東日本
高速道路を走りながら「EV充電」現実に! 本線で「走行中給電」実証やります NEXCO東日本
乗りものニュース
合法カスタムでも「デコトラ」では仕事ができない現代! デコトラ野郎たちは「マイトラック」で楽しんでいる
合法カスタムでも「デコトラ」では仕事ができない現代! デコトラ野郎たちは「マイトラック」で楽しんでいる
WEB CARTOP
盗難車犯罪の温床「違法ヤード」 解体された自動車が海外輸出される残酷現実、規制強化で本当に防げるのか
盗難車犯罪の温床「違法ヤード」 解体された自動車が海外輸出される残酷現実、規制強化で本当に防げるのか
Merkmal

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村