■古くなるカーナビの地図、どうやって更新する?
現在ではほとんどの新車に装備されているカーナビですが、種類によっては地図データの更新が必要となる場合があります。
カーナビの地図データはどのように更新すればよいのでしょうか。
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いまやクルマに欠かせない装備となってきたカーナビは、現在では新車で販売されるクルマのほとんどに装備されています。
カーナビの起源をたどると、ホンダが1981年に開発した「ホンダ・エレクトロ・ジャイロケータ」にたどりつきます。
その後、1990年代に入り徐々に一般にも普及しはじめ、現代ではオーディオ機能などを交えた高機能のナビも多く登場しています。
とはいえ、やはりカーナビの中心となるのはナビゲーション機能です。
基本的には、内蔵された地図データをもとに道案内がおこなわれますが、その地図データは年々古くなってしまうため、定期的に地図データを更新する必要があります。
かつては、地図データの記録されたCD-RやDVDを差し替えたり、内蔵されたハードディスクドライブ(HDD)の地図データを書き換えるといった更新方法が一般的でした。
近年では、コンパクトなSDカードを差し替えることで地図データの更新ができるSDナビが一般的となっています。
実際の更新については、純正のカーナビであれば、販売店に依頼することが最も確実かつ手軽です。
更新に際しては新しい地図データを購入することになるため、1万5000円から2万5000円前後の費用が必要になることが多いようです。
ただ、カーナビによっては購入後一定期間あるいは一定回数の更新が無料となっていることが一般的です。
また、社外品のカーナビであれば、自身で地図データを更新することも可能です。こちらも、1万円から2万円程度で地図データを購入する必要がありますが、純正カーナビ同様に購入後一定期間あるいは一定回数の更新が無料となっている場合も多くあります。
一方、更新をしなかったからといって、カーナビそのものが使用できなくなるわけではないため、なかには更新をしないままカーナビを使用し続けるというユーザーも少なくないようです。
国産メーカーの販売店関係者は「カーナビのデータ更新は、最低でも2年に1回の頻度で実施していただきたい」と話します。
2年以上更新しないでおくと、新しい道やすでに封鎖された道の情報が反映されていないばかりか、目的地あるいは目印となる施設の情報も古くなっている可能性もあります。
そうなると、目的地にスムーズに到着することができなくなるほか、最悪の場合、「道なき道を行く」という状態になりかねません。
また、購入から10年前後が経過すると、メーカーによるサポートが終了し、地図データの更新そのものが行えない可能性もあります。
もし、しばらく地図データの更新をしていないという場合には、なるべく早く更新するようにしましょう。
また、10年前後が経過しているカーナビを使用している場合は、買い替えを検討しても良いかもしれません。
■現代のナビは自動更新機能付き?
一方、近年徐々に普及しはじめている通信機能付きのカーナビでは、地図情報の更新が定期的におこなわれるため、常に最新の状態でナビを利用できるというメリットがあります。
例えば、トヨタでは2018年に発売された「カローラスポーツ」と「クラウン」を「初代コネクティッドカー」と呼んでいます。
トヨタでは2002年からテレマティクスサービスの「G-BOOK」を展開し、通信機能をもったナビによるさまざまなサービスの搭載を目指していました。
その後、ホンダ「インターナビ」や日産「カーウイングス」など同様のサービスが展開されましたが、スマートフォンが登場したことによって、ナビに多くの機能を求めるユーザーは少なくなりました。
そんななか満を持して登場した「初代コネクティッドカー」の両車では、DCMと呼ばれる車載通信モジュールを搭載。
これにより、最新の地図への自動更新はもちろん、オペレーターによるコンシェルジュサービスや、緊急時の自動救急連絡などのさまざまなサービスを受けることができます。
さらに、販売店や保険会社への走行データの共有なども可能としており、より便利なカーライフが実現できると期待しています。
※ ※ ※
こうした通信機能付きのカーナビでは、通信回線の契約が必要となりますが、新車購入時であれば初年度もしくは初回車検時までは無料というケースがほとんどです。
ただ、無料期間終了後は年額1万3000円程度の費用が発生する点には注意が必要です。
とはいえ、定期的に地図データを更新する手間が省けるばかりでなく、通信回線を活用したさまざまな機能を利用できるため、今後はこうした通信機能付きカーナビが主流になっていくものと考えられています。
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