金融商品にまるで興味がなく、かといって会社を興してIPOを勝ち取るほどの才覚もないボクにとって、残るあぶく銭計画といえば富くじ系しかないわけで。どうせ買うならネットで簡単“ロト7”、酔った勢いでちょちょいと買っては結果発表なんていつも忘れちゃうんだけれども、買ったすぐ後だけは“10億円当たったら何買おう”なんてちゃっかり穫らぬ大狸の皮算用……。
そうだな、まずはソッコー最終枠がまだ残っていることを祈りつつブガッティの青山ショールームに駆け込んでシロンをオーダーするとしよう。
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ブガッティ・シロン。世界最高のスーパーカー、否、世界最高の乗用車。街乗りをまるで厭わない1500馬力。コンビニだって行ける(駐車場では人だかり必須。肉まんなんて頬張れなくなっちゃう)し、全般的に乗り心地は最高(そんじょそこいらのスポーツサルーンよりベター)だし、なによりめちゃくちゃ速い(誰でも簡単に安心して300キロオーバー)。先代ヴェイロンに比べてもいっそう乗りやすく、いっそうスポーティになった。エクステリアは地味なブラウン系2トーンにして、インテリアはブガッティらしく鮮やかなブルーに。これでたぶん、4億円。
シロンの納車まできっと数年かかるだろう。スーパーカー無しではもう生きてられない気分になっているボクは当然、シロンをただ待っているわけにはいかないので、ランボルギーニアヴェンタドールSを買って、同時にSVJを注文しちゃおうか。Sのオーナーに限定車のSVJは優先的に割り当てられるってことらしいから。Sならきっとすぐに買えるタマがあるはず。2台合わせて、実質的には1億円くらい。
とにかくアヴェンタドールSVJだけは何とかして手に入れておきたい。ミドシップ12気筒ランボ最後のピュア自然吸気という歴史的意味合いはもちろんのこと、サーキットでのパフォーマンスが信じられないほど素晴らしいからだ。ま、買ったとしてもサーキットをばりばり走っちゃう、なんてことはしないわけだけれど。
仮にSVJが買えないとしたら、フェラーリ812スーパーファストを手に入れるというオプションもある。これまたオーダーを受けてくれるかどうか微妙なタイミング、とはいえ中古でも出物はあるだろうし、そこは何とか手に入れて、こちらもピュア自然吸気V12最後のFRフェラーリ2シーターを存分に楽しみたいもの。
新しいクルマばかりじゃ、クラシックカーのイベントには出ることができないし、何だか味気ないガレーヂになっちゃいそうなんで、戦前と戦後の名車を1台ずつ、この際だから買っちゃおうじゃないか。この先二度とロトに当たるなんて幸運はないだろうから、末永くずっと乗れそうなクルマがいい。あまりに高価過ぎるともったいなくて結局乗らなくなるから、そこそこ価値があって、そこそこ人気で、そこそこ自分も周りもクルマ好きとして納得できるクルマがいい。
戦後なら、ずばりディーノ246。GTじゃなくてタルガトップのGTSがいいかな。このところ一時の狂乱的な価格高騰も落ち着いて、3、4千万円出せば程度のいいディーノを見つけることができる。ピニンファリーナがスタイリストを務めたエクステリアデザインは、多くのフェラーリファンから“最も美しいピニンファリーナ”だと評価も高いし、何よりさほど速くない(遅いと言ったほうがいい)から歳をとってもガンガン乗れそう。それに6気筒なのでメンテナンスもまだラクだし。何ならこれを機に苦手なメカいじりの勉強をしてもいいな。キャブ調整とか。ラジコン以来、やってない。ボクたちの世代にとっては最高の1台であることは間違いないし、いろんな意味で一生モノになると思う。
クラシックカーイベントのなかにはディーノあたりだと新し過ぎて出場できない、なんていう無慈悲な大会もあるので、たまにはそういうイベントに出たいなと思ったときに引っ張りだせるような正真正銘のヴィンテージカーも持っておきたい。ポイントテールのプレウォー(戦前)スポーツカーなら文句なし。
本当はブガッティT35あたりを狙ってもいい(予算的には3億もあれば買えると思う)し、シロンと並べると最高なガレーヂになるのは分かっているんだけれど、なんせ戦前のブガッティは扱いが大変。ラリーに出ても苦労するのは分かっているので、もう少しお気軽に。
完璧に整備されたライレー9ブルックランズあたりがいい。おしりがキューっと長くて、低く構えたローボディスタイルは最高だし、どんなラリーイベントでも歓迎されること間違いナシ。おそらく3千万円くらい出せば、良い物が買えるはず。ブガッティの1/10だ、なんて考えること自体、やっぱり高い買物には慣れてない?
あ、そうだ、この4台を入れるガレーヂも必要じゃないか!
西川淳
モータージャーナリスト
PROFILE
1965年、奈良県生まれ。自動車評論家、編集者。株式会社リクルートに入社後「カーセンサー」の編集者となり、「関東版」の副編集長を務めた。その後フリーランスの自動車評論家となった。
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