世界で10台しかないクルマの希少性が落札価格に反映されている
2023年8月17日~19日、RMサザビーズがアメリカ・モントレーで開催したオークションにおいてBMW「M3ライトウェイト」が出品された。今回はいくらで落札されたのか、同車について振り返りながらお伝えしよう。
4000万円オーバー! 新車同然のBMW E36「M3」が驚愕の落札価格! 最初に納車されたのは日本でした
ややおとなしめの印象だったE36M3
E30型M3は、M1用エンジンを4気筒化したS14型エンジンを搭載し、ブリスターフェンダーを装備したワイドボディが特徴となるクルマ。レースでの実績の高さも含めて、いまでも人気のモデルとなっている。 当時のツーリングカーレースはグループA規定でおこなわれていたのだが、とくに注目を集めていたのがDTM。そのため、ヨーロッパを主戦場としている自動車メーカーはDTMに注力をしていた。BMWは当初、635CSiで参戦していたのだが、E30M3のマシンにスイッチし、勝利を重ねていった。
そうなると負けていられない、となるのがメルセデスだ。190E 2.3-16ではかなわないとなったメルセデスは、新たに190E2.5-16を投入。そこでM3も2.5Lエンジンを搭載したスポーツエボリューションを開発したが、ベース車であるE30型3シリーズのモデルチェンジに伴い、新たにスポーツグレードとして開発されたのが、E36M3である。
このE36M3には、それまでの4気筒エンジンに換えてS50B30型直列6気筒3.0Lエンジンが搭載されている。ボディのシルエットはベース車であるE36クーペと大きな違いはなく、ひと目でM3とわかるE30型と比べればおとなしい印象となっていた。
しかしその走りは楽しいのひとこと。3.0Lエンジンの吹け上がりは鋭く、318iSと比べればフロントが重い印象はあったが、そのぶん高回転で得られるパワーでコーナーの脱出速度を稼ぐことができた。のちに登場し、通称M3Cといわれる、3.2LのS50B32型エンジンを搭載したモデルは、トランスミッションが5速から6速となり、低回転でのトルクも太いため乗りやすかったが、楽しさという点ではM3B、3.0Lエンジン搭載車のほうが上だったといまでもおもっている。
クラブレースで使用されていた1台
そんなE36M3だが、デビュー直後にアメリカ仕様モデルとして、競技専用車を10台のみ発売した。それが今回RMサザビーズオークションに出品された「BMW M3 Lightweight」である。
このモデルはドアをアルミスキンに変更し、アンダーコートの除去やサンルーフ、エアコンの廃止などによって約90kg程度市販モデルよりも軽量化されている。その上でロールケージやフルバケットシートの装備をしている上、サスペンションの変更やボディ補強パーツの装備、エンジンオイルポンプピックアップのデュアル化などがおこなわれていた。
この個体はそんな10台のうちの1台。1995年夏にイリノイ州で納車されたこの個体は、クラブレースで使用されていて、現在の走行距離は2万6683マイル(約4万2700km)。シートはレカロ製RMSを装備し、ステアリングはモモ製、トランクには消火システムも装備されている。
今回のオークションでのエスティメートは、12万5000USドル~15万USドル(邦貨換算約1820万円~2180万円)となっていたのだが、ハンマープライスは10万6400USドル(邦貨換算約1550万円)であった。サーキット走行はできても、公道を走行するためには手がかかりすぎるというのが、エスティメートよりも低額での落札となった要因かもしれない。とはいえ、市販モデルのE36M3の中古車は、およそ300~400万円程度で購入できるはず。それが1500万円というのは、やはり世界で10台しかないクルマの希少性、ということなのだろう。
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みんなのコメント
規定サイズの問題が有るのだろうが、フロントのフロアパンを利用して318コンパクトをチューニングするのも面白いのでは?