5月12日、2024年MotoGP第5戦フランスGP MotoGPクラスの決勝がル・マン-ブガッティ・サーキットで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのアレックス・リンスは15位、ファビオ・クアルタラロは転倒リタイアで終えている。
土曜日のスプリント終了後に「雨が降れば状況はより厳しくなるだろう」とクアルタラロは天候を心配していたが、決勝は最後までドライコンディションでのレースとなった。
ドゥカティによる三つ巴の激闘をマルティンが制す。M.マルケスは最終ラップで2位奪取/第5戦フランスGP
8番グリッドからスタートしたクアルタラロは、オープニングラップで順位をふたつ落とし10番手で通過。しかし3周目に、前を行くペドロ・アコスタ(レッドブルGASGASテック3)、4周目にマルコ・ベゼッチ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)が転倒により戦線離脱し、クアルタラロはスタートと同じ8番手に復帰する。その後は3位集団から少し間隔が開いてきたが、後ろから迫るミゲール・オリベイラ(トラックハウス・レーシング)を抑え込む。
13周目、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)がイン側のエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)を避けるようにコースオフ。また、そのバスティアニーニにショートカットに対するロングラップペナルティが科され、クアルタラロは6番手に浮上した。18周目、コース復帰したエスパルガロとラインを交えながらの接戦を展開していたところ、9コーナーでスリップダウン。転倒リタイアでレースを終えた。
チームメイトのリンスは、16番グリッドからのスタート。オープニングラップの最初のシケインで集団に飲み込まれ、21番手でコントロールラインを通過する。4周目には、全ライダーで唯一フロントにソフトタイヤを選択したアウグスト・フェルナンデス(レッドブルGASGASテック3)にかわされる。これにより、上位のライダーの転倒で順位こそ上がっているものの、実質的には最後尾に沈んだ。
レース中盤からペースを上げ、13周目にルカ・マリーニ(レプソル・ホンダ・チーム)をオーバーテイクすると、さらに前の中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)に猛チャージ。一時は約4秒前を走行していた中上に対し、最終ラップには約0.9秒差まで迫ったが、追い抜きには至らず15位でレースを終えた。
■ファビオ・クアルタラロ(決勝:リタイア)
「クラッシュしたレースの後でこんなにハッピーなのは初めてだと思う。本当の意味でトップ6に入って戦ったのは今年初めてだったからね。よく戦えたと思う。アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)と戦っていた。目の前に素晴らしいライダーが何人かいたので、自分たちのペースに対して少しモチベーションが高くなりすぎて、残念ながら転倒してしまった。最後に犯したミスを除けば、レースの展開にはかなり満足している」
「いつも応援してくれるファンのみんなを見て、僕たちは全力を尽くさなければと思った。午前中のウォームアップでマシンに大幅な変更を加え、それがうまくいったので、このマシンで行くと決めた。おそらく今後、私たちの方向性の新たなベースとなるだろう。今夜はプライベートテストのためにムジェロに行き、その後はバルセロナとムジェロでレースがあるので、忙しい3週間になるだろう。今回のデータ、とくに今日の午前中に得られたデータをもとに新しい方向性を構築していく予定だ」
■アレックス・リンス(決勝:15位)
「僕にとって本当に大変なレースだった。前を走っていたライダーたちを追い越すのに最初からとても苦労した。これが主な問題だった。スタート時、フロントウィリーが少し大きく、ポジションを落としてしまった。そして、周を重ねるごとにマリーニに詰まって、僕は彼を追い抜くことができず立ち往生してしまった。彼を追い越してひとりで乗っていたときは、今週末に問題があったにもかかわらずペースをうまく管理することができ、1分32秒台前半で走ることができた」
「この週末は、理解を深め、情報を得ることがすべてだった。一歩前進したという気はしない。まあ、重要なプライベートテストのためにリセットして、2日間再びバイクに乗り、改善できるかどうか見てみたい」
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みんなのコメント
リンスさんが今ひとつなのが気がかりです
頑張れヤマハ