■なぜ新型「アトレー」を軽キャンパー化?
近年、人気が高まっている軽キャンパー市場。とくに2022年に入ってからはダイハツ新型「アトレー」をベースに軽キャンパー化するビルダーが多くなっているようです。
なぜ新型アトレーを軽キャンパー化する傾向にあるのでしょうか。
【画像】「どこでも車中泊」仕様の新型「アトレー」がカッコいい!(28枚)
2021年12月に17年ぶりにモデルチェンジを果たしたダイハツの軽商用バン新型「ハイゼットカーゴ」。乗用車版の新型アトレーも16年ぶりに刷新されました。
両モデルとも、室内空間を拡大すると共に、走行、燃費性能の向上、快適性のアップを実現。また安全性能も進化させ、長年のライバルであるスズキ「エブリイ」より一歩先んじました。
ハイゼットカーゴといえば、エブリイと共に、軽キャピングカーのベース車両として人気を博してきました。
しかし、エブリイのほうが室内サイズは大きく、またターボエンジンのレスポンスがいいことなどがユーザーから支持されていたこともあり、ハイゼットには分が悪い状況だったのです。
今回のフルモデルチェンジで、ハイゼットカーゴはライバルに負けている部分をすべて一新。
さらに、エブリイのターボモデルが絶版になることも追い風となり、キャンピングカー市場でも需要を伸ばすことが期待されていました。
ところが、2022年1月に開催された「ジャパンキャンピングカーショー2022」には、意外にもハイゼットカーゴをベースにしたニューモデルは登場しなかったのです。
もちろん、ハイゼットカーゴのデリバリーがまだ本格化していない理由も考えられますが、どういうわけか会場に並んだのは新型アトレーの軽キャンパーばかり。いずれもターボエンジンの搭載の最上級グレード「RS」ベースで、値段も200万円台後半から300万円台にかけてと、軽キャンパーとしては高額です。それでも、リーズナブルなハイゼットカーゴではなく、新型アトレーをベースにするのはなぜなのでしょうか。
まず、大きな理由のひとつが、スペースユーティリティや積載性の点で、ハイゼットカーゴのアトレーに対するアドバンテージがなくなってしまったことです。
アトレーは本来、ハイゼットカーゴのワゴン版として位置づけられていました。
従来型で比較すると、ハイゼットカーゴの上位モデルのセカンドシートに比べて、アトレーはサポート性の良いシート形状、リクライニング機能によってワゴンモデルのメリットを保っていました。しかしこれが要因となって、シートフラットにしたときに床面に微妙な凹凸ができ、加えて最大積載量が200kgという制限もあったのです。
新型アトレーはユーザーの使用実態を精査して、なんと4ナンバーに変更。セカンドシートの快適性を割り切った代わりに、ハイゼットカーゴ同様にシート収納時の床面が完全フラットになり、最大積載量も上限の350kgに変更。これが、売れ行きに大きな功を奏しました。
■新型アトレーが軽キャンパーベースに採用される訳
新型アトレーは発売1か月後で、月販目標台数の8倍となる約8000台を受注。大口の発注も含まれるであろう、ハイゼットカーゴの約1万3000台に迫る大躍進ぶりです。しかし、大きな理由は別にあると、アトレーのキャンパーを製作したビルダー関係者はいいます。
「昨今のユーザーは、商用車然とした外装を好まず、普段使いでも見栄えがするエクステリアを望みます。
新型アトレーは内外装とも豪華ですので、オートキャンプをしない日常でも大きな満足感を与えてくれると思います。
しかし、キャンピングカーでアトレー需要が高まる要因としてもっと大きな理由があるのです。
それは、ACC(アダプティブ・オートクルーズ・コントロール)がアトレーだけに採用されたことです」
新型アトレーは従来型から安全装備「スマートアシスト」を引き継ぎましたが、ステレオカメラを備えた新世代型に進化しています。
その結果、アダブティブドライビングビーム、サイドビューランプ、標識認識機能が新たに加わったほか、ACC(RSとアトレーデッキバンに標準装備)が追加となりました。
同じく新型アトレーベースのキャンパーを出展したビルダーは、ACCの必要性の理由を次のように語ります。
「キャンピングカーユーザーの約4割が60代といわれていますが、なかでも軽キャンパーはシニア世代の率が非常に高いカテゴリーとなっています。
シニア世代は2人で旅することが多く、食事や風呂は飲食店や日帰り入浴で済ませ、クルマでは寝るだけという旅のスタイルが多いからです。
余分な装備や居住空間がいらないから軽自動車でも十分ですし、サイズ的にも気兼ねなく運転できる点も魅力なのでしょう。
ですが、安全性を気にする人が多く、以前よりACCが付いた軽キャンパーはないのかという問い合わせが多かったのです」
※ ※ ※
新型アトレー発表時のメーカー資料を見ても、軽ワゴン市場でのシニア世代の増加を指摘しており、2009年度では全体の44%だったシニア世代の割合が、2020年には60%にまで増加していることをリサーチデータとして挙げています。
ACCの採用についても、ユーザーの高齢化、レジャーユースで軽ワゴンを使う率が増加していることを鑑みてのことだと考えられます。
前述のように、かつては平均200万円台だった軽キャンパーの価格は、ベース車両の高騰によってついに300万円を超えるという時代に突入。
しかし、シニア世代は経済的に余裕がある人が多く、加えて安全に対する意識が高まることを考えれば、決して高いプライスとはいえなくもありません。
一般ユースの市場のみならず、キャンピングカー業界でも旋風を巻き起こしそうな新型アトレー。
上位カテゴリーであるバンコンバージョンモデルに迫る価格で、どのような市場での動きを見せるのか注目です。
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みんなのコメント
車中泊って事は自然と長距離走行=高速道路利用が多くなるわけだしね。
メーカーさんもキャンピングカーのベース車両になってる車種はオプションでもACC付けた方が売れ行き良くなると思うんだけどなぁ・・・。