■新型ノアの特徴、価格、納車時期は?
日本の新車市場で人気の高いジャンルとして「ミニバン」が挙げられます。
とくに2022年1月13日に発売されたトヨタのミドルサイズミニバン新型「ノア」と新型「ヴォクシー」には大きな注目が集まっています。
では、新型ノアは先代と新型ではどのような進化があったのでしょうか。
【画像】こんな新型「ノア」を待っていた! ギラギラ輝くカスタマイズ仕様が激アツ(53枚)
ミドルサイズミニバンは各メーカーが力を入れているカテゴリーのひとつで、前述の新型ノア/新型ヴォクシー以外にホンダ「ステップワゴン」、日産「セレナ」、三菱「デリカD:5」などが存在するカテゴリーです。
なお、ホンダは2022年1月7日に新型ステップワゴンをジャパンプレミアし、同年春頃に発売を予定しています。
これらのモデルのなかで、トヨタのノア/ヴォクシーは新車市場で安定的な販売を誇り、2021年の年間台数では全体9位ヴォクシー(7万0085台)、全体18位ノア(4万4211台)を記録します。
初代ノア/ヴォクシーは、「タウンエースノア」「ライトエースノア」をベースに2001年に登場。その後、2代目(2007年)、3代目(2014年)を経て、そして4代目が今回新たに登場しました。
では、8年ぶりのフルモデルチェンジとなるノアは、先代と新型でどのような違いがあるのでしょうか。
新旧ノアのボディサイズは全長4695mm(先代比0mm)×全幅1730mm(+35mm)×全高1895mm-1925mm(+70mm)、ホイールベース2850mm(0mm)となり、全車3ナンバーサイズとなっています。
エクステリアデザインは、先代が5ナンバーサイズのなかで「EMOTIONAL BOX」というコンセプトをもとに個性豊かな表情と魅惑的な印象を備えた力強いハコ(箱)を追求したデザインとし、フロントデザイン(標準仕様)は、アンダーグリルと一体化した大きなフロントグリルとヘッドランプの組み合わせにより上下四隅を強調。
さらに、ワイド感とフロントマスクの厚みで、ミニバンの王道を行く“堂々感”を表現し、クラスを超える存在感を追求していました。
エアロ仕様では、迫力のあるフロントマスクと低重心のワイドボディを専用フロントフェンダーパーツが強調し、圧倒的な存在感を表現。
対して新型ノアでは、標準仕様「堂々・モダン・上質」とエアロ仕様「王道・アグレッシブ」のキーワードにデザインしています。
標準仕様は、シンプルながらも細部まで造り込み、上質かつロングラスティングなスタイルを追求。フロントは一括りの明解なアイコンと、ボディ同色の面勝ちグリルや切れのあるランプグラフィックで、堂々かつモダンなスタイルを確立しました。
エアロ仕様は、面勝ちメッキグリルによって華やかかつ強い押し出し感を演出したフロントに加えて、ワイド&ローを表現することで王道のエアロスタイルらしいアグレッシブさを表現しています。
3ナンバー化になったことに対してトヨタの販売店は「お客さまから5ナンバーから3ナンバーになったことに対してのお問合せはあまり聞きません。検討されるなかで全幅が広くなったことを気にされる人はいますが、ナンバー区分はそれほど気になっていないようです」と話します。
また、室内空間において、先代ノアでは低床フラットフロアによる革新のパッケージを採用することで、当時クラストップレベルの広々空間やノンステップによる子供・高齢者にも優しい乗降性、使い勝手の良い荷室を実現。
対して新型ノアでは、初代から受け継がれている優れた「パッケージング」と「使い勝手」の良さを進化させるため、ボディ骨格の最適化によって左右のCピラー間距離1295mm(先代比+75mm)を実現しました。
これにより、室内高1405mmと相まって開放感ある室内空間となったほか、大容量104リットルを誇るスーパーラゲージボックスにより、高さのあるものやスーツケースなどの収納に便利な床下収納スペースを確保しています。
このような新型ノアの特徴について、トヨタ販売店では次のように説明しています。
「新型ノアでは、電動バックドアが付いていない仕様でも使い勝手の良さを追求しています。
新たにバックドアを開閉する際、任意の角度で保持できる『フリーストップバックドア』を世界初採用しました。
これにより、後方がクルマや壁であっても狭い空間で荷物の出し入れが可能です。
また、電動のパワーバックドアでは、リアの左右にスイッチを配置することで、クルマの横から操作することが出来るようになりました」
※ ※ ※
また、新型ノアの標準仕様とエアロ仕様の人気について、前出とは別の販売店は「エアロ仕様のほうが人気」といいつつ、「実車を見たあとでは標準仕様にも人気が集まっている」と話しています。
■新旧ノアのパワートレイン、価格はどう違う?
先代ノアのパワートレインは、ガソリン車が2リッターエンジン(3ZR-FAE)を搭載。さらに新開発Super CVT-i、アイドリングストップ機能などを採用しています。
ハイブリッド車は、1.8リッターアトキンソンサイクルエンジン(2ZR-FXE)と、当時としてはクラス初の本格ハイブリッドシステム(リダクション機構付のTHS II)を採用しました。
対する新型ノアのガソリン車は2リッターダイナミックフォースエンジン(M20A-FKS)にDirect Shift-CVTを組み合わせることで力強くダイレクトな走りとクラストップレベルの燃費性能を両立しています。
ハイブリッド車は、1.8リッターエンジン(2ZR-FXE)を改良して採用した新世代ハイブリッドシステムは、すべての電動モジュールを刷新。
モーター・バッテリーの高出力化とシステムの高効率化により、ミニバンにおいても心地よい加速と優れた燃費性能を高次元で両立し、クラストップレベルの低燃費を達成しました。
なお、バッテリーは、2020年2月3日に設立されたトヨタとパナソニックによる合弁会社プライム プラネット エナジー&ソリューションズが開発した初のリチウムイオン電池が新型ノア/新型ヴォクシーに搭載されます。
このほか、新型ノア/新型ヴォクシーには最新の先進装備「トヨタセーフティセンス」のひとつとして運転の状況に応じたリスクの先読みする「プロアクティブドライビングアシスト」をトヨタ初採用。
さらに高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の新機能としてトヨタ初の「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」、「アドバンストパーク(リモート機能付)」を設定しました。
では、先代ノアと新型の価格面ではどのような差があるのでしょうか。
先代ノア(2014年時点)の「X“V Package”(ガソリン車/8人乗り)の218万円から「ハイブリッド車/7人乗り)」の297万円でした。
新型ノアでは、「X(ガソリン車/7・8人乗り)」の267万円から「S-Z(ハイブリッド車/7人乗り)」の389万円と8年ぶりのフルモデルチェンジで価格帯もあがっています。
ただし、これまでオプションだったものが標準化されたことや、新機能の拡充、性能の大幅向上などによる進化は大きいこともあり、単純な値上がりとはいえません。
前出のトヨタ販売店では価格面について次のように話しています。
「新型ノアとヴォクシーの価格に対して、極端に高いという声は聞かれません。
先代と比べれば実際の価格は上がっているものの、トヨタに限らず最近の新型車は機能・性能の向上で価格が上昇傾向であることや、先代以上にさまざまな機能が標準化されるなど、価格と性能でお客さまには納得頂いている印象です。
ただし、上位グレードにオプションを付けていくと乗り出し価格は500万円に届くこともあり、『アルファード』と悩まれるお客さまもおり、そういった意味では高級な仕様にすることもできます」
※ ※ ※
4代目となった新型ノアは、全29グレードが設定されており、標準&エアロ、ガソリン&ハイブリッドなど選択肢が多くなっています。
なお、2022年1月下旬時点の納車時期はトヨタ公式発表によると「ガソリン車が2か月から3か月、ハイブリッド車は4か月から5か月」となっており、トヨタ販売店では「発売以降の毎週末には多くの受注が入っているため、納車時期はさらに延びる可能性もある」と話しています。
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みんなのコメント
気にするのは、駐車スペースが本当に5ナンバーサイズギリギリの方だけ。
本当に試乗してみると、売れる理由がわかるのだと思います。
もちろん、それはデザイン的には対極のステップワゴンにも言えることです。