現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【試乗】ハイブリッドなのにエンジンが気持ちいい! シビックe:HEVの「爽快感」がヤバい

ここから本文です

【試乗】ハイブリッドなのにエンジンが気持ちいい! シビックe:HEVの「爽快感」がヤバい

掲載 12
【試乗】ハイブリッドなのにエンジンが気持ちいい! シビックe:HEVの「爽快感」がヤバい

 この記事をまとめると

◼︎シビックのハイブリッドモデル「シビックe:HEV」に試乗

【試乗】見た目に差はないが走りに違いアリ! 新型シビックはCVTかMTか悩ましいその中身

◼︎ハイブリッドモデルながらエンジンは新開発されている

◼︎エンジンサウンドコントロールの搭載など、走りの楽しさが魅力だ

 タイプR登場前夜のシビックe:HEVはエンジンが主役

 ホンダシビックにe:HEVが加わった。

 すでに内燃機関搭載のモデルを紹介している。若者を惹きつける6速MTのラインアップも確認できていた。そのシビックに、今回新たにハイブリッド仕様が追加となったのだ。この後には待望のタイプRも控えているというから、ホンダがシビックにかける思いは熱い。そしてそのシビックe:HEVも、とんでもなく熱かったのである。

 シビックe:HEVの先行試乗会が開催されたテストコースには多くのエンジニアが集まってくれていた。シビックe:HEVに携わった部署からの精鋭が集結したのではあるが、それにしても人数が多い。というのも道理で、シビックe:HEVには、詳細を説明しなければならないエポックな技術が豊富なのである。それぞれの専門家に集まっていただいたら、とんでもない数になってしまったというわけだ。

 だが、エンジニアの口からポロリと、本音とも冗談とも解釈できる意味深な言葉が溢れた。

「このシビックで最大のポイントはガソリンエンジンを熟成させたことにあります」

 耳を疑った。今回デビューしたのはシビックe:HEVである。2モーター内蔵のCVTを備え、バッテリー駆動をこなす環境車なのだ。内燃機関は単なる発電機として機能するシリーズ式ハイブリッドであり、それでいて時にはエンジンと電気モーターを併用するシリーズパラレル式となる。

 高速巡航ではエンジンを駆動輪に直結させ、いわゆるエンジン車としての走行もこなすのだが、基本はハイブリッドである。電気モーターを高出力化し、ユニットを軽量コンパクトに整え直し、搭載性と性能を大幅に高めているのに、キモはエンジンだというのである。真意を納得するのに時間が必要だった。

 ハイブリッドというのを忘れる内燃機関チックな絶品の走り

 内燃機関の効率を大幅に高めている。それでいて、エンジンの剛性を高めることによって走りの爽快感を追求していた。実際に走り始めて度肝を抜かされることになる。ノーマルモードではごく穏やかなハイブリッドの走りである。静粛性が高いのはノイズキャンセラーが組み込まれているからだ。ノイズと逆位相の音をスピーカーから流すことで、人間の耳に聴こえなくしているのである。

 しかも、アクティブサウンドチューニングがなされている。アクセルオンによりエンジン回転が高まる。それは駆動輪に直結しているわけではないのだが、パワーに同調して回転が高まる。そのエンジン音に、電子音を重ねているのだ。これがとてつもなく躍動感がある。

 ミッションの精度も絶品で、まるで2ペダルMTであるかのように小気味よく回転が上がり下がりする。

 ドライバーに正対するメーターは、アナログ的に上がり下がりする速度計が右に、駆動力を指し示すパワーメーターが左に組み込まれている。そのパワーメーターはまるで内燃機関のタコメーターであるかのように軽快に盤上を踊るのだ。

 これがハイブリッドだと聞かされなければ、スポーティなガソリン車だと錯覚してしまうかもしれない。

 低回転域でトロトロ走っている限りはモーター駆動だから静かである。電気モーターらしくモリモリと力強い。それを手がかりにハイブリッドだと気がつくのだが、ひとたびアクセルを強く踏み込むとエンジンが始動し、ガソリン車ゾーンに叩き込まれるのである。

 シビックe:HEVのグランドコンセプトは「爽快シビック」だという。それも納得する。加速感は紛れもなく爽快だったのだ。

 ハンドリングも秀逸である。もともとガソリン仕様で新型シビックのボディ剛性感が整っていることを確認しているが、バッテリーを低く搭載したことで安定感が際立った。乗り心地は悪くはないのに、サスペンション系が硬く感じられないのは、バッテリーのウエイト増を巧みに操縦性に利用しているからにほかならない。

 強く旋回Gを与えると、タイヤの接地が曖昧になる瞬間がなくはないのだが、全体的なフットワークも爽快なのだ。すでに販売が始まっているガソリン仕様は、狙いどおりに若いジェネレーション「Z世代」のハートを掴み、受注は好調だとか。あとを追うように誕生したハイブリッドは、やや年齢層の高いゾーンを狙っているという。

 だが果たしてそんな都合よくことが運ぶだろうか。新型シビックe:HEVの走り味はとても軽快であり、上質な内燃機関を走らせているかのような爽快感がある。こんな快感を流行に敏感なジェネレーションZ世代が放っておくだろうか。あるいは世代を超えて支持される可能性が高い。それほど新型シビックe:HEVは爽快だった。

こんな記事も読まれています

大ヒット予想!! マツダ[新型CX-5]が超絶進化! ハイブリッドモデル登場でしかも安いなら期待大!!
大ヒット予想!! マツダ[新型CX-5]が超絶進化! ハイブリッドモデル登場でしかも安いなら期待大!!
ベストカーWeb
3万7000台も売れたロールス・ロイス! 10年の予定が30年以上も貢献した「シルバーシャドウ」とは一体どんなクルマだった?
3万7000台も売れたロールス・ロイス! 10年の予定が30年以上も貢献した「シルバーシャドウ」とは一体どんなクルマだった?
Auto Messe Web
トヨタのラリー育成は4名全員がプログラム継続。3期生の松下、後藤はラリー3にステップアップ
トヨタのラリー育成は4名全員がプログラム継続。3期生の松下、後藤はラリー3にステップアップ
AUTOSPORT web
新生EVツーリングカーの2年目に向け、2025年STCCカレンダー発表。ヨーテボリ市街地を含む全5戦に
新生EVツーリングカーの2年目に向け、2025年STCCカレンダー発表。ヨーテボリ市街地を含む全5戦に
AUTOSPORT web
なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
くるまのニュース
エリーゼを「徹底」レストモッド! アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツへ試乗 ローバーKは維持
エリーゼを「徹底」レストモッド! アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツへ試乗 ローバーKは維持
AUTOCAR JAPAN
ベントレーがストリート感漂う「PICANTE」とコラボしカプセルコレクションを発売! テーマは「旅」…懐メロも入ったプレイリストも公開中
ベントレーがストリート感漂う「PICANTE」とコラボしカプセルコレクションを発売! テーマは「旅」…懐メロも入ったプレイリストも公開中
Auto Messe Web
2025年のMotoE暫定カレンダーが発表。ハンガリー大会が新たに追加も年間7大会14レースに減少
2025年のMotoE暫定カレンダーが発表。ハンガリー大会が新たに追加も年間7大会14レースに減少
AUTOSPORT web
「早く月曜日になってくれ」勝田貴元が明かすシート喪失の重圧と、来季決定の瞬間/ラリージャパン
「早く月曜日になってくれ」勝田貴元が明かすシート喪失の重圧と、来季決定の瞬間/ラリージャパン
AUTOSPORT web
2025年ジャパンカップのエントリー受付がスタート。3月にはプレシーズンテストも開催へ
2025年ジャパンカップのエントリー受付がスタート。3月にはプレシーズンテストも開催へ
AUTOSPORT web
“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
くるまのニュース
“オーバーフェンダー”が高性能車の証! メルセデスAMGのド迫力クーペ「CLE53」はサーキットも視野に入れた「生まれながらの武闘派」
“オーバーフェンダー”が高性能車の証! メルセデスAMGのド迫力クーペ「CLE53」はサーキットも視野に入れた「生まれながらの武闘派」
VAGUE
次期型BMW iX3 「ノイエ・クラッセ」初のモデル、試験生産開始 2025年投入
次期型BMW iX3 「ノイエ・クラッセ」初のモデル、試験生産開始 2025年投入
AUTOCAR JAPAN
ブガッティが家具ショップをオープン! タイムレスな芸術性の高いインテリアの名前に「シロン」!? ドバイのショールームを紹介します
ブガッティが家具ショップをオープン! タイムレスな芸術性の高いインテリアの名前に「シロン」!? ドバイのショールームを紹介します
Auto Messe Web
珍しい「高速道路に信号機!?」撤去へ 首都高「箱崎ロータリー」 12月で見納め
珍しい「高速道路に信号機!?」撤去へ 首都高「箱崎ロータリー」 12月で見納め
乗りものニュース
フィアット「500e」がイタリアのハイブランドとコラボ! “ジョルジオ・アルマーニ”エディションがLAショーで米国初公開
フィアット「500e」がイタリアのハイブランドとコラボ! “ジョルジオ・アルマーニ”エディションがLAショーで米国初公開
VAGUE
ポルシェが高級スキー板を開発!? レジェンドと共同開発、価格は約27万円
ポルシェが高級スキー板を開発!? レジェンドと共同開発、価格は約27万円
レスポンス
ヒュルケンベルグ、終盤の追い越しで8位「タイヤに苦労しつつ、最善の結果を出せた」重要な4点でハースは6位に浮上
ヒュルケンベルグ、終盤の追い越しで8位「タイヤに苦労しつつ、最善の結果を出せた」重要な4点でハースは6位に浮上
AUTOSPORT web

みんなのコメント

12件
  • まさにホンダらしいクルマなんだろね。
  • CVTは搭載されてないね。
    2モーターを電気CVT的に使って、バッテリー電力はアシストとして使ってる感じかな。
    2モーターならEVライクな走りを求めがちだけど、エンジンを楽しめるハイブリッドも悪くないね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.0234.9万円

中古車を検索
シビックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.0234.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村