現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【試乗】クラウンクロスオーバーの「RS」はもはやスポーツカー感覚! 軽快さは最高だが「制御」には課題も

ここから本文です

【試乗】クラウンクロスオーバーの「RS」はもはやスポーツカー感覚! 軽快さは最高だが「制御」には課題も

掲載 37
【試乗】クラウンクロスオーバーの「RS」はもはやスポーツカー感覚! 軽快さは最高だが「制御」には課題も

 この記事をまとめると

■クラウンクロスオーバーでもっともスポーティな「RS」に木下隆之さんが試乗した

話題の新型クラウン! ぶっちゃけ乗ってどうでした? 【ド直球インプレ 御堀直嗣編】

■ダイレクトシフトの6速ATにより階段を登るようにエンジン回転がステップしていく

■FR的なフットワークで想像以上に軽快な旋回マナーを示した

 伝統を捨て新たなステージへと駒を進めた新クラウン

 16代目クラウンは劇的に変わった。今後4タイプのボディスタイルが出揃うことになるとのことだが、まずデビューしたのはクロスオーバーだ。いわばSUVのそれで、車高が高く、ハッチバック風のスリークなスタイルである。日本の高級車の勇として君臨してきたクラウンは、これまでの伝統を捨て去り、新たなフェーズに駒を進めたのだ。

 特徴的なのはそのパワーユニットである。直列4気筒2.5リッターハイブリッドをメインに展開するのは想像どおりだが、新たに直列4気筒2.4リッターターボ・デュアルブーストハイブリッドを開発、もっともスポーティな「RS」には設定されたのが最大のエポックだ。

 加速はかなり力強い。ベースとなる2.5リッターハイブリッドのパワーは、186馬力/221Nmなのに対してデュアルブーストハイブリッドは、272馬力/460Nmと飛躍的な強力だ。

 モーターパワーには数値上に劇的な違いはないが、特徴的なのはエンジンの出番が控えめなことだ。常に唸りながらパッテリーチャージすることもない。低回転のトルクで加速させながら、同時に低回転でバッテリーに電力を補充する。

 巨体にも関わらずよく曲がる軽快感ある走りを披露

 印象的なのは加速フィールである。ダイレクトシフトの6速ATが組み込まれている。つまり、ハイブリッドで一般的な無段階変速感覚がないのだ。内燃機関の多段ミッションであるかのように、加速するにつれて階段を一段一段登るようにエンジン回転がステップしていく。回転だけが先行し、後から速度が後追いするような不自然さはない。躍動感が得られるのだ。

 RSにはシフト操作可能なパドルが組み込まれている。これを叩くことによって、さらにリズミカルなドライブが可能だ。パドルでシフトダウンを促すと、ヒール&トゥをしたかのように、ブリッピングによって空吹かしをしてくれる。スポーツカーの感覚なのだ。

 操縦フィールで特徴的なのは後輪のモータートルクを高めたことで、FR風のフットワークを示すことだ。フロントタイヤの横力だけに頼って旋回するのではなく、前後の駆動バランスを利用してコーナリングする。

 しかも、後輪操舵システムが積極的に介在する。低速での旋回初期、つまりコーナリング開始時には後輪を逆位相に転舵。鋭いヨーゲインをもたらす。高速域では後輪を同位相に転舵し、スタビリティを高める。その作動に違和感を感じることはないが、それでも、これだけの巨体であるにもかかわらず想像以上に軽快な旋回マナーを示すことで、その存在を知ることになるのだ。

 ただし、姿勢の乱れは少なくない。電子制御のアイテムが豊富すぎるために、すべてがマッチングしているとは思えなかった。転舵とロールスピードのバランスやヨーゲインとヒッチング姿勢の関係などに乱れを感じたのも事実だ。

 ともあれ、これだけの大柄なボディであり、車高をここまで高めているわけで、それでいてクラウンらしい優しい乗り心地とスポーツカー並みのフットワークをバランスさせることは至難の業だ。その点では及第点を与えることはできるものの、今後の熟成に期待したい。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

高速道路に「人が運転していない」トラックが出現…なぜ? 一般車の自動運転と何が違うのか
高速道路に「人が運転していない」トラックが出現…なぜ? 一般車の自動運転と何が違うのか
乗りものニュース
トヨタ新型「クラウンエステート」正式発表! ワゴン×SUVとして18年ぶり復活の理由は? ブランド70周年で4モデル揃う!エステートが担う役割とは 635万円から設定
トヨタ新型「クラウンエステート」正式発表! ワゴン×SUVとして18年ぶり復活の理由は? ブランド70周年で4モデル揃う!エステートが担う役割とは 635万円から設定
くるまのニュース
スバル新「クロストレック」発表! 鮮烈な「オレンジ」ボディ採用した“サンブレイズ仕様”に大注目! 同時に「インプレッサ」と「レヴォーグ」特別仕様車も公開!
スバル新「クロストレック」発表! 鮮烈な「オレンジ」ボディ採用した“サンブレイズ仕様”に大注目! 同時に「インプレッサ」と「レヴォーグ」特別仕様車も公開!
くるまのニュース
「アントネッリ圧倒は必須とは思っていない」先輩ジョージ・ラッセル、”速いヤツは最初から速い”理論を提唱
「アントネッリ圧倒は必須とは思っていない」先輩ジョージ・ラッセル、”速いヤツは最初から速い”理論を提唱
motorsport.com 日本版
ホンダ『ZR-V』のゴツゴツ感を低減、スタビリティも向上させるテインの車高調「フレックスZ」発売
ホンダ『ZR-V』のゴツゴツ感を低減、スタビリティも向上させるテインの車高調「フレックスZ」発売
レスポンス
【タイ】全長4.6m! 三菱「“新”SUVミニバン」発表! 黒すぎ「ダイナミック顔」×画期的MIVECハイブリッド採用! タフ仕様もある7人乗り「エクスパンダーPLAY」特別仕様車登場
【タイ】全長4.6m! 三菱「“新”SUVミニバン」発表! 黒すぎ「ダイナミック顔」×画期的MIVECハイブリッド採用! タフ仕様もある7人乗り「エクスパンダーPLAY」特別仕様車登場
くるまのニュース
[70スープラ]がカッコよすぎてすぐ惚れちまうぜ! バブルを彩った[デートカー]たち
[70スープラ]がカッコよすぎてすぐ惚れちまうぜ! バブルを彩った[デートカー]たち
ベストカーWeb
テスラが嫌いならキャデラックを買えばいいじゃない! 初の電動SUV「リリック」が上陸【新車ニュース】
テスラが嫌いならキャデラックを買えばいいじゃない! 初の電動SUV「リリック」が上陸【新車ニュース】
くるくら
すべてが異次元な雰囲気なのに居心地がいい。 ル・ボラン編集部が選ぶ!「EVアワード」テスラ・モデル3
すべてが異次元な雰囲気なのに居心地がいい。 ル・ボラン編集部が選ぶ!「EVアワード」テスラ・モデル3
LE VOLANT CARSMEET WEB
スーパーカーのようなデザインのボート「Raptor」、日本初上陸…ジャパンインターナショナルボートショー2025
スーパーカーのようなデザインのボート「Raptor」、日本初上陸…ジャパンインターナショナルボートショー2025
レスポンス
フェラーリ育成カマラがポールポジション獲得。バドエル息子のクラッシュ含む赤旗2回の荒れた展開に|FIA F3メルボルン予選
フェラーリ育成カマラがポールポジション獲得。バドエル息子のクラッシュ含む赤旗2回の荒れた展開に|FIA F3メルボルン予選
motorsport.com 日本版
【欧州】トヨタが新型「アーバンクルーザー」発表! ヤリスクロスより“ちょいデカ”&精悍“サメ顔”採用! 新たな「コンパクトSUV」25年後半に発売
【欧州】トヨタが新型「アーバンクルーザー」発表! ヤリスクロスより“ちょいデカ”&精悍“サメ顔”採用! 新たな「コンパクトSUV」25年後半に発売
くるまのニュース
再々復活で話題のランクル70はじつはランクル76だった!? トヨタ流「型式英数字」の法則とは
再々復活で話題のランクル70はじつはランクル76だった!? トヨタ流「型式英数字」の法則とは
WEB CARTOP
【ホンダ Eクラッチ vs ヤマハ Y-AMT】クラッチ操作不要の『CB650R Eクラッチ』はナナハンCB乗りにどう映る?[前編]
【ホンダ Eクラッチ vs ヤマハ Y-AMT】クラッチ操作不要の『CB650R Eクラッチ』はナナハンCB乗りにどう映る?[前編]
レスポンス
S耐優勝、SF&FEテストドライブ……飛躍の1年経てGT300フル参戦掴んだ小山美姫「実力を上げることが、次のチャンスにつながる」
S耐優勝、SF&FEテストドライブ……飛躍の1年経てGT300フル参戦掴んだ小山美姫「実力を上げることが、次のチャンスにつながる」
motorsport.com 日本版
皆さんのお気に入りのEVはどのモデル? 「EV:LIFE FUTAKO TAMAGAWA 2025」で開催する第1回「EVアワード」の「読者・会場賞」への投票をお願いします!
皆さんのお気に入りのEVはどのモデル? 「EV:LIFE FUTAKO TAMAGAWA 2025」で開催する第1回「EVアワード」の「読者・会場賞」への投票をお願いします!
LE VOLANT CARSMEET WEB
「うわぁ!懐かしい!」 “腕回しバック駐車”は過去の話? 昭和で当たり前だったけど“令和で消えそう”な「クルマ運転あるある」5選!
「うわぁ!懐かしい!」 “腕回しバック駐車”は過去の話? 昭和で当たり前だったけど“令和で消えそう”な「クルマ運転あるある」5選!
くるまのニュース
「マンホール」はバイクにとって地雷か? 転倒リスクは「蓋がすべりやすいから」だけではない!!
「マンホール」はバイクにとって地雷か? 転倒リスクは「蓋がすべりやすいから」だけではない!!
バイクのニュース

みんなのコメント

37件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

509 . 9万円 575 . 9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

34 . 0万円 839 . 0万円

中古車を検索
トヨタ クラウンの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

509 . 9万円 575 . 9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

34 . 0万円 839 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村