2023年4月12日、トヨタは新型クラウン4バリエーションのうち、残る3バリエーションについての追加情報を公開。ボディサイズとパワートレインのバリエーション、および発売予定時期が明らかとなった。
そこから3週間弱が経った4月某日、新型クラウンとして2番目に発売となる「クラウンスポーツ」のプロトタイプカーの取材会が開催され、幸運にも、筆者も参加させていただき、少しだけハンドルを握ることもできた。
【速報】クラウンスポーツ「プロト」に緊急試乗!! 艶やかなスタイルと感情に訴える走りと実力を最速チェック
「エモーショナルな雰囲気を持ち、運転しやすいパッケージとともにスポーティな走りをお楽しみいただけるモデル」とされているクラウンスポーツは、走り好きにとっては最も気になる存在。いよいよ登場する新型クラウンスポーツ、そのファーストインプレッションをお伝えしていこう。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA、ベストカーWEB編集部/撮影:池之平昌信
実物をみた印象は「まるで輸入車」
2023年4月12日に公開された追加情報において、クラウンスポーツは、ボディサイズが全長4710mm×全幅1880mm×全高1560mm、定員5名、ハイブリッドとPHEVの2種類のパワートレイン、ハイブリッド2023年秋頃、PHEV2023年冬頃発売という情報に加えて、赤いインテリアの動画が公開されていた。
試乗会会場で初めて目にしたクラウンスポーツは、メタリックレッドというボディカラーと、筋肉質なデザインによって、ポルシェ「マカン」やメルセデス「GLCクーペ」、BMW「X4クーペ」などの輸入車のような雰囲気を漂わせていた。クラウンクロスオーバーと比べて、グラマラスかつマッシブに膨らんだリアフェンダー、ワイドスタンス(クロスオーバー比で全幅+40mm)、そして幅広タイヤ(クロスオーバーの225/45R21に対してスポーツは235/45R21に拡幅)などがそうさせているのだろう。
ハンマーヘッドデザインのフロントに仕込まれた上下2本のLEDヘッドライトは、クロスオーバーよりも鋭い眼光。サイドビューでは、後輪を80mm前進させたことでギュッと凝縮した塊感が特徴的だ。ちなみにフロントドアはクロスオーバーと同じパーツを使っているそう。
艶消しブラックが似合うクラウンスポーツの開発車両。この段階で乗せてくれるというのだから驚き。※車両は開発中でこの艶消しブラックのボディカラーは現時点では設定予定なしとのこと、ええーカッコいいのに! ぜひ設定してください!
タイヤサイズはクロスオーバー(225/45R21)よりも幅広(235/45R21)になったことで最大外径も増し、さらに存在感が増している。そして最大の魅力が、テールランプを中心としたリアデザインだ。実物は写真よりも遥かにカッコ良い!! アウトレット風のスリッドもあり、まるで欧州ハイパーSUVのようだ。
注目のリアデザインは、リアフェンダー周りのボリュームが圧倒的。薄めのテールランプが似合う。タイヤは前後235/45R21と、クロスオーバーの前後225幅よりも拡大していた
インテリアは、赤の内装と赤いシートベルトが実にマッチしており、「映える」デザインとなっている。助手席側のドア内張りからダッシュボードを通ってセンターコンソールまで繋がった赤い加飾は、触感よく上質な雰囲気を演出している。
助手席側のドア内張りからダッシュボードを通ってセンターコンソールまで繋がった赤い加飾はマッドな質感のソフトパッドで、クラウンクロスオーバーよりも色気が漂っている
メーター周りやダッシュボードといった形状はクロスオーバーと共通だが、色味の違いで、これほど印象が変わるのは非常に面白い(であればクロスオーバーにも赤の内装が欲しくなるが)。ちなみに赤の内装色と赤のシートベルトは、メタリックレッドのボディカラーだけではなく、どのボディカラーでも選択可能になるそうだ。
赤の内装とシートベルトはボディ同色ではなく、どのボディカラーでも選択可能とのこと(有料オプションになるかどうかは未定)
[usedcar-search brand_cd="1010" body_cd="6,11" car_cd="10101004" keyword="クラウン" limit=30]
ハンドリング好きも、きっと満足いく仕上がり
試乗車として割り当てられたのは、開発中のPHEVのプロトタイプカーそのものだった。艶消しブラックのカラーが激渋だったが、残念ながら、現時点は商品化する計画はないそう(ただ、「欲しい!!」といい続ければ、特別仕様車などで用意してくれるのが昨今のトヨタだ)。
トヨタのPHEVには、「EVモード」と「ハイブリッドモード」があるが、今回はハイブリッドモードのみの試乗で、モードは「ノーマル」と「スポーツ」だ(ECOなどの他のモードはまだ開発中とのこと。そんなタイミングで乗らせていただけたことに驚き)。ちなみに、開発陣が「もっともエモーショナルで自信がある」とするのは「EVモード+スポーツ」設定だという。残念ながら今回は試せなかったので、今後の試乗会に期待したい。
走りはじめてまず感じたのは、回頭性の良さとコーナーでの安定感の高さだ。クロスオーバーの走りとは根本的に異なり、スポーツでは動き出しの遅れが小さくなっている印象を受ける。微舵でも大操舵でも、フロントがくるっと回り込み、リアもそれにすぐさま追従するので、実に軽快なハンドリングだ。
リアサスにはクロスオーバーと同じく、DRS(後輪操舵)が備わっているというが、それ以上に、ホイールベースマイナス80mmと、リアオーバーハング短縮の恩恵が大きい。クロスオーバーよりも、ハンドル角度は2割近く少なくても軽やかにコーナーを超える感覚は、非常に心地よく、ハンドリング好きもきっと満足する仕上がりぶりだ。
乗り心地の良さにも驚かされた。「路面がきれいなサーキット走行で、乗り心地の良さがわかるのか」と思われるかもしれないが、高めの速度が出せるサーキットで、あえて縁石に乗ってみると、バネ下のバタつきがむしろ分かりやすく感じられる。新型クラウンスポーツは、タイヤが跳ね挙げられたときのサスのいなし具合が絶妙にうまかった。
回頭性の良さとコーナーでの安定感の高さが、クラウンスポーツの魅力!! 試乗したPHEVにはパドルシフトもついており、シフトチェンジで遊ぶ醍醐味も味わえた
クロスオーバーRSにも備わっていた可変ダンパーの「AVS」の恩恵も大きいだろうが、ロールやピッチ姿勢を安定させた上で、バネ下からの突き上げを感じない乗り味(ダンパーで減衰特性を上げて姿勢変化を抑制するのがセオリー)は素晴らしいレベルだと感じた。
古来のスポーツカーのような、「ガチガチ・バキバキに曲げていく体育会系のスポーツ」ではなく、「涼しい顔して何事もスタイリッシュにやりこなす文化系のスポーツテイスト」とでもいうべきか。「スポーツ」という名から想像していた、21インチタイヤのバネ下からの突き上げの事前予測を、いい意味で裏切ってくれた。
近年のトヨタ車は、大径タイヤ&ホイールを履きこなすための技術が、大幅に進化しているように感じる。この新型クラウンスポーツもその一台で、荒れた路での走行や高速走行など、リアルワールドでの試乗も期待ができる。はやくみなさんにも乗ってほしい。
試乗したブラックのマットカラーは、やるなら特別仕様車で、とのこと。無念!!
クラウンクロスオーバーよりも絶対に売れる!!
クロスオーバーRSのハイブリッドターボのパンチのある加速&サウンドもよいパワーユニットだったが、PHEVとスムーズで軽やかなハンドリングを備えたクラウンスポーツは、4台のシリーズの中でも、際立った存在になるはず。
価格は未発表であったが、筆者予測は、クラウンスポーツハイブリッドはクラウンクロスオーバーと同程度となる435~570万円くらいで、クラウンスポーツPHEVはハリアーPHEV(620万円)とレクサスNX PHEV(725万円)の間となる670万円程度だ。この価格であれば、クラウンクロスオーバーよりも「売れる」のは間違いないのではないだろうか。発売まであと半年、新型クラウンスポーツが世界で称賛される日が楽しみだ。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
ついにその瞬間がやってきた!!!!! シビックベースの70年代風GTカー[ミツオカM55]が限定100台800万円で販売!!!!! 即売必至か?
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
海外でどれくらいの反応があるか楽しみだ。