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超ド迫力なギラ顔SUVが存在! レクサスを目指した?「WEY」を展開する長城汽車とは

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超ド迫力なギラ顔SUVが存在! レクサスを目指した?「WEY」を展開する長城汽車とは

■人気SUVブランド「ハヴァル」は世界60カ国へ輸出

 中国にはさまざまなメーカーやそれに関連するブランドが存在しています。
 
 そのなかで、中国No.1といわれるSUVブランド「ハヴァル」や中国版レクサスを目指す「WEY」を展開する長城汽車とは、どのようなメーカーなのでしょうか。

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 2009年にアメリカを抜いて新車販売台数が世界一となった中国では、新型コロナ禍の2020年においても年間2500万台という途方もない数の新車が販売されました。

 2位のアメリカ(約1458万台)とは1000万台以上、3位の日本(約459万台)とは2000万台以上の差がついています。

 乗用車では、日産「シルフィ」とフォルクスワーゲンの中国専売セダン「ラヴィダ(朗逸)」が近年はトップ争いを繰り広げており、SUVは2020年に初めてセダン系車種(36.4%)のシェアを上回り37.7%となりました。

 また、JATOのデータによるとSUV販売台数が世界でもっとも多い国も中国となっています。

 そんな中国で近年、圧倒的な人気を誇るのが長城汽車のSUVです。

 長城汽車は、魏徳義氏によって1976年に設立された小さな自動車工場がルーツとなっており、1984年には商用車の生産を開始します。

 当時の年間生産台数は400台にも満たないほど小規模でした。1989年には息子の魏健軍氏がトップに就任し、日産「セドリック(Y30型)」やトヨタ「クラウン(S130型)」、「カローラ(E80型)」などをコピーした乗用車の生産を始めます。

 これらのコピー車は北京ジープ(BJ212)のシャシなどを用いて作られ、セダンやワゴンにとどまらず、セドリック顔のピックアップトラックやクラウン顔のリムジンまでもが作られました。

 1996年には、大ヒットとなる最初のピックアップモデル「ディア(迪爾)」の生産を開始。

 当時、フォルクスワーゲン「サンタナ」が20万元で販売されていたのに対し、長城汽車のピックアップは6万元という破格の値段で売られていたのが人気の理由となりました。

 その後もピックアップトラックとSUVを中心に製造し続け、香港や上海の証券取引所に上場を果たします。

 2020年にはインドとタイにあった元ゼネラルモーターズ(GM)の自動車生産工場を買収し、それぞれの国で自社モデルの生産開始を発表しました。

 長城汽車のSUVで、今もっとも勢いのあるブランドが2013年に独立した「ハヴァル」です。

 2006年に中国車として初めて本格的に欧州へ輸出されたのを始まりに、アラブ首長国連邦、ロシア、オーストラリアなど、世界60以上の国で販売網を形成しています。

 一番の売れ筋は「H6」というミドルサイズSUVで発売以来8年間、「中国でもっとも売れたSUV」の称号を譲っていません。全世界での累計販売台数も650万台を突破しています。

 現在は、最新の2代目H6と3代目H6が併売されています。2020年7月に販売が始まった3代目H6は新開発の「レモン」プラットフォームを採用し、最高出力166hpの1.5リッター直列4気筒ターボエンジンと、最高出力207hpの2リッター直列4気筒ターボエンジンが選択可能となっています。

 トランスミッションはすべて7速デュアルクラッチトランスミッションを搭載。価格は11万5900人民元(邦貨換算約192万7000円)から15万4900人民元(約257万6000円)で販売されています。

 2021年3月には、バンコクモーターショー2021にてH6のハイブリッド車も発表されました。

 こちらは最高出力174hpを発揮するモーターを搭載し、1.5リッターターボエンジンと合わせて合計240hpを出力します。5月にタイでローンチされ、6月にはデリバリーが開始される見込みとなっています。

■中国版レクサスを目指していた? SUVブランド「WEY」とは?

 ハヴァルと同じく、長城汽車を支えるSUVブランドがもうひとつあります。

 2016年にローンチされた「WEY」は長城汽車のトップ、魏健軍氏の名字「魏(wei)」から取られています。

 中国初の「創業者の名前から名付けられたブランド」となり、設立には日本人を含む1600人以上のエンジニアと研究者が世界規模で関わったという点でも中国初で、2020年にはWEYブランド単体で7万8500台を販売し、累計販売台数は40万台を突破しました。

 創業者の名前を冠したこの新しいブランドは、ハヴァルよりも高級志向のモデルを展開しており、スポーティなモデルの「VV5」「VV6」「VV7」、より落ち着いたプレミアムなモデルの「P8」(現在はラインナップ落ち)、そして2021年の上海モーターショーで発表された「モカ」と「マキアート」がラインナップされています。

 また、当時長城汽車の副社長だったサミュエル氏の経緯が、トヨタ→レクサス→長城汽車副社長(現在はFord)という経歴を持っていたこともあり、中国版レクサスを目指していたともいわれていたほか、2017年に開催された上海モーターショー時点では、レクサスの隣にブースを展開して雰囲気を寄せていました。

 さらに、2020年7月の成都モーターショーにて、WEYはまったく新しいタイプの車種を発表しました。

「タンク300」と名付けられたモデルは、ハヴァルやWEYには無かったような、ラダフレームを採用した本格派オフロードです。

 直線的でゴツゴツとした、ラギッドな外装デザインを持ちながらも、内装はしっかりと快適さと高級感に溢れた雰囲気を醸し出しています。

 また、2021年4月の上海モーターショーではWEYブランドから独立し、「タンク」単体としてのブランドが立ち上げられました。

 パワートレインは223hpを出力する2リッター直列4気筒ターボエンジンに8速オートマチックトランスミッションが組み合わされています。

 車線逸脱警報(LDW)、交通標識認識支援(TSR)、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、ヒルディセントコントロール(HDC)などの先進安全装備や、オフロード走行に欠かせないデフロックなども装備し、価格は17万5800人民元(約292万4000円)から21万3800人民元(約355万6000円)となっています。

 また、長城汽車が大成長をおさめるきっかけとなったピックアップトラックも未だ健全です。

 長城汽車のピックアップトラック部門は、中国メーカーのなかでも国内と輸出の両方で23年連続トップの販売台数を誇っています。2020年の販売台数はピックアップだけで22万5002台を記録しました。

 長城汽車は、2020年に合計で111万1598台を出荷し、中国の自動車メーカーとしては5番目の規模を誇るメーカーとなりました。

 5年連続で出荷台数は100万台を超えており、さらなる成長を続ける長城汽車からは目が離せません。

 なお、この長城汽車。実は日本にも進出を果たしています。2016年1月に「長城日本技研株式会社」を神奈川県横浜市に設立。

 日本国内ではモデルを販売していないものの、日本法人を通じての研究開発などはおこなっているようです。

 公式サイトも長らく更新されていませんが、別のサイトでは2020年度の採用情報が掲載されていることから、一応日本法人としてはまだ存在しているようです。

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