■常に改良を加え完成度を高めてきたホンダのDCT
ホンダ独自の技術であるデュアルクラッチトランスミッション(DCT)技術が二輪車に初めて搭載されてから10年を迎えました。
ホンダ「VFR750R(RC30)」は、世界のレースで勝つために誕生した市販車最強マシン
2010年にVFR1200Fで採用されたDCTは、ライダーのアクセル操作に対し、最も気持ちよく感じるシフトチェンジのタイミングと加減速フィーリングを追求し、モデルごとに緻密な電子制御を行った技術で、欧州においては10車種で採用されています。
DCT搭載車は欧州で人気が高く、これまで合計で14万台以上のDCT搭載車が販売されいますが、2019年にはアフリカツインの45%、NC750Xの52%、ゴールドウィングの67%がDCT仕様となっています。
この成功の影にはギアシフトのスムーズさやタイミングのリファイン、幅広い車種に求められる走行特性に合わせた適応など、技術が常に進化し続けていることが大きな要因となっています。
また、アフリカツインとX-ADVにはオフロードに特化した「Gスイッチ」が追加され、フラッグシップモデルのゴールドウィングにはヒルスタートアシスト、ウォーキングモード、アイドリングストップと併用して採用されています。
2019年12月1日には改正道交法が施行され、日本国内では排気量650ccまでのスクーターしか発売されていないという理由で限定されていたAT限定大型二輪免許の650cc以下の限定が廃止されるなど、ホンダのDCT搭載車にとって追い風といえる状況になっていますが、今後DCTがどのような進化を遂げるのか期待が掛かります。
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