「誰もがデルタを望んでいる」
執筆:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
【画像】ランチアの再興をかけて【デルタとイプシロンを写真でみる】 全36枚
翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)
ランチア・デルタが、EVのハッチバックとして生まれ変わる。ランチアブランドを欧州全域に拡大する成長計画の一端を担うことになる。
ステランティスが所有するランチアは現在、イタリアでのみ販売されている小型車のイプシロンという1つのモデルのみを展開している。しかし、ステランティスという新しい親会社のもと、アルファ・ロメオやDSと並ぶEV専用高級車ブランドとして位置づけられ、グループのプラットフォーム戦略を活用してラインナップを増やしていくことになっている。
ランチアのブランドCEOであるルカ・ナポリターノは、イタリアの新聞「Courriere della Sera」のインタビューで、新型イプシロンが2024年に登場するほか、デルタが復活することを明らかにした。
ナポリターノは、次のようにコメントしている。
「誰もがデルタを望んでおり、我々の計画から欠かすことはできません。デルタは復活し、真のデルタとなるでしょう。エキサイティングなクルマ、進歩とテクノロジーのマニフェストです。そしてもちろんEVになるでしょう」
新型デルタは、新型プジョー308やヴォグゾール・アストラに採用されているPSAグループのEMP2アーキテクチャーの後継となる、CセグメントおよびDセグメント車用のSTLA ミディアム・プラットフォームを採用する可能性がある。
一方の新型イプシロンは、プジョーe-208やヴォグゾール・コルサeに採用されている小型EV用のSTLA スマートを採用する可能性がある。
高級かつ現代的なフラッグシップへ
ナポリターノは、ランチアがスモールでコンパクトなフラッグシップモデルとなり、「エレガンスとモダニティで世界中に知られるようになったランチアの伝統を受け継ぐ」と述べている。
また、ランチアは、フランスやドイツを含む欧州各国の市場に進出する可能性があることを示唆した。オンライン販売に重点を置き、アルファ・ロメオやDSと提携して少数のディーラーを運営するようだ。
初代デルタは、1979年から1999年まで販売され、2008年から2014年までは根本的に改良されたバージョンが販売された。グループBのデルタ・インテグラーレに続いて、グループAのデルタHF 4WDとHFインテグラーレが圧勝するなど、ラリーでの成功がファンの記憶に残っている。
一方、ランチアの姉妹ブランドであるアルファ・ロメオのジャン・フィリップ・インパラートCEOは、2026年まで毎年少なくとも1つのニューモデルを発表すると述べている。この発言はイタリアのディーラーイベントにおけるもので、その後、広報担当者がロイター通信に公式に認めた。
ニューモデルの中には、来年3月に公開予定のクロスオーバー、新型トナーレも含まれている。すでに確認されているように、アルファ・ロメオは2027年以降、EVのみのブランドとなる。
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みんなのコメント
フィアット傘下になってからはアルファロメオはスポーティな車、ランチアは保守的な高級車を担当し、デルタもラリーのベースとなったスポーツグレードを除けばフィアットの上級車種という位置づけだった
現在はイタリア国内でのみ展開しているので、おそらくデルタはイタリアの国民的EVとなるだろうが他の国ではだれも見たことが無いレベルにとどまるだろう