もくじ
ー 積算1万1225km 意外に大きいフロントスペース
ー 積算1万4124km GT3と比較 いつでも使いたくなる非日常なマシン
ー GT2と比較 GT3以上の出来 サーキットでしか味わえない実力
ー 実生活では十分な実力 扱いやすさと快適さを両立
ー 電動パワステの出来はいまいち 初代の精神を受け継ぐモデル
ー テスト車について
ー テストの記録
長期テスト ポルシェ911(5) 破綻なき完成度 993GT2と比較
積算1万1225km 意外に大きいフロントスペース
一種の社会実験を行った。友人の3人の息子に911を見せ、次のどの行動をとるのか観察した。
フラットシックスの歴史について説明を求めるか、RRのトラクションやそれ以外のアドバンテージ、その他の駆動方式との比較を求めるか、そしてエンジンが存在しないボンネット下に自分たち3人が収まることを確かめるかだ。
結果は上の通り。当然だろう。
積算1万4124km GT3と比較 いつでも使いたくなる非日常なマシン
ここ数週間、わたしが乗っているモデルよりもパワフルで軽量、高いアジリティを持つ911と多くの時間を過ごした。乗る前には自分の911に対する思いが変わってしまうのではないかと不安だったが、果たして結果はどうだったか。
はじめに乗ったのは2010年製の2代目GT3 RSで、AUTOCARの記事のためだった。このモデルは、個人的にはポルシェ史上最高のモデルのひとつだと思っている。すさまじい性能の部品をとびきりの精度で組み合わせ、イメージと寸分違わぬハンドリングを見せる。そのうえ日常での実用性も備え、ほとんどどこに行くにもこのクルマを選びたくなる魅力がある。わたしなら、スーパーやディスカウントショップにも行ってしまいそうだ。
GT2と比較 GT3以上の出来 サーキットでしか味わえない実力
次に乗ったのは新型GT2 RS。もはや芸術品の域に達しており、パワーは701psに達する。試乗はわずか1日だったが、この経験は決して忘れないだろう。余談だが、GT3よりもGT2を好ましく思ったのはこのときが初めてだ。スロットルレスポンスや、回転数、サウンドなどはGT3に劣るが、良識や驚くほどの扱いやすさと、気が違えてしまうほどのパフォーマンスを両立しているのだ。
ではこの2台に乗った後、より遅いカレラSとの生活を再開して何を感じたか。
最も興味深かったのは、GT2 RSと比べても別段遅いと感じなかったことだ。確かにGT2の方が281psパワフルだが、普段使いではすべてのパワーを引き出すどころかその大半が使えない。スウィンドンからシルバーストンまでのルートでGT2のパワーを引き出そうとすれば、全身の血が凍るような体験をする羽目になるだろう。ポルシェが意図したとおりに走らせることができるのは、やはり英国で最も大きなシルバーストンサーキットでくらいだ。
実生活では十分な実力 扱いやすさと快適さを両立
420psで最高速は306km/hに達するカレラSにも同じことが言えそうだが、カレラSの振る舞いはGT2とは別物だ。多くの場面でより大きなパワーを引き出すことができ、その気がなければ静かで快適な空間を提供してくれる。
コーナーでも似たり寄ったりだ。旧型GT3 RSや新型GT2 RSに装着されているスポーツタイヤがなくとも、ドライでコンディションさえ良ければカレラSは1.2Gのコーナリングフォースを発生する。つまり縦Gと同様の横Gを発生させることができ、中速コーナーで体験するGは緊急ブレーキで生じるGと同じだということだ。本当に一般道のコーナーをこれより速く駆け抜けるクルマが欲しい、ましてや必要なことなどあろうか。わたしは遠慮したい。
一方、GT2 RSはサーキットで1.6Gの横Gを記録した。長らくテストを行ってきたが、公道用タイヤを履いたロードカーが出した中で最も高い数値だろう。だが、先ほどと同じことが言える。これほどの数値が出せるマシンがプライベートで本当に必要だろうか。
電動パワステの出来はいまいち 初代の精神を受け継ぐモデル
最後に残るは感覚の問題だが、公道だろうとサーキットだろうと、速く走ろうとゆっくり走ろうと、これらのGTモデルは他の911とはまるで別物だ。個人的には、この差はパワーやグリップの違い以上に大切だ。
最新技術を詰め込んだGT2も、この点では7年落ちのGT3に及ばないらしい。油圧パワステはほとんど駆逐されてしまったものの、クルマを介してドライバーが路面を感じる際の感覚では、どうしても電動は油圧に劣る。
GTモデルに試乗する期間は終わり、カレラSが残った。だがGTモデルと比べてなお、このクルマは魅力的な存在だ。実生活の多くの場面でGTモデルに肉薄したパフォーマンスを見せたことで、わたしの911に対する評価はさらに固まった。
確かに、峠やサーキットに行くならカレラSのような標準モデルではなくGTモデルを選ぶだろう。だが、日常生活を共にすると考えると、カレラSはこれまで通り初代911の精神を受け継ぐ、選択する理由のある存在だ。
好きなトコロ
実生活での速さ
公道で必要なパフォーマンスを余すところなく、容易に引き出すことができる。
嫌いなトコロ
電動パワステのフィードバック
初期の911の油圧式ステアリングのような、濃密な感触はまだ実現できていない。
テスト車について
モデル名:ポルシェ 911 CARRERA S
新車価格:8万5900ポンド(1250万円)
テスト車の価格:10万8000ポンド(1570万円)
テストの記録
燃費:13.9km/ℓ
出費:なし
故障:なし
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