新型フィット 初期販売、好調に推移
text:Kenji Momota(桃田健史)
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ホンダが2月14日発売を開始した、コンパクトカーの新型フィットに日本国内の公道で試乗した。
テレビCMなどでの訴求が進むなか、ホンダ広報部によると、発売2週間での受注台数は約2万4000台を記録した。
発売時点での販売計画台数が1万台としており、発売直後としては順調な船出となった。
新型フィットでは、他のホンダ車とは違い、G、Xといったグレード設定をせず、生活ススタイルを意識した「ライフ・スタイル・セレクト」として5タイプを用意している。
タイプ別での販売比率は、初期販売実績2万4000台のうち、HOMEが46%、次いでBASICが20%、高級志向のLuxeが15%、SUVらいくなエクステリアのCROSSTARが14%、そしてスポーティなイメージのNESSが6%と続いた。
こうした5タイプの販売比率となっていることについて「HOMEが主体となることは想定通りです。CROSSTARとNESSについては、販売が跳ねる時期はもう少し遅くなると予測しています」(ホンダ広報部)。
搭載するパワートレインについては、ホンダとしてコンパクトカー向けで初採用した2モーター方式の1.5L DOHC i-VTECの「e:HEV」が約7割、残りの約3割が1.3L DOHC i-VTECとなっている。
この比率についても大体予想通りで、ホンダとしては今後販売台数が増えることで、それぞれ65%・35%を想定しているという。
日本市場優先 ホンダの勝負グルマ
フィットは当然、世界市場を意識したホンダ中核モデルである。それでも、最重要市場を日本として、発表と発売は日本が最初である。
二番目の市場は欧州で、スイス・ジュネーブショーで欧州プレミアを行う予定だった。だが、今回の試乗体験の前日、スイス政府は新型コロナウイルスの影響で国内で開催する1000人以上のイベントを3月15日まで中止する要請を関係各方面に出した。
現地時間3月3日からメディア向けを皮切りに開幕する予定だったジュネーブショーは異例の中止となった。
今後、中国、北米と随時発売予定だが、新型コロナウイルスの影響による販売への懸念されるところだ。
新型フィットの公道試乗を前に、ホンダからのプレゼンテーションがあった。
冒頭、初代(2001~2007年)、2代目(2007~2013年)、3代目(2013~2020年)までの累積販売台数が269万台。そのうち、現在での市場での保有台数は180万台を超えており、ホンダのモデルとして最多だという。
名実ともに、ホンダにとって最重要車種。4代目は次世代のホンダ事業において、勝負グルマである。
日本市場においては、N-BOXが好調の軽自動車、フリードとステップワゴンによるミニバン、ヴェゼルによるSUV、そしてコンパクトカーではフィットを柱に年間70万台を安定販売を目指す。
では、気になる走りは……。
走りの「心地よさ」とは? 6つの視点
新型フィットの商品コンセプトは、「心地良さ」だ。
とはいえ、「心地良さ」は抽象的かつ、個人差が大きい。
そこで、ホンダが試乗する上で、「心地良さ」を感じやすいガイドラインを示した。
以下、箇条書きとする。
試乗車を確認
エクステリアデザインをじっくり見る。
乗車
ドアハンドルやドア閉まり音の確認、インテリアをじっくり感じる。
座り心地
ボディスタビライジングシートをじっくり体験。
心地よい視界
前方視界、パノラマフロントウインドを体感。
乗り心地
e:HEV、低フリクションサスを体験。
使い心地
ホンダセンシングの体験。
実際、これら6段階を順に追って体験してみた。
試乗車はe:HEV LUXE と、ガソリン車のHOMEをそれぞれ2時間弱で市街地と高速道路、そしてe:HEV CROSSTARが市街地で15分間だった。
本稿では、e:HEV LUXEについて紹介する。
上記6段階の4段階まで、つまりクルマが停止状態では、確かに空間として、質感としての良さを感じるのだが、正直なところ明確な「心地よさ」がわからない。
前方視界についても、確かに広いのだが、「これって心地よさなのか?」という感じ。
ところが……。そんな「心地よさ」に対する迷いが、走り出した瞬間、印象が変わった。
やはり、クルマは走ってナンボ。広々した視野が、心底「心地よい」
新型フィットにEVボタンがない理由
ハンドリングは、キビキビというより、どちらかといえばまったり系で、ライントレース性が良い。
乗り心地は、資料映像では、いわゆるフラットライド感を強調していたが、走行中にそうしたことを意識する感じではない。ただし、ちょっとした砂利道を走った際、低フリクションサスの良さを実感した。
パワートレインは、特に軽いアクセルワークではEVからエンジン介入がわからないほど、自然な感覚。
ただし、深くアクセルを踏み込むと、それまでの「心地よさ」とはやや趣が違う、遮音性は良いが、エンジンの存在感がはっきりわかる。
この点についてホンダのエンジニアは「EVらしさとエンジンらしさ、ホンダらしさをあえて体感できるような演出をすべて詰め込んだ形です。あえてEVモードをなくしたのも、ホンダらしさです」と表現した。
もう1点、ホンダセンシングについては、今回からイスラエル・モービルアイ社の画像認識技術を導入。
日産、マツダも同じ技術ながら、ここでもホンダらしさの演出で、車体性能とサス性能とのバランスを上手くとっている印象だ。
試乗後の感想は、「これが、心地よさなのかなぁ」といった感じだ。
心地よさとは、日常生活のなかでジワジワっと身体と心に浸み込んでいくもの。
新型フィットは、そんなクルマだ。
ホンダ・フィットe:HEV LUXEのスペック
価格:233万円
全長:3995mm
全幅:1695mm
全高:1540mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:27.4km/L(WLTC)
CO2排出量:85g/km
車両重量:1200kg
パワートレイン:直列4気筒1486cc
使用燃料:ガソリン
最高出力(エンジン):98ps/5600-6400rpm
最大トルク(エンジン):13.0kg-m/4500-5000rpm
最高出力(モーター):109ps/3500-8000rpm
最大トルク(モーター):25.8kg-m/0-3000rpm
ギアボックス:CVT
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湖北省の部品工場は3月10日まで停止されていて、部品の供給が滞っていると聞くが。