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「最新モデル試乗」シンプル&クリーンが評判。新型ホンダ・ステップWGNの気になる完成度

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「最新モデル試乗」シンプル&クリーンが評判。新型ホンダ・ステップWGNの気になる完成度

走りの印象は上々。新型はスムーズ&リニアなフィーリング

ステップWGNのGood Point

【最新モデル試乗】「♯素敵な暮らし」の名パートナー、新型ホンダ・ステップWGNを見た、乗った、走った!

1:広く、快適、運転しやすい優れた基本設計
2:プレーンでボクシーな新感覚スタイリング

 新型ステップワゴンを、いよいよ公道でドライブした。スタイリングは、あらためて見ても好印象。安心感と自由を表現するためガラリと変わった造形は、優しい印象を受ける。それは新設定のエアーだけでなく、スポーティ志向のスパーダでも同じ。ただし「コワモテ」にしなかったことを称賛する一方で、シンプルすぎるという声もあると聞く。いまどきのミニバンユーザーがどう評価するのか、興味深いところである。

 さっそく本命のe:HEVスパーダからドライブ開始。e:HEVは2リッターエンジン(145ps)とモーター(184ps)の組み合わせ。高速時を除き、基本的にエンジンで発電、モーターで走る。フィーリングは上々。テストコースで感じた好感触は公道でもそのままだった。これまでにも増して静かで滑らかな乗り味に進化している。実に乗りやすい。
 発進はもちろんモーターが担当。そのままおとなしく走っているとEV走行のままけっこう粘る。バッテリー残量が少ないとやはりエンジンがかかる頻度は増えるが、静かで振動が小さく、再始動もスムーズなので、まったく煩わしくない。イメージとしては、これまでよりもエンジンが遠い位置にある感覚だ。

 新型はリニアリティも増している。旧型のe:HEVは動力性能に優れる半面、アクセルワークとの一体感が乏しい点が気になった。新型はペダルを踏むつま先の力加減だけで意のままにコントロールできる。新型の走りは、上質で洗練されている。
 スパーダは、パドルで回生ブレーキの強さを4段階から選べる。これは便利だ。新しい機構を採用したブレーキもコントロールしやすかった。これでペダルから足を離す瞬間の感触がもう少し自然になれば最高である。

 ガソリン車はエアーに試乗。1.5リッターターボ(150ps)も予想以上によくなっていて、ちょっと驚いた。旧型は、パンチの効いた加速フィールが心地よかったが、一方で低回転から踏み増した際にやや唐突に加速するのが気になった。パワフルな半面、扱いにくい部分もあったのだ。新型はフィーリングを大幅に改善。加速の力強さをそのままに、過渡領域がリニアな特性になっている。音や振動も旧型より抑えられていた。

新型は乗り心地の良さが印象的。全方位で完成度が高い

 パワートレーンだけでなく、新型のメカニズムは従来型の大幅改良版。徹底的な走り込みとチューニング変更で熟成を図った。中でも新型のスッキリとしたステアリングフィールは実に心地よい。クルマの動きが把握しやすくなり、不意の操作で車体をグラつかせることも減るだろう。
 また、このサイズのミニバンとは思えない取り回しのよさも実感した。16インチタイヤ装着車の最小回転半径は5.4m。広く快適な室内空間を持っていながら、狭い道でも苦にならない。

 乗り心地も明らかによくなっている。新型は重心が下がり、トレッドがワイドなった利点でロールしにくくなった。この結果、足回りの設定を乗り心地重視の快適方向にセッティングできたのだという。サイドシルやドア回り、リアサス取り付け部の強化やサスペンションストロークの増大で、足回りがよく動く。微振動や突き上げは大幅に低減している。このクラスでトップの心地よさだ。
 17インチタイヤを履くプレミアムラインも乗り心地の良さは共通。16インチの他グレードと比べると、ややコツコツとした感触はあるものの、しなやかさをキープする。

 インテリアの印象はエアーとスパーダで異なる。割合としてはスパーダの精悍さを求めるユーザーが多いだろうが、明るい色調でファブリックを用いたエアーの雰囲気を好むユーザーも少なくないはず。そうなると、装備に差があるのは惜しい気もする。

 スッキリとした運転視界と車両感覚の掴みやすさも、あらためて実感した。ドライバーの視野に入るものを水平・直線基調とした効果だ。インパネ中央に配置された大画面ディスプレイは操作しやすく、表示機能も充実している。ちょっぴり気になったのは、液晶式のメーター。運転席からの視認性はよいのだが、正面からずれるととたんに黒く落ちてしまう。助手席からは何も見えない。パートナーはちょっと寂しい思いをするかもしれない。
 運転を交代し、後席にも乗ってみた。広さは従来以上。見晴らしもよくなり、「乗り物酔いしにくいよう配慮した」という視界の恩恵も感じられた。乗り心地や静粛性が向上した点は、後席パッセンジャーに大きな恩恵をもたらすに違いない。

 新型は、欠点はどこかと聞かれても即座に答えられないほどの完成度の持ち主。このクルマならたしかに「#素敵な暮らし」の名パートナーになる。ファミリー層だけでなく、子育てが終わり、快適なパッセンジャーカーを探しているユーザーにも最適な、マルチユースモデルである。

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みんなのコメント

8件
  • 欠点はAirに安全・快適装備を選べない事。
    実質スパーダのモノグレードになってしまっている。
    ユーザーに選択肢を与える販売方法を採るべき。
  • ビッグN-BOX。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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