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【海外通信】新生BMW XMは、M1以来の「Mオリジナル」。だがその実態は稀代のハイパークロスSUVだった。

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【海外通信】新生BMW XMは、M1以来の「Mオリジナル」。だがその実態は稀代のハイパークロスSUVだった。

ゴールドに縁取られた大きなキドニーグリルを持つ、BMW M史上初のPHEVが誕生。ラグジュアリーSUVの常識を覆す(かもしれない)野心作「XM」とは何者だ?(Motor Magazine 2023年1月号より)

140km/hでのEV走行でも80km以上を走ることができる
M社の50周年記念モデル「XM」は予想されたM1のようなスポーツカーではなく、ランボルギーニウルス ペルフォマンテ、あるいはポルシェ カイエンターボGTやAMG GクラスのようなハイパークロスオーバーSUVであった。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

M社の社長フランク・ファン・メール氏は「低く狭いスポーツカーよりも快適な空間を持ちしかも速い、ハイパーSUVが時代の要求である」と語った。

ICEとBEVの両方に対応するフレキシブルなプラットフォーム「CLAR(クラスターアーキテクチャー)」をベースとするXMは、サイズもシルエットもすでに発売中のBEV「iX」に近い。ただしM社が開発したパワートレーンは、4.4L V8ツインターボに最高出力197psを発生する電気モーターを組み合わせたパワー志向のPHEVを採用しており、システム総合出力は650ps、最大トルクは800Nmを発生する。

M社の発表によればこの、ゆうに2.7トンを超えるクロスオーバースポーツは、8速ATを介して0→100km/hを4.3秒で加速し最高速度は270km/hに達するという。さらに25.7kWhの容量を持つリチウムイオン電池により最高速度140km/hまでのEV走行を、82~88kmという実用的なレンジで可能にしている。

iXの高性能版であるiX xDrive 50が、システム総合出力523ps/最大トルク765Nmの電気モーターとe-AWDのコンビネーションによって0→100km/h加速を4.6秒でこなすが、XMはそれを凌ぐ。確かに「M」と呼ぶにふさわしいパフォーマンスの持ち主なのだ。

クロスオーバーの新時代を感じさせるリア「Mラウンジ」
エクステリアおよびインテリアのデザインは、2021年のバーゼル アート ショーで初公開されたプロトタイプに近い冒険的なものだ。照明付きゴールドフレームが与えられた八角形のキドニーグリルが、この上なく威圧的に立ち上がっている。

特徴的なキドニーグリル上部からボンネットにかけて伸びる2本のパワードームは、秘められたMパワーの存在を物語る。ボディサイドに回るとMデザインのドアミラー、そしてゴールドカラーのフレームが前後のサイドウインドウを取り囲んでいるが、これはリアウインドウ左右に配されたBMWエンブレムと同様にM1へのオマージュである。

カーブドディスプレイを中心としたインテリアはやはりiXシリーズに準ずるが、特筆すべきはリアコンパートメントのゆとりだろう。十分な広さはもちろん、快適な素材でパッセンジャーを歓迎してくれる。「Mラウンジ」と名付けられたこの空間もまた、新しい時代のスポーツクロスオーバーの価値を象徴するものだろう。価格はまだ発表されていないが、おそらく約17万ユーロ(約2500万円)と予想される。

ところで前述の社長ファン・メールはインタビューの中で、このXMシリーズには「レッドラベル」と呼ばれるさらなるトップモデルが存在することを明かした。その最高出力は550kW/748ps 、最大トルクは1000Nmと言われている。

M社は次の100年に向かって、スタートを切っているのである。(文:木村好宏/写真:キムラ・オフィス)

[ アルバム : BMW XM はオリジナルサイトでご覧ください ]

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