■見たことある? 謎の「A↓S1」
運転する時には必ず目に入っているフロントガラスですが、よく見ると色々な表示があることに気づきます。
なかでもフロントガラスの上部にある「A↓S1」という表示にはどのような意味があるのでしょうか。
【画像】「えっ…!」 ガラスについた『A↓S1』マークは何のため? 画像で見る(14枚)
普段は気づかないかもしれませんが、フロントガラスにはさまざまなマークや刻印が入っています。
例えばガラスの下端のほうにはアルファベットや数字、ロゴなどがいくつかまとめて記載されています。
これはガラスの製造メーカーや、ガラスのスペックの数値、適合している基準などを示したもので、リアガラスや各席の窓ガラスを含めた全てのガラスに刻印されています。
それ以外に、フロントガラスの上部には「A↓S1」と書かれていることがありますが、これはフロントガラスの保安基準の規制を受ける部分とそれ以外の部分を区切る目標です。
フロントガラスにはリアガラスや後部座席の窓ガラスよりも厳しい保安基準が定められており、そのひとつに「可視光線透過率」が挙げられます。
可視光線透過率とは、「人の目に見える光をどの程度通すか」を示す数値で、フロントガラスは上部20%の部分を除いて、70%以上の可視光線透過率が必要です。
スモーク加工やフィルムによって可視光線透過率は低下しますが、純正でフロントガラスの上部にグラデーションのスモーク加工(トップシェード)を施したクルマもあります。
「A↓S1」の表示は、この位置を基準としてそれ以下の部分には70%以上の透過率が確保されていることを示すものなのです。
この「A↓S1」の表示の有無に関わらず、上部20%以外の場所に可視光線透過率が70%を下回るフィルムを貼ることはできません。
また、フィルム単体での透過率が70%をクリアしていたとしても、フロントガラスに貼り付けることで70%を下回ってしまうことがありますが、これは車検に適合しません。
フロントガラスにフィルムを貼り付けた状態でも70%以上となっていることが必要です。
可視光線透過率が適切でない場合は、車検を通すことができないほか、車検時期以外でも不正改造として整備命令が出されることがあります。
整備命令が出されたクルマは15日以内に不正箇所を整備した上で運輸支局などにクルマを持ち込み、確認検査を受けなければなりません。
さらに、このほかにもフロントガラスの保安基準には細かな決まりがあります。
例えば、フロントガラスには車検ステッカーのように必ず貼り付けなければならないもののほか、点検ステッカー、ETCのアンテナやドライブレコーダーなどが設置されていますが、これらの貼り付けや設置も保安基準の範囲内となる上部20%の範囲内に設置しなければなりません。
特に車検ステッカーは貼付位置が決められており、従来は「前方の見やすい位置」としてフロントガラスの中央上部が基本位置とされていましたが、2023年7月以降に車検を取得したクルマは「運転者席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置」に変更されました。
※ ※ ※
フロントガラスはドライバーの視界に大きく影響することから、細かな基準が決まっています。
近年ではフロントガラスに「オーロラフィルム」などを貼っているクルマを見かけることが増えたほか、UVカットフィルムなど機能性の高いフィルムも販売されていますが、こうした製品を使用する場合は保安基準に適合しているか確認することが大切です。
また、フロントガラスに吸盤で貼り付けるタイプの初心者マークやお守りをつけているクルマを見かけることがありますが、これも禁止されていますので注意してください。
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それに気づかない程度の人間が自動車メディアに携わるところは、さすがメディア・ヴァーグ社ですね。