■アンダー200万円の本格FRスポーツ(!?)になるはずだった「S-FR」のカスタム仕様
世界最大級のカスタムカーの祭典「東京オートサロン2024」が2024年1月12日から14日まで、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されます。
【画像】めちゃカッコイイ! トヨタの小型FRスポーツカー「S-FR R」を画像で見る(28枚)
過去を振り返ると、先に開催された東京モーターショーで大反響を巻き起こしたコンセプトカーがカスタムされて登場し、「市販化への布石か!?」と色めき立ったことがありました。
そのクルマはトヨタの「S-FRレーシングコンセプト」。結局はお蔵入りとなりましたが、改めて注目してみます。
時は2015年10月。トヨタが東京モーターショーに世界初出展したコンセプトカー「S-FR」は、全長4mに満たないコンパクトボディながら本格FR(フロントエンジン・リヤドライブ)レイアウトを採用しており、愛着の湧くスタイリングと相まって、クルマ好きの心を捉えました。
コックピットの完成度も高く、狭いながらも後席が備わります。ギアボックスは6速MT。エンジンの詳細は発表されませんでしたが、「反響次第で市販化されるのでは」「予想価格は150万~200万円」という憶測が飛び交いました。
3か月後の2016年1月、東京オートサロンで、そのS-FRをベースとしたS-FRレーシングコンセプトが登場します。
ボディサイズは全長4100mm×全幅1735mm×全高1270mm。S-FRと比べて全長が110+mm、全幅が+40mm、全高が-50mmです。
大きく張り出したオーバーフェンダーや大胆なエアアウトレット(空気排出口)を備えたエンジンフードに加え、フロントアンダースポイラー、カナード、リヤスポイラーなどCFRP(炭素繊維強化樹脂)の大型エアロパーツを採用。
トヨタは「サーキットで高いパフォーマンスを発揮するためのデザインを追求した。よりスポーティなスタイルを実現することで、TOYOTA S-FRの新たな世界観を提案する」と述べました。
演出面で心憎かったのは、後に「GRスープラ」として市販されることなるコンセプトモデル「FT-1」と隣り合わせで展示されていたことです。
市販モデルの「86 GRMN」も展示されていたので、会期中は、本格FRスポーツの大・中・小サイズが一堂にそろう格好となったのです。
こうなるとS-FR市販化濃厚といった期待感が先行するのも無理はないでしょう。実際はコンセプト止まりで市販に至りませんでしたが、わくわくさせられたのも確かです。果たして今度の東京オートサロンでは、どのような話題が飛び交うでしょうか。
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