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ダイハツ内の喰い合い!? 新規獲得!? 好調タフトはどんな人が買っているのか?

 2020年6月にダイハツのブランニュー軽自動車がタフトがデビューを果たした。

 東京モーターショー2019で公開したWakuWakuをベースにしたSUVタイプ軽自動車で、その後東京オートサロン2020でほぼ市販状態のタフトコンセプトを公開、デビュー2カ月前に公式ホームページで先行公開するなど積極的なアピールを展開してきた。

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 販売好調のハスラーの対抗馬であること、かつて存在したダイハツのSUVのタフトの名前が復活したことなどもありデビュー前から話題性充分だった。

 それが奏功して、目標を大きく上回る初期受注も入りブランニューモデルとして幸先のいいスタートを切っている。

 タフトはどんな人が購入しているのか? ライバルのハスラーに対する魅力は? などについて渡辺陽一郎氏が考察する。

文:渡辺陽一郎/写真:DAIHATSU、池之平昌信、佐藤正勝、平野学、中里慎一郎

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発売後1カ月で1万8000台を受注 

 ダイハツの新型車、タフトの売れ行きが話題になっている。発売から1カ月後の2020年7月10日時点で「月販目標の4.5倍となる1万8000台を受注」とダイハツが発表したからだ。

 この受注台数には、複数の見方が成り立つ。まず「発売から1カ月」だが、 ダイハツは2019年12月23日、東京オートサロン2020(2020年1月開催)に「タフトコンセプト」を出展すると発表した。

メッキグリルが似合っているタフト。発売前にホームページで公開するなど、ダイハツのマーケティング戦略はいつになく積極的だった

 外観やスカイフィールトップ(大型ガラスルーフ)も明らかにされたから、この時点でタフトを購入の候補に含めたユーザーもいただろう。

 そして販売店では2020年5月上旬に、価格を明らかにして予約受注を開始した。従って短く捉えても、実質2か月間は受注を行っていた。

「月販目標の4.5倍となる1万8000台」にも注釈が必要だ。タフトは月販目標、つまり1カ月の販売目標を4000台としているが、この台数は控え目だ。

写真は東京モーターショー2019で初公開されたWakuWaku(ワクワク)。タフトがこのイメージに忠実に市販化されたのがよくわかる

タフトの月販目標はやや控えめ!?

 コロナ禍の影響を受けていない2019年(暦年)の販売実績を見ると、モデル末期だった先代スズキハスラーも、1カ月平均で4820台を販売していたからだ。新型ハスラーの月販目標は6000台に達する。

 タフトはユーザーから見ればハスラーのライバル車で、月販目標が4000台では腰が引けている。目標台数が少ないために「月販目標の4.5倍」に達したという見方も成り立つ。

 発売から1カ月で1万8000台の受注実績も、売れ筋カテゴリーの軽自動車としては驚く台数ではない。

タフで遊べる軽SUVのタフトは、SUVブームということもあり売れて当然。手軽にアウトドアを楽しむのに最適(写真はイメージカラーのフォレストカーキ)

 現行タントは売れ行きが伸び悩み傾向で、販売の主力車種では珍しく、発売後早々に割安な特別仕様車を追加した。それでも発売後1カ月の受注台数は、3万7000台と発表されていた。

 同様にムーヴキャンバスとミライースも、発売後1カ月で2万台を受注している。今では売れ行きが低調なミラトコットも、発売後1カ月の時点では受注が9000台と発表された。

 今は新車として売られるクルマの37%が軽自動車で、SUV比率も15%前後になる。タフトは2つの売れ筋カテゴリーに含まれるから、好調に売れて当然だ。

軽自動車で重要なのは初期受注ではない

 そのいっぽうで、軽自動車の発売後1カ月の受注台数は、本来の人気を反映していないことも多い。

 軽自動車は生活のツールで、魅力的な新型車が発売されても、飛び付くように買うユーザーは少ないからだ。

 今の新車需要は80~90%が乗り替えに基づき、日常的に使われる車種は、ムダを抑えるために車検期間の満了に合わせて購入される。

タフトは街中でも軽快に走ってストレスを感じさせない。最新の安全装備も充実しているので安心してドライブを楽しむことができるのもいい

 そうなると発売後1カ月の受注台数はあまり伸びなくても、魅力的な軽自動車であれば、時間を経過しても堅調に売れ続ける。愛車が車検期間を満了した時に、着実に乗り替えるからだ。

 例えば先代型のN-BOXやタントは、現行型にフルモデルチェンジされるまで好調に売れて、国内販売ランキングの上位を守り続けた。

 以上を踏まえると、タフトの人気動向はまだ分からないが、前述の通りハスラーと同じ売れ筋路線に乗っていることは確かだ。

タフトを購入するユーザーとは?

 そこで販売店に、どのようなユーザーがタフトを選んでいるのか尋ねた。

「タフトでは、ムーヴ、タント、キャストアクティバなどからの乗り替えが目立つ。タントを使っていたお客様は、子育てを終えてスライドドアや高い天井が不要になり、SUV風の外観に魅力を感じてタフトに乗り替える」とコメント。

ブランニューカーと言えどもダイハツ車同士の喰い合いは必至で、ムーヴのほかキャストからもタフトにユーザーは流れてきている

 乗り替えのない新規車種のタフトについては以下のように続けた。

「ヴェゼルのような小型のSUVからダウンサイジングするお客様も見られる。タフトは実質的に新規投入車種だから、先代型からの乗り替えはなく、さまざまな車種が下取りされている」、という。

軽自動車が販売比率を高めている要因が上から下への買い替えだ。タフトを購入した人には、ヴェゼルなどのSUVからの買い替え組も目立つという

割り切ったコンセプトの後席

 タフトを買うユーザーが、購入時にどのような車種と比べるかも尋ねた。

「最も多いのはハスラーだが、お客様によっては同じスズキのジムニーも検討する。またSUVの外観で選ぶお客様は、直線基調のタフトと、丸型ヘッドランプを備えたハスラーで好みが分かれることも多い。後席を畳んで荷室として使うお客様が多いこともタフトの特徴だ。スカイフィールトップや運転支援機能が、購入の決め手になる」と説明した。

タフトを購入する人は、リアシートを倒して自由なラゲッジとして活用する人が多いようだ。タフトのコンセプトの狙いはバッチリ

 後席を畳んで荷室として使う用途は、タフトのコンセプトにも関係する。

 後席の色彩は、前席と異なるグレーになり、内側に装着されるリアドアハンドルのメッキも省いた。

 後席にスライド機能は採用されず、座り心地は硬めで、座面の奥行寸法も短い。つまり前側は居住空間、後ろ側は汚れを落としやすい加工も施して、シートではなく荷室に使う割り切りが見られる。

 また後席のスライド機能を省いたことで床の位置が下がり、十分な室内高を確保しながら全高は1630mmに抑えられた。少し低めのルーフは、外観をスポーティに見せて、低重心化により走行安定性を高める効果も発揮する。

SUVタイプながら全高を1630mmにとどめているタフト。ボクシーながらスタイリッシュに見える要因にもなっている

ハスラーとの共存は可能

 後席周辺の簡素化で、コストを下げたこともタフトの特徴だ。2WD・Xは、スカイフィールトップ、LEDヘッドランプ、電動パーキングブレーキなどを標準装着しながら、価格を135万3000円に抑えた。

 ライバル車のハスラー2WDハイブリッドGは、後席のスライド機能などシートアレンジが多彩で、マイルドハイブリッドにより燃費も優れている。

タフトはスカイフィールトップを全車に標準装備。これは思い切った戦略と言える。基本的にタフトは価格の割に装備が充実しているので満足度は高い

 その代わりルーフは普通のスチール性で、ヘッドランプはハロゲンになり、パーキングブレーキは足踏み式だ。それで価格は136万5100円だから、タフト2WD・Xよりも約1万円高い。

 このようにタフトは、後席の座り心地とシートアレンジを割り切り、上級グレードも含めて、価格の割に装備を充実させた。

 タフトの外観と価格はハスラーに近いが、商品特徴は異なり、選び分けと共存が可能だ。真っ向からの競争を避けたとも受け取られる。

2019年12月に刷新され2代目になったハスラー。初代以上にタフで遊べるというキャラクターを徹底し、ユーザーの心をつかんでいる

ダイハツの新規ユーザー獲得戦略

 新規投入車種のタフトを筆頭に、今のダイハツは新しい顧客の獲得に力を入れる。

 ロッキーでも、トヨタ版のライズとは異なるソフトレザー調シート表皮を使った最上級のプレミアムを用意した。

 このグレードは上質な軽自動車からさらに上級移行するユーザーの期待に応え、なおかつミドルサイズSUVからダウンサイジングしても質の低下を感じさせないためのグレードだ。

快進撃の続くライズの陰に隠れているが、ダイハツのコンパクトカーとしては異例のヒットモデルとなっているロッキーの存在は大きい

 ロッキーはTV・CMも活発に放送して、ダイハツの小型車としては異例といえるほど堅調に売れている。

 ロッキーに力を入れる理由を開発者に尋ねると、「軽自動車の規格がいつまで続くかわからず、小型車も堅実に売っていく必要がある」という。

納期は大半のグレードが2カ月

 その意味でSUVのタフトは、ダイハツが得意な軽自動車ながら新しいユーザーを獲得して、ロッキーの需要に繋げられる可能性も併せ持つ。事情はスズキも似ていて、スイフトやソリオなどの小型車に力を入れている。

 ダイハツとスズキが小型車に力を入れると、軽自動車の販売比率が過剰に増えるのを防ぐ効果も発揮する。そうなれば軽自動車の増税も、ある程度は先送りにできるだろう。

イメージカラーのフォレストカーキとサンドベージュ(写真)といったアウトドア色の強いボディカラーの人気も高く、納期も長めになっている

 小型車に力を入れることが、軽自動車規格を守ることに繋がる。ホンダはこの動きに逆行して、国内では軽自動車の販売比率が50%を超えるようになった。

 なお販売店にタフトの納期を尋ねると、「大半のグレードは2カ月で納車できるが、Gターボ、パノラマモニター装着車、サンドベージュやフォレストカーキのボディカラーなどは、納期が3カ月に伸びる場合がある」という。

 極端に長くはないが、遅延気味だから、購入するなら注意したい。

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