日本での販売台数を支える屋台骨としての役割を担うSUV
■SUVシリーズが日本での販売を牽引
2020年の販売台数こそ前年比マイナスとなりましたが、近年、好調な輸入車販売台数を維持するBMW。その原動力となっているのが、BMWのSUVモデルたちです。
Xシリーズと銘を打つSUVのラインアップは、1から7まで用意されたセダンと同様に多彩なモデルを誇ります。
ただ、モデル数が多い分、それぞれの車種がどのようなクルマなのかがわかりにくいのも事実。今回は、BMWのSUVであるXシリーズを深堀していきましょう。
■Xシリーズの歴史をおさらい
ひと昔前まで販売の主流はセダンだったBMW。SUV最初のモデルは2000年に登場したX5でした。
X5の販売が成功したBMWは、2004年にX3を発表しラインアップを拡充していきます。2006年には、いままでになかったクーペとSUVのクロスオーバーであるX6を追加するなど、個性的なモデルを次々と発表。
セダンと同様に、エントリーモデルのX1からXシリーズのフラッグシップX7もラインアップされるなど、いまやライバルのメルセデス・ベンツとともにSUV王国といえる豊富な車種展開を誇ります。
■SUVではなくSAV? Xシリーズの特徴とは
BMWのSUVといえばブランドスローガン「駆けぬける歓び」そのままに、オンロード志向でスポーティな走りが特徴です。
メーカー的にSUVではなく、SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)とXシリーズを総称していることからもよくわかりますよね。
ちなみにX6から展開をスタートした車高が低くテールが傾斜したクーペタイプのSUVをBMWはSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)と呼んでいます。
ラインアップ上、車名に「X」がついていればSUVのシリーズとなり、奇数がSAV、偶数がSACとなり、X3やX4、X5、X6にはハイパフォーマンス仕様となるMモデルも用意。
また、パワーユニットも直列3気筒&4気筒&6気筒、さらにV8、ガソリン&ディーゼル、プラグインハイブリッドと多彩で、近々、EVもラインアップに加わります。
「Xシリーズ」のラインアップを紹介!
■ニーズに合わせて選択可能! BMWのSUVラインアップ
・BMW X1
多彩なラインアップを誇るXシリーズのエントリーモデルを担うX1。現行モデルは2010年に日本での販売が開始された初代のあとを受け、2015年から国内販売されている2代目となります。
X2やミニ・クロスオーバーとFFプラットフォームを共有していますが、正統派SUVを求めるならX1でしょう。
全長が4.5mを切るコンパクトなボディながら、室内空間は大人4人がゆったりと座れるスペースを確保。SUVとしてはやや低めの着座位置のため、BMWらしいドライビングも楽しめます。
パワートレインは直列3気筒1.5リッターガソリンをはじめ、直列4気筒2リッターガソリン&ディーゼルエンジンの3タイプを用意。走りを重視するなら2リッターガソリンですが、ディーゼルエンジンの低速域からパワーが発揮され思った以上にスポーティーな走りを味わえます。
全車速追従式ACCがオプションであることや安全支援機能がややものたりないなど気になる点もありますが、BMWのSUVが欲しい幅広いユーザーにオススメできるクルマであることは間違いありません。
・BMW X2
SUVではなくSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)として展開するXシリーズのクーペラインアップ。X6を皮切りにX4、さらにこのX2が2018年に国内市場へ追加されました。
X1と同様のFFプラットフォームを採用しますが、大きく違うのが全高。約70mm低い1535mmとなりクーペフォルムを実現したほか、立体駐車場にも対応しているのが大きな特徴です。
とはいえ外観はX4やX6ほどクーペらしさを感じません。全長が短い分、室内空間を確保しつつ大胆なクーペフォルムを採用するのは難しかったのでしょう。ただ、X1と比べると傾斜したテールゲートなどでSACらしいエクステリアを演出しています。
パワーユニットはX1同様、ガソリンとディーゼルの3タイプ。デザインを重視したため、X1よりラゲッジは約30L狭くなりますが、スタイリッシュさと実用性を兼ね備えたSUVが欲しい方は注目してほしい一台です。
・BMW X3
X5からスタートしたXシリーズの中核モデルとして2004年に登場したX3。2011年に登場した2代目から2017年にFMCされたのが現行モデルです。
X3はX1、X2とは違いセダンの3シリーズとプラットフォームを共通化したFRレイアウトを採用。FRらしくノーズが長いスタイルが特徴といえるでしょう。
後輪駆動かつ前後重量配分など、BMWのテーマ「駆けぬける歓び」を体感できる運転感覚を実現していますが、重心が高いSUVのため3シリーズと比べるとハンドリングがややマイルドに抑えられています。とはいえ、どのパワーユニットを選択しても走行性能は十分。走りを重視したBMWのSUVらしいパフォーマンスを味わえることは間違いありません。
Xシリーズの中核モデルを担うだけに多彩なパワーユニットが用意され、なかにはPHVも。ユーザーの幅広いニーズに対応することを実現しています。
前後席ともに頭上ならびに足元の空間に余裕がありラゲッジも550Lとゆとりある容量を確保。走り、ならびに実用性を備えたX3はバランスの良さはXシリーズのなかでも際立っています。
・BMW X4
2014年にSAC第二弾として発表されたX4。現行モデルは2018年にFMCされた2代目となります。
これぞクーペフォルムといえる流麗なルーフラインが大きな特徴ですが、後席頭上は外観から想像する以上のスペースを備えています。ただ、ラゲッジはX3よりも容量が少ない525L。デザインを重視したクーペフォルムだけにしかたがないですが、アンダーボックスを備えているなど多くのユーザーにとって実用的に問題はないでしょう。
X3同様、BMWらしいスムーズなハンドリングや走行性は気持ちよさを感じるユーザーが多いはず。とくに最大出力510馬力(X4 Mコンペティション)を発揮するパワーユニットを備えたX4 Mはポルシェ・カイエンなどとともにハイパフォーマンスSUVの雄となる一台。特別な1台であることは間違いなしです。
とくにBMWファンにとってはそこに魅力を感じるのではないでしょうか。
ただ、走行性能が高いにもかかわらず乗り心地も犠牲になっていないことも大きな特徴といえるでしょう。走りとともに快適性も備わっているのはSUVとして嬉しいポイントです。
・BMW X5
XシリーズのパイオニアとなるX5は初代が2000年にデビュー。その後、FMCを繰り返し現行モデルは2019年に発表された4代目です。
モデルチェンジを行うたびに豪華さが増したX5はついに全幅が2mオーバー。プレミアムクーペである8シリーズなどが装備する「BMWオペレーティング・システム7」を搭載するなど、高級車に備わる最新テクノロジーが備わりました。
技術面で言えば運転支援システムADAS(先進運転支援システム)など安全装備も満載。ADASは加減速やレーンキープ機能がなめらかに制御されるとユーザーに好評です。
また、Xシリーズとして初となる四輪アダプティブエアサスペンションを組み合わせていることにも注目。2トンを超える巨大なボディを3リッター直列6気筒ガソリン&ディーゼル、プラグインハイブリッド、4.4リッターV8それぞれのパワーユニットが高速道路はもちろんワインディングロードもスムーズに駆け上がります。
・BMW X6
いまでこそSUVとクーペのクロスオーバーは珍しくなくなりましたが、その源流は2008年に登場した初代X6にあります。X5をベースに4ドアクーペ化された初代X6は大きな話題を呼び、2014年に二代目が登場。そして2019年に発表された三代目が現行モデルとなります。
X6で注目のモデルといえばハイパフォーマンスグレード「X6 Mコンペティション」。最高出力625馬力を発揮する4.4リッターV8ツインターボを搭載し0→100km/h加速が3.8秒とSUVとは思えないほどのパフォーマンスを実現しました。有り余るパワーを巧みに配分する四輪駆動制御の恩恵にもあずかり2370kgとヘビーな車両重量のボディをものともせずに走らせます。
X5同様、「BMWオペレーティング・システム7.0」など最先端のテクノロジーを惜しげもなく搭載。ハンズ・オフ・アシストを備えた高性能のACCを備えるなど先進安全装備も充実しています。
・BMW X7
XシリーズのフラッグシップモデルとなるX7。2018年にデビューし2019年から国内で販売が開始されています。
全長5mオーバーの3列シートを備えるX7は、サイズに似合わない走りの良さが大きな特徴です。フルサイズSUVにもBMWらしさを備えているのは感心するしかありません。
2.5トンと重いボディを走らせるには3リッター直列6気筒ディーゼルエンジンより4.4リッターV8ガソリンエンジンのほうが優位なのは確かですが、ディーゼルエンジン搭載車でも走りに不満を感じるシーンはないかと思われます。
また、高速巡航時の快適性は抜群。優れたハンズオフドライブ機能も備わりいまどきの高級車とはこうあるべきだ、と運転していると実感するでしょう。
ラグジュアリーを極めたともいえるX7だけに内外観の質感は抜群。3眼カメラやミリ波レーザーなど多彩なセンサー類で車両の360度を見張る高度な先進安全機能を実現するなど、これ以上何が必要なんだと自問するほど快適な移動空間となっています。
■各車種の違いを徹底比較
これまで紹介した各モデルのボディサイズやパワーユニット、価格をまとめてみました。改めてラインアップを確認すると、Xシリーズの多彩さがよくわかりますね。
またパワーユニットも豊富に用意されていることに注目です。
■EVも登場間近! Xシリーズはさらに充実していく
気がつけば、セダンのラインアップに準ずるラインアップがそろったXシリーズ。ただ、これでシリーズ完成ではないようです。
すでに予約注文の受付を開始したXシリーズ初となる量産型EVのiX。2021年秋に発売予定のニューカマーは、X5と同等のボディサイズを持つラグジュアリーSUVです。
前後1基ずつ、計2つのモーターを搭載するiXは最高出力500馬力以上を発生。一充電あたりの航続可能距離は600km以上と実用性も十分備えています。また、X3をベースにしたEV、iX3も近々、販売予定。Xシリーズはますます充実していくことでしょう。
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みんなのコメント
このメーカーは、2ドアクーペが良い。