アレイシ・エスパルガロが5月23日に記者会見を行ない、2024年シーズン限りでMotoGPの現役を引退することを発表した。
これにより、2025年シーズンのアプリリアファクトリーチームのシートがひとつ空いた。現在のアプリリアのマシンは優勝を争うことのできる戦闘力を備えているため、ライダーにとって魅力的な選択肢のひとつだ。
■アレイシ・エスパルガロ「アプリリアに乗りたくないと言ったMoto2ライダー達は将来悔やむだろう」
現在のチームメイトであるマーベリック・ビニャーレスも今シーズンで契約が節目となっているが、第3戦アメリカズGPで勝利を収めるなど好調なため、彼は残留の可能性が高い。
では2025年シーズンに誰がエスパルガロの後任となってアプリリアのもう1台のマシンに乗るのか? 現状の候補者と目されるライダーは5人……それぞれの状況を改めて整理した。
■エネア・バスティアニーニ
有力候補のひとりと目されているのは、現在ドゥカティに所属するエネア・バスティアニーニだ。グランプリ4勝を記録するバスティアニーニだが、2025年に向けてはファクトリーチームへの残留が厳しい状況となっている。ホルヘ・マルティンとマルク・マルケスのどちらかが彼にとって代わるだろうと言われている中、バスティアニーニは他チームに活路を求めざるを得ない。
Sky Italyはバスティアニーニとテック3・GASGASとの繋がりを指摘しているが、その一方でマネージャーのカルロ・ペルナットはMotosa.esに対してアプリリアと交渉中だと語っている。
世俗的な見方をすれば、バスティアニーニのアプリリア加入は悪いものではない。彼に競争力があることは明らかであるし、アプリリアとしても母国イタリアのライダーを乗せることには、多くの利益があるはずだからだ。
■ホルヘ・マルティン
ふたり目は2024年シーズンのMotoGPをリードするマルティンだ。彼は今シーズン限りでプラマックを離れる事は確実となっており、来シーズンに向けて最も注目の集まるライダーとなっている。
ただ、今のところアプリリアへの移籍の可能性は低くなっている。彼はドゥカティのファクトリーチーム昇格を望んでいて、これまでマルク・マルケス(現グレシーニ)と競い合う形となっていた。
マルケスもファクトリーチーム、ファクトリーマシンを望んでいたが、彼がプラマックで最新型を走らせる方向に対して態度を軟化させているため、最近ではマルティンがドゥカティファクトリー昇格という見方が強い。
ただそれが叶わなかった場合や、彼が自らの能力に見合った給与を得ようと移籍を考える可能性もあるが、アプリリアは“金満”チームというわけではないため、難しいところだろう。
■ジャック・ミラー
現在KTMで走るミラーは、2025年シーズンにシートを維持できず、ペドロ・アコスタに取って代わられるという見方がもっぱらとなっている。
ミラーは苦戦が続いており、そのパフォーマンスに満足していないということは、KTMの責任者であるピット・ベイラーも隠していない。彼はMotorsport Magazinに次のように語っている。
「私の願いは変わっていない。我々の4人のライダーとともに歩み続けたいと思っている……正直に言うと、現在のジャックとアウグスト(フェルナンデス/GASGAS)のパフォーマンスは、MotoGPの貴重なポジションに対しては少し少なすぎるがね」
KTMがミラーとアコスタをスイッチして陣営に留まらせることも可能だろうが、ミラーはドゥカティ陣営でもプラマックへの降格を拒んでいる。そのため、外部に道を求めた場合、ミラーがベストな状態のときのパフォーマンスを考えればアプリリアにとっても選択肢となってくるだろう。
■ジョアン・ミル
2024年で契約が節目となっているビッグネームのひとりがミルだ。2020年のMotoGP王者であるミルだが、ホンダへ移籍して1年半が経った今も、彼は苦戦が続いているため、これ以上両者の関係が続くとは考えづらい。
そのため移籍を考えるのならば、アプリリアはミルにとってベストな選択肢となるはずだ。しかしそのためにミルは大幅な減俸も覚悟することが必要になりそうだ。
エスパルガロ引退のニュースの後、ミルはアプリリアのマシンが魅力的だと語っていた。
「アプリリアは今のグリッドではベストバイクのひとつで、ポテンシャルという面でとても魅力的なバイクだ」
「どこに行けばいいか、分からない状況だ。それ以外話すつもりはない。こんな状況でここ(ホンダ)を離れるなんて考えたらとても腹が立つよ。でもその一方で、競争力のあるマシンに乗り換えることを考えれば、それだけで嬉しくなる。でも、僕がどこへ行くだとかはまだ分からないというのが確かだ。ただ、アプリリアは素晴らしいバイクだね」
なお不安要素としてはMotoGPチャンピオンとは言え、ホンダでの苦戦が彼の評価を押し下げてしまっている点が上げられるだろう。またアプリリアとしても、エスパルガロの後任候補のトップに据えられているとは考えづらい部分がある。
■ミゲル・オリベイラ
残る候補の1人がミゲル・オリベイラだ。今はアプリリアのサテライトチームであるトラックハウスにアプリリアとの直接契約で所属している。
2023年当時RNFだったチームでアプリリア陣営に加入したオリベイラは、怪我に悩まされて苦しいシーズンを過ごしたが、ベストリザルト4位と言う結果をはじめ、堅実な結果を残している。
今シーズンは最新型のマシンを入手したオリベイラは、まだ自らのライディングスタイルでベストな状態に持って行く作業を続けており、期待されていたような強さは見せられていない。
そのため2025年のファクトリーシート獲得を正当化できるほどの成績は残せていない。ただ、今のポジションを維持できるだけの価値は十分にあると考えられる。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
みんなのコメント
バスティアニーニは ムラがありすぎる、ジャックはもう若くない
ライディングスタイル的に アプリリアは、ドゥカティ KTM ホンダ より、ヤマハタイプだ
本当は ファビオがピッタリ、乗ったら あっさり勝てるだろうw
マルティンよりドゥカワークスは バスティを選び、更にペッコに敗れたと 再び無下にした
そんなワークスより ファミリー感があり、フレンドリーな アプリリアワークスの方が、マルティンは自由に走れていい
仲がいい兄の様な アレイシの後を継ぐカタチになり、相応しい