現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > コワモテや重厚な雰囲気のモデルがあった? 個性的なデザインのステーションワゴン5選

ここから本文です

コワモテや重厚な雰囲気のモデルがあった? 個性的なデザインのステーションワゴン5選

掲載 更新 7
コワモテや重厚な雰囲気のモデルがあった? 個性的なデザインのステーションワゴン5選

■イカツイ印象のステーションワゴンを振り返る

 かつて、国内メーカーから数多く販売されていたステーションワゴンですが、ニーズの変化から販売台数は低迷し、近年はだいぶラインナップが減少してしまいました。

ヒットしなかったけどカッコイイ! スタイリッシュな絶版ステーションワゴン3選

 それでも消滅したわけでなく、一部の国産メーカーと欧州メーカーからステーションワゴンの販売は続いています。

 現行ステーションワゴンの特徴というと、流麗なフォルムでスタイリッシュなデザインを採用しているモデルが多いことが挙げられます。

 一方で、かつてはバラエティに富んだデザインのモデルが散見されました。そこで、個性的な見た目のステーションワゴンを、5車種ピックアップして紹介します。

●日産「セドリック/グロリア ワゴン」

 昭和の時代は1車種で複数のボディラインナップを揃えるのが一般的でした。それは高級車でも例外ではなく、4ドアセダンと2ドアクーペ、ステーションワゴン、ライトバンなどが設定されていました。

 そのなかの1台として日産の高級車「セドリック/グロリア」が挙げられ、主力はセダンでしたがステーションワゴンとライトバンがラインナップされました。

 ワゴンとバンの設定は1983年に登場した6代目が最後で、セダンと同系統のフロントフェイスで、直線基調のボディは重厚感のあるデザインを採用。

 ボディサイズは全長4690mm×全幅1690mm×全高1500mmと5ナンバーサイズですが、スクエアなフォルムによって数字以上に大きく見えたほどです。

 内装もセダンに準じたデザインですが、ステーションワゴンは3列シートの7人乗りが標準で、後期モデルは8人乗りもあり、3列目シートは荷室に折りたたんで格納されていました。しかし、乗車時は後ろ向きに座るレイアウトだったため、あくまでも緊急用といえます。

 エンジンは2.8リッターディーゼルと2リッターV型6気筒を搭載し、駆動方式はFRの2WDのみです。

 セドリック/グロリア ワゴン(バン)は一定のニーズがあったことから、1999年までフルモデルチェンジすることなく継続して販売され、アメリカ車風な雰囲気もあって中古車は若い世代からも人気がありました。

●トヨタ「クラウン カスタム」

 前述のセドリックと同じく、トヨタ「クラウン」にも初代からステーションワゴンがラインナップされていました。1999年まで販売され、さらに1999年以降は「クラウンエステート」の名で単一の車種に昇格しています。

 この歴代クラウン ワゴンのなかでも、とくに1971年に登場した4代目は、個性的なデザインから今も語り継がれる存在です。

 4代目クラウンのワゴン、バンは「クラウン カスタム」の車名で、「スピンドル・シェイプ(紡錘形)」と名付けられた、それまでのクラウンシリーズとは一線を画する斬新なデザインが特徴です。

 外観は伸びやかなサイドビューのスタイリッシュなフォルムで、とくに個性が際立っていたのがフロントフェイスとリアまわりで、現在の価値観で見てもかなりアグレッシブなデザインを採用しています。

 ステーションワゴンは1グレードで展開され、エンジンは2リッター直列6気筒SOHCを搭載。トランスミッションはMTが2種類、ATが2種類設定されるなど、さまざまなニーズに対応。

 しかし4代目クラウンのデザインは、当時は保守的なユーザーから敬遠され販売台数が低迷。デビューからわずか3年後の1974年に、直線基調で重厚感のあるデザインの5代目にモデルチェンジして、販売台数は回復しました。

●三菱「レグナム」

 1996年に発売された三菱「レグナム」は、8代目「ギャラン」のステーションワゴン版として開発されたモデルで、主要なコンポーネンツと内外装のデザインの多くはギャランと共通です。

 外観で特徴的なのがフロントフェイスで、ギャランと共通ながらロングルーフの伸びやかなフォルムと相まって、かなり押し出し感の強い印象です。

 搭載されたエンジンは量産車世界初のガソリン直噴エンジン(1.8リッター)に加え、トップグレードの「VR-4」には、最高出力280馬力を発揮する2.5リッターV型6気筒ツインターボエンジンを設定。

 さらにVR-4のフルタイム4WDシステムはリアの左右駆動力配分を電子制御して旋回性能を高める「AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)」が採用され、4輪マルチリンクサスペンションのポテンシャルも高く、大柄のボディながら走行性能・運動性能とも良好で高い人気を誇りました。

 しかし、ステーションワゴン人気の低下からレグナムは2002年に生産を終了。後継車はなく一代限りで消滅してしまいました。

■スポーツワゴンの先駆けと質実剛健なモデル?

●マツダ「サバンナ スポーツワゴン」

 マツダは1967年に、世界初の量産ロータリーエンジン車「コスモスポーツ」を発売しました。その後、マツダはロータリーエンジンをさまざまな車種に展開し、1971年にはスポーティな「サバンナ」がデビュー。

 発売当初は2ドアクーペと4ドアセダンの2タイプでしたが、1972年にステーションワゴンの「サバンナ スポーツワゴン」が追加されました。

 外観は比較的オーソドックスなスタイルのステーションワゴンですが、クーペと同じフロントフェイスによって迫力ある見た目を演出。

 搭載されたエンジンは10A型ロータリーエンジンで、最高出力は105馬力を発揮。スポーツワゴンの名のとおり、現在まで続く高性能ステーションワゴンの草分け的存在です。

 ちなみに、マツダはサバンナ スポーツワゴンの販売と同時期に、北米専用モデルのトラック「ロータリーピックアップ」や、ロータリーエンジンを搭載したマイクロバス「パークウェイ ロータリー26」をラインナップするなど、ロータリーエンジン車のフルラインナップ化を進めていました。

●ボルボ「240エステート」

 現在、欧州製ステーションワゴンは日本で数多くラインナップされていますが、なかでも古くから人気をキープしているのが、ボルボです。

 かつて、ボルボがつくるクルマは安全性が高く、デザインも質実剛健なイメージがありましたが、近年の「Vシリーズ」は流麗な美しいフォルムが特徴です。

 この質実剛健さの最たるモデルとして挙げられるのが「240シリーズ」です。

 240シリーズは1974年に誕生し、ボディタイプは2ドアセダン、4ドアセダン、そしてステーションワゴンの「エステート」をラインナップしていました。

 外観では、当初丸目2灯のフロントフェイスでデビューし、後に角目2灯(仕向地によって異なる)がスタンダードとなり、各ボディタイプで共通化。

 さらに、大型のバンパーと切り立った直線基調のボディパネルによって、見るからに頑丈な印象です。

 エンジンは2リッター直列4気筒OHVと、2.1リッター直列4気筒OHCが設定され、1981年には2.1リッターエンジンにターボチャージャーが装着され、最高出力155馬力を発揮。

 240シリーズは1993年まで19年間生産されたロングセラーとなり、現在も日本の中古車市場で、ネオクラシック・ボルボのなかでも高い人気を誇っています。

※ ※ ※

 ステーションワゴンだけでなく、セダンやSUVも、いわゆるクーペフォルムが近年のトレンドです。流れるようなシルエットは、多くの人がカッコイイと感じるでしょう。

 一方、今回紹介したセドリックや240エステートのようなフォルムこそ、本来はスペース効率という点でステーションワゴンにふさわしいボディ形状だといえます。

 どれも横並びに流麗なフォルムが主流の今だからこそ、240エステートのような無骨なフォルムが新鮮に映り、人気となっているのかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

誰もが乗れるオール電化のコンパクト四輪車が栄誉! 英国向け「フィアット・トポリーノ」が、権威あるデザイン賞を受賞
誰もが乗れるオール電化のコンパクト四輪車が栄誉! 英国向け「フィアット・トポリーノ」が、権威あるデザイン賞を受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
なぜ「“背の低い”ミニバン」不人気になった? 「ウィッシュ」「ストリーム」はめちゃ売れたのに… 今では「超苦戦中」! スタイリッシュな「低高ミニバン」消えた理由は
なぜ「“背の低い”ミニバン」不人気になった? 「ウィッシュ」「ストリーム」はめちゃ売れたのに… 今では「超苦戦中」! スタイリッシュな「低高ミニバン」消えた理由は
くるまのニュース
気づいたら減速? ドライバーが自然にスピードダウンする「視覚トリック」をご存じか
気づいたら減速? ドライバーが自然にスピードダウンする「視覚トリック」をご存じか
Merkmal
メルセデス・ベンツ SUVの中核モデルGLEに特別仕様車を設定
メルセデス・ベンツ SUVの中核モデルGLEに特別仕様車を設定
Auto Prove
ジル・ビルヌーブを称えるブロンズ像が記念ミュージアムから盗まれる。息子ジャックも憤り、同施設は報奨金を用意し捜索へ
ジル・ビルヌーブを称えるブロンズ像が記念ミュージアムから盗まれる。息子ジャックも憤り、同施設は報奨金を用意し捜索へ
AUTOSPORT web
新車160万円切り! スズキに「MT搭載の“本格”四駆」あった! もはや「ジムニー超え」な“高性能4WD”×デフロックが凄い! 2ドア仕様の「悪路に強いモデル」とは
新車160万円切り! スズキに「MT搭載の“本格”四駆」あった! もはや「ジムニー超え」な“高性能4WD”×デフロックが凄い! 2ドア仕様の「悪路に強いモデル」とは
くるまのニュース
ロイヤルエンフィールド新型「ベア650」の乗り味は? カリフォルニアで歴史を刻んだネオ・スクランブラー
ロイヤルエンフィールド新型「ベア650」の乗り味は? カリフォルニアで歴史を刻んだネオ・スクランブラー
バイクのニュース
ポルシェ 「タイカンGTS」「タイカン4」の予約受付と従来モデルの左ハンドル仕様も追加導入
ポルシェ 「タイカンGTS」「タイカン4」の予約受付と従来モデルの左ハンドル仕様も追加導入
Auto Prove
【実際に購入 オーナーのレポート・番外編】EV歴13年のリーフ・オーナーが600eに試乗
【実際に購入 オーナーのレポート・番外編】EV歴13年のリーフ・オーナーが600eに試乗
AUTOCAR JAPAN
新しいジャガーのスーパーGTが、ついに姿をあらわした!──GQ新着カー
新しいジャガーのスーパーGTが、ついに姿をあらわした!──GQ新着カー
GQ JAPAN
なぜ日本人はBEVを買わないのか? 世界で乗用車新車販売比率18%だけど日本だと1.8%な理由
なぜ日本人はBEVを買わないのか? 世界で乗用車新車販売比率18%だけど日本だと1.8%な理由
ベストカーWeb
35年所有したメルセデス・ベンツ「190E 2.3-16」になぜ「4輪油圧レベライザー」が装着されていた? 世界に7台だけの特別なセレブ仕様でした
35年所有したメルセデス・ベンツ「190E 2.3-16」になぜ「4輪油圧レベライザー」が装着されていた? 世界に7台だけの特別なセレブ仕様でした
Auto Messe Web
クルマ好きなら当然やって……ない! それどころか知らない人だらけの国交省推奨のクルマの日常点検15カ所
クルマ好きなら当然やって……ない! それどころか知らない人だらけの国交省推奨のクルマの日常点検15カ所
WEB CARTOP
メルセデス・ベンツ EQSが初のフェイスリフトでデジタルコンテンツ強化や航続距離も759kmに延伸
メルセデス・ベンツ EQSが初のフェイスリフトでデジタルコンテンツ強化や航続距離も759kmに延伸
Auto Prove
VWとリビアン、共同出資会社が始動 開発技術は2026年発売の車両に搭載
VWとリビアン、共同出資会社が始動 開発技術は2026年発売の車両に搭載
日刊自動車新聞
YART – YAMAHA、2025年はBSBのオハローランを起用。引退のニッコロ・カネパはSBK・EWCのマネージャーに就任
YART – YAMAHA、2025年はBSBのオハローランを起用。引退のニッコロ・カネパはSBK・EWCのマネージャーに就任
AUTOSPORT web
【ひと中心の価値観】マツダ「発明奨励賞」受賞 リング式アクセル採用SeDVで移動体験の感動を創造
【ひと中心の価値観】マツダ「発明奨励賞」受賞 リング式アクセル採用SeDVで移動体験の感動を創造
AUTOCAR JAPAN
三菱自動車が最上級グレードをベースにした「デリカD:5」の特別仕様車ブラックエディションを発売
三菱自動車が最上級グレードをベースにした「デリカD:5」の特別仕様車ブラックエディションを発売
@DIME

みんなのコメント

7件
  • いかつい顔と言ったらやっぱりレグナムやな。結局乗れなかったが欲しい車やったなー
  • 現在の三菱も一時オリビエ・ブーレイ顔で整形大失敗やらかしたがレグナム顔に近い逆スラントのジェットファイター顔を取り戻したら精悍な感じになったもんね

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

203.5215.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

135.0246.0万円

中古車を検索
セドリックワゴンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

203.5215.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

135.0246.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村