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クルマの電動化時代というけれど「EV」は日本で広まっているのか?

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クルマの電動化時代というけれど「EV」は日本で広まっているのか?

 増えているが普通乗用車の中では1.6%程度とまだまだ少数派

 2018年の乗用車ブランド通称名別順位が自販連より発表された。暦年のランキングトップは13万6324台の日産ノート、そこにトヨタのアクア、プリウスといったハイブリッド専用モデルが続き、4位には日産セレナとなっている。日産の2モデルはe-POWERと呼ばれるシリーズハイブリッド式の電動パワートレインが、その人気を支えているといって過言ではない。

「下取り価格」や「買い取り価格」の低いクルマとは?

 そうした日産の電動パワートレインを象徴しているのがピュアEV(100%電気自動車)の「日産リーフ」である。2019年1月に発表された新グレード「リーフe+」は、バッテリー総電力量を62kWhへと大きくすることで、従来の40kWhモデルの航続可能距離が400kmだったところ、570kmまで進化させている(いずれもJC08モード)。

 この性能で価格据え置きであれば、さらに普及を促すかもしれないが、残念ながら車両価格はトップグレード比較で約73万円高となっている。機能を考えれば妥当な値付けだが、電気自動車を一気に普及させるには、絶対額としてはまだまだ高価といえそうだ。

 さて、前述した自販連の発表した2018年の通称名別セールスランキングを眺めていると、リーフが意外に健闘していることに気付かされる。そのセールスは2万5722台でランキング35位。一年間の乗用車(登録車に限る)の販売台数が289万5454台だから、全体の1%弱がリーフということになる。

 3ナンバー(普通乗用車)に限ると、年間の販売台数が158万2828台となっているので、1.6%がリーフである。3ナンバーの新車をずらっと並べると、60台ちょっとに一台はリーフが顔を出すというわけだ。けっしてビッグヒットというわけではないが、それなりに見かけるのも納得だろう。そして、リーフの販売台数は前年比で152.0%と確実に増えている。新しい「リーフe+」の登場により、このペースが上がることも間違いない。

 いまは実質日産リーフしか選択の余地がない

 もっとも、日本市場における電気自動車の普及においては、日産リーフの孤軍奮闘状態となっていて、いくらリーフが売れたとしてもフォロワーがついてこなければ電気自動車の数を増やすのは難しい。

 リーフ以外のピュアEVとしては、軽自動車から登録車となった三菱アイミーブ、フォルクスワーゲン・e-ゴルフ、BMW i3くらいしか多くのユーザーには選択肢はなく、価格や機能の面からいって現実的にはリーフ一択の状態となっているのは否めない。

 リーフがこれだけの評価を市場から受けていることを考えると、同等のスペック・価格帯の電気自動車が他の「十分な販売網を持つ」国産メーカーが登場することが普及に弾みをつけるだろうが、トヨタやホンダはプラグインハイブリッドが現時点での最適解と考えている節もある。電動車両は確実に増えている日本の自動車マーケットだが、ピュアEVが爆発的に普及するには、まだまだ時間がかかりそうだ。

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