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コロナ禍で中古MINI相場が急騰中!! 下取り狙い目だし買うならちょっと「待ち」

掲載 更新 50
コロナ禍で中古MINI相場が急騰中!! 下取り狙い目だし買うならちょっと「待ち」

 3月2日はミニの日と言われていて、ナンバープレートに3298(ミニクーパー)の希望ナンバーを選ぶミニオーナーも多い。

 現在、新車で手に入れられるミニのバリエーションはハッチバック(3ドア/5ドア)、コンバーチブル、クラブマン、クロスオーバーの4モデル。しかし、BMWミニになってからの中古車はこの4モデルに加えて、ペースマン、クーペ、ロードスターの合計7モデルが販売されている。

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 しかし現在、ペースマン、クーペ、ロードスターの除く4モデルの中古車相場が値上がり傾向となっているのだ。それは半導体不足により、新車のミニの供給がストップし、現行型各モデルの中古車が値上がりしているからだ。

 輸入車の中で抜群の人気を誇るミニ。値上がり傾向となっている現行モデルの歴史を振り返りつつ、最新の中古車事情を紹介する。

文、写真/萩原文博

ハッチバックの中古車は利便性に優れた5ドア車が中心

ミニハッチバックのフロントビュー

 まずは、ベーシックなハッチバックから。3ナンバーサイズとなったミニ3ドアハッチバックの現行モデルは2014年3月に導入。フロントデザインは、ミニのアイコンである、丸型ヘッドライト、六角形グリル、クローム・パーツといった要素を残しながら現代風にアレンジしたモダンなデザインとなった。

 フロントグリルは縦方向に拡大し、より初代MINIへのオマージュを強くした。また、新たに用意されたLEDヘッドライトでは、LEDがリング状に発光することにより、夜間におけるMINIの新たなアイコンとなっている。

 インテリアは円形のデザイン・エレメントやトグル・スイッチといったMINIのデザイン・アイコンが引き続き採用される一方、モダンなデザインへと進化。従来のセンター・メーターの場所にはセンター・ディスプレイが装備され、ナビゲーション・システム装備をすると、大型の8.8インチ・ディスプレイが配置される。
スピードメーターはステアリング・コラム上に配置。さらにセンター・ディスプレイの周囲には LEDがリング状に配置され、ナビゲーション・システムの案内表示や、PDCによる周囲の障害物の状況などに応じて色が変化することで、エンターテイメント性を高めている。

 2014年10月にハッチバック初となる5ドアモデルを追加。3ドアモデルより70mmホイールベースを延長し、リアシートの居住性を確保しているのが特徴。

 5ドアモデルは3ドアに対して、レッグスペースが約4cm拡大し、大人5人が乗れるスペースを確保。さらにトランク容量は67L拡大した278Lとなり機能性と利便性を兼ね備えている。そして2016年4月にはクリーンディーゼルエンジン搭載車を追加した。

 2018年5月に3ドア・5ドアハッチバック揃ってマイナーチェンジ実施。ユニオン・ジャックをモチーフとしたリア・コンビネーション・ライトやインテリア・サーフェスを採用したのに加えて、トランスミッションを7速のダブルクラッチミッションや8速のスポーツオートマチックトランスミッションに変更。

 加えて、車両そのものに通信機能を持たせることで車両外部との通信によるコネクティビティを高め、ドライビングと日常生活のシームレスなサービスや様々な情報の提供を可能とするMINI Connected(コネクテッド)の採用により、繋がる機能を強化している。

 そして、2021年5月に3ドアと5ドアハッチバックは2度目のマイナーチェンジを実施。ミニの特徴的なアイコンの一つであるヘッドライトは、LEDヘッドライトへ変更され、全車標準装備となった。同時にフロントグリルが大型化され、ラジエターグリルを囲む六角形のフレーム部分はより太くなり、個性を際立たせている。

 フロントバンパー下部には、新たにエアカーテンを採用。前方からの空気の流れを効率よくエアインテークへ送り込むことで、デザイン性と共に空力性能も向上させている。一方、リアバンパーの下部は、新たに動きのある立体的なデザインが採用され、よりスポーティな印象を強めた。

 インテリアは、タッチ操作が可能な8.8インチ・ワイドカラーのセンター・ディスプレイが全車標準装備になると共に、デジタル表示のマルチ・ディスプレイ・メーター・パネルが採用されたことで、モダンな室内空間となっている。

 そして運転支援システムは、アクティブ・クルーズ・コントロールに、初めてストップ&ゴー機能が装備。ブランドとして初搭載のレーン・ディパーチャー・ウォーニングや、前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキを標準装備している。

 現在、ミニ3ドア・5ドアハッチバックの中古車は約3,200台流通していて、平均価格は約183.1万円。3カ月前の平均価格は約172万円で11万円の値上がり幅を記録した。

そのうち約1,920台が現行モデルで、現在の平均価格は約251.6万円。中古車の価格帯は約55万~約615万円となっている。走行距離500km以下のおろしたて中古車はわずか12台しかなく、現行モデルは全体的に価格が上昇していることがわかる。

 中古車のグレードでは利便性の高い5ドア車が多く、クーパーS、クーパー、クーパーDが中心。3ドア車ではスポーティなクーパーSが多くなっているのが特徴だ。

コンバーチブルは高年式の中古車が極端に少なく探すのは困難

ミニコンバーチブルのフロントビュー

 2016年3月より販売開始された、ミニの特徴であるゴーカート感覚の走りはそのままに手軽にオープンエアが楽しめるコンバーチブル。ハッチバックモデル同様にボディサイズが拡大され3ナンバーサイズとなり、室内空間は広くなった。

 電動開閉式のソフトトップは開閉に掛かる時間はわずか20秒足らずで、低車時だけでなく、走行速度が時速30km以下であれば操作可能だ。ソフトトップはサンルーフのようにフロント部だけ開けることも可能で、気分にあわせて開閉量を決めることができる。

 ラゲージスペースはソフトトップを閉じた状態で215Lの容量を確保し、分割可倒式のリアシートを倒せば、さらに多くの荷物を積むことができる。また、テールゲートは開いた状態で80kgまでの物が置くことができる。

 2018年に3ドア/5ドアハッチバックと同時にコンバーチブルもマイナーチェンジを実施。ユニオン・ジャックをモチーフとしたリア・コンビネーション・ライトやインテリア・サーフェスを採用しモダンで最新のデザインへと進化。同時にトランスミッションを7速DCT、8速スポーツATへ換装している。

 さらに、2021年5月に2度目のマイナーチェンジを行い、内外装の変更そして運転支援機能の充実を図っている。

 コンバーチブルはハッチバックと比べると流通台数はかなり少なめで、3世代合わせても約270台しか流通していない。現在の平均価格は約249万円だが、3カ月前の時点では約220万円とわずか3カ月で約29万円の値上がりを記録。

 そのうち、現行モデルは半数近くの約132台流通し、平均価格は約344.6万円。価格帯は約218万~約618万円となっている。

 グレードはクーパーSが最も多いが、中古車の流通台数の偏りが大きい。流通台数が多いのは2016~2018年式のマイナーチェンジ前まで。マイナーチェンジ後の2018年~2019年式は二桁の流通台数だが、その後は一桁とかなり少なく、高年式のコンバーチブルを探すのはかなり厳しめだ。

リアにヒンジ式ドアを採用したシューティングブレークのクラブマン

ミニクラブマンのフロントビュー

 現行型ミニクラブマンは、2015年9月に導入。リアのスプリットドアを継承しているが、クラブドアと呼ばれる右側のみに設置された観音開きのリアドアは廃止され、両側にヒンジ式のドアを採用している。

 旧型と比べて、全長290mm、全幅を115mm拡大したことで、リアシートを中心に室内空間を拡大。トランク容量も360Lを確保している。ラッゲージ・フロアを2段階に調節できるストレージ・コンパートメント・パッケージや40:20:40分割可倒式リアシートを採用することで、高いユーティリティ性を実現。

 プレミアム・コンパクト・セグメントに相応しい装備品として、ステッチなどの細部のデザインにもこだわった「レザー・シート」や、微調整が可能な「電動フロント・シート」を採用。

 さらに、先進の安全装備品となる、「前車接近警告機能」、「衝突回避・被害軽減ブレーキ」、「ヘッドアップ・ディスプレイ」、「パーキング・アシスト」を採用している。

 2016年4月には、エントリーモデルのワンとシリーズ初となる4WDモデル、クーパーSクラブマンオール4を追加。

 オール4と呼ばれる4WDシステムは、フルタイムで制御が行なわれるシステムで、ファイナル・ドライブに直接取り付けられた電子制御油圧式ディファレンシャルにより、前後アクスルの駆動力配分を無段階に制御。

 走行状況に応じて前: 100、後: 0の状態から、前: 0、後: 100の状態まで駆動力を配分することが可能で、様々な状況でMINI特有の俊敏なハンドリングと、エキサイティングな走行性能を愉しむことができる。

 2017年1月には、ハイパフォーマンスモデルのジョン・クーパー・ワークスを追加。最高出力231ps、最大トルク350Nmを発生する2L直列4気筒ターボエンジン+8速ATを搭載。駆動方式はオール4と呼ばれる4WDを採用している。

 2019年10月にマイナーチェンジを実施。外観では、ヘッドライトのLEDデイライトリングは、点灯部分が下部で途切れていた従来のデザインから、円として繋がったデザインに変更され、MINIのデザイン・アイコンである丸目を強調。

 また、LEDリア・コンビネーション・ランプをユニオン・ジャックのモチーフとしたデザインに刷新するなど、英国生まれのMINIらしさを際立たせるデザインとなっている。

 さらに、エンジンやトランスミッションも一新。ガソリンエンジンが刷新されるとともに、トランスミッションは7速DCTと8速ATに変更。すべてのモデルに電子制御式のシフト・ショートノブを採用し、よりダイレクトなMINIらしい走りを実現させている。

 運転支援システムは前方車に自動で追従し必要に応じて減速、停止、発進を行うアクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付)、前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキが標準装備となった。

 ミニクラブマンの中古車は約1,050台流通していて、平均価格は約215.1万円。3カ月前の平均価格は約200万円だったので、15万円の値上がりを記録している。
そのうち現行モデルは約617台流通していて、平均価格は約272.7万円。中古車の価格帯は約128万~約666万円となっている。

中古車の流通台数は、2016~2017年が最も多く、マイナーチェンジを行った2019年までは100台近く流通している。しかしコロナ禍となった2020年以降は約50台とグンと少なくなっている。

グレードではクーパーDが最も多く、次いでクーパーS。その次にハイパフォーマンスモデルのジョン・クーパー・ワークスとなる。値落ちの進んだ初期モデルならば、クーパーが狙い目だ。

広いキャビンスペースでファミリーカーとして人気のクロスオーバー

ミニクロスオーバーのフロントビュー

 現行型ミニクロスオーバーは2017年3月に日本市場に導入。デザインの刷新をはじめ、質感をいっそう向上させた素材を採用することで、このセグメントに相応しい室内空間の拡大、機能性の向上により、プレミアム・コンパクトSUVとして進化した。

 外観デザインは、ミニらしいデザイン要素を採用しつつ、特徴的なショルダーラインのデザインやヘッドライトのスクエアなデザイン等により、力強さを表現。先代モデルと比べ、全長を195mm、全幅を30mm、全高を45mm拡大したボディサイズにより、迫力を増している。

 インテリア・デザインにおいては、ミニらしい円形デザインをモチーフとして採用しながら、クローム仕上げをふんだんに取り入れ、いっそう上質な空間に仕上げている。さらに、ステッチなどの細部のデザインにもこだわったレザー・シートや、メモリー機能付き電動フロント・シートの採用により、プレミアム感を演出している。

 安全装備では、運転支援システムとなるアクティブ・クルーズ・コントロール、前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキを標準装備し、さらに、先進の安全装備品となるヘッドアップ・ディスプレイやパーキング・アシストをオプション設定する。

 2019年9月には、LEDフロントフォグランプやリア・パークディスタンス・コントロール、MINIドライビング・モードを標準装備とした。そして10月には、本格的なサーキット走行を可能とする新装備を採用した最上級モデルのジョン・クーパー・ワークスを追加。

 最高出力306ps、最大トルク450Nmを発生する2L直列4気筒ガソリンターボエンジン+8速ATというパワートレインを搭載。さらに、フロント・アクセルに機械式ディファレンシャル・ロックを採用し、過酷なサーキット環境下においてもミニらしいゴーカート・フィーリングを実現している。

2020年9月にミニクロスオーバーはマイナーチェンジを行い、フロントおよびリアバンパーのデザインを刷新し、サイドのエアインテークを大きく直立させて強調することにより、より力強く、よりダイナミックな印象を強めた。

 標準装備となったLEDヘッドライトの形状を従来の丸型からすっきりとした角型に変更することで、前方を鋭く見開き、力強い印象となっている。リアのLEDコンビネーションライトは、他のモデル同様に、ユニオン・ジャックのモチーフとしたデザインに刷新し、英国生まれのミニらしさを際立たせるデザインとなった。

 インテリアは、シフト・バイ・ワイヤ機構を取り入れた電子制御式8速ATを標準装備すると共に、視認性に優れ様々な情報を表示可能なマルチディスプレイメーターパネルの採用より、インテリアの印象も一新。センター・ディスプレイは、従来のタッチ操作可能に加え、操作ボタンをフラットにすることで、シンプルかつモダンなデザインへ変更されている。

 安全装備は、運転支援システムであるストップ&ゴー機能付きのアクティブ・クルーズ・コントロール、前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキ、LEDフロントフォグランプを標準装備さらに、コーナリング・ライト付きLEDヘッドライトおよびLEDデイライトリングが全モデル標準装備となり、視認性を向上させている。

 ミニクロスオーバーの中古車は約1,080台流通していて、平均価格は約213.6万円。3カ月前の平均価格は約196万円だったので、約17.6万円の値上がりを記録している。

現行モデルの中古車は約434台流通していて、4モデルの中で唯一旧型が多くなっている。

 現行型ミニクロスオーバーの中古車の平均価格は約342.4万円。価格帯は約178万~約690万円。駆動方式によって流通台数の多いグレードが異なり、2WD車ではクーパーD。4WD車ではクーパーSD 4WDとなっている。

 ミニクロスオーバーも導入された2017年~2019年式は流通台数が豊富だが、2020年式以降の中古車はかなり少なめだ。200万円付近だと現行型と旧型の中古車相場がクロスオーバーしているので、旧型まで選択肢を広げたほうが見つけやすい。

 新車のミニは様々なオプションを装着するため、乗り出し価格が車両本体価格から大きく跳ね上がる。その点、流通している中古車は人気のオプション装備を装着しているケースが多いので、狙い目ではある。

 ただし、ミニを購入するユーザーはこだわりのポイントも多いので、自分の好みに合った仕様が見つかれば、積極的に狙ってみたい。

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みんなのコメント

50件
  • BMWのボトムクラス。エントリー車だから・・。
  • 所詮は趣味車・遊びグルマであるMINI。

    中古の平均価格が3ヶ月前比で10万円上がったくらいで大騒ぎしたり、煽ったりするようなものではない。
    逆に、中古相場が10万円変化したくらいで購入方法や購入戦略変えなきゃいけないくらいなら、そもそも中古外車なんて考えないほうが良い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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