絵描き屋の独り言「カーイラスト旅日記」vol.26：「Show your ‘70VW’S meet」イベントレポート

運営元：外車王SOKEN
著者　：きもだこよし

去る11月19日、よく晴れた日の商店街に絵描きは降り立っていました｡



空冷VWのミーティング「show your 70VW’S meet」のイベントにお邪魔してお話をうかがうためです｡



会場は茨城県稲敷市にある江戸崎商店街。



コロナ禍を間に挟んでいるとはいえ、8回を数える同イベントは同商店街の恒例イベントといって差し支えないでしょう｡



空冷ワーゲンを中心に今や普通の現行モデルも参加できるようになった同イベントは､稲敷市の地域おこしのひとつとしても盛り上がりを見せています｡



多くのケータリングやフリーマーケット､オートジャンブルと蚤の市のような賑わいを見せる様子は、空冷ワーゲンの根強い人気の証拠ともいえるでしょう。



■町おこしを兼ねたイベント

会場である江戸崎商店街はこのイベントに地域の町興しとしても協力を続けてきました。



稲敷市地域おこしとしてバックアップ。コンテスト等の賞品にもその一助がうかがい知れるところです。



何といっても会場本部に置かれていたビンゴ大会の賞品のお米。



普通に袋詰めになっているもの、農協の出荷袋の30kgのものなどは他のイベントでも見かけたことはありますが、一俵(60kg)はなかなかインパクトがありました。



それだけ力を入れていただけているということがわかります。



 

今回から昭和のくるま大集合というカーイベントともコラボを行い多くの参加者、見学者を集めることになった同イベント、タイトル通り元々は空冷のワーゲンがその始まりです。



以前は本部である笑遊館を中心に商店街の中央十字路までで開催していました。



ですが、コロナ禍を挟み空冷以外のフォルクスワーゲンも増えてきたため、それではもう少しだけ規模を広げて、前述の昭和のくるま大集合の主催者にも声をかけて商店街全体を使用してのイベントとしたそうです。



■VWを描き続けるイラストレーター

 

会場本部である笑遊館の中ではイラストギャラリーの展示が行われており、同イベントのポスターも手掛けるレッドホットこと斎藤穂高氏の姿がありました。



斎藤氏はワーゲンイラストの第一人者としても知られており、雑誌「Street VWs Magazine」の表紙も手掛けています。



もちろん斎藤氏自身も空冷ワーゲンのオーナーだったことから今に至ります。



アメリカンカルチャーの雑誌にワーゲンの特集を組むのでイラストを描いてほしいといわれたことがきっかけで始まったそうです。



その後、横浜のディーラーでちょっとしたクルマのイラストを手掛けるサービスや、前述の雑誌記事を手掛け多くの個人オーナーのクルマを手掛けていたところ、気がつけばワーゲンが集中してしまいワーゲン専門とどこか思われてしまうようになってしまったといいます。



現在では国内よりも海外のワーゲン愛好家からの依頼が増えているとのことでした。



■今日の1枚

 

毎回、会場を歩いてこれと思うクルマを描かせていただく今日の1枚ですが、これだけの台数が集まると悩みますね。



ですのでやはり奇をてらわずにタイプ1に絞ったうえで旅するワーゲンの雰囲気を持ったこちらにしようかと思います。



ゴツめのタイヤや屋根のラック、ライトにかぶせられたネット状のガードなど、どこかアドベンチャーチックな装いに対してボンネットやフェンダーの正面部分のヤレ具合がそそります。



きっと今も常にさまざまなところを走り続けているのでしょう。



■乾いたエンジン音が響く暖かい商店街はステキだ！

多くの参加者でにぎわったShow your '70VW’S meet。



参加者はもちろんのことですが、周辺から訪れた見学者も多々いらしていたように思えます。



カーイベントの良いところはこうした地域の方々と遠方から来る参加者の交流があることだと思います。



その地を知って楽しんでまたこの地を訪れたい。



来年もここに来たら今度は何をしよう？そんな思いを参加者に強く抱かせるイベントだと感じました。



旅するワーゲン。



彼らはまたその乾いたエンジン音を響かせて来年もこの地を訪れることでしょう。



イベントの賑わいを背に絵描きはまた旅を続けます。



■きもだ こよし プロフィール

https://carcle.jp/UserProfile?UserID=4504 

 



[ライター・撮影/きもだ こよし]